「奨学金を借りて大学に行くか、借りないで就職しちゃうか、どちらがいいですか?」

 高校生にこのように聞かれたら、なんて答えますか?


 投資家たるもの、お金に詳しいと自負するからには、それなりの答えを返したいものです。

「大学なんて遊ぶだけだし、学歴の時代でもないから働いちゃえば?」

という人もいるでしょうし、

「過去の賃金データを見ると大卒の方が給与が高いわけだから大学に行った方がいいよ」

という人もいます。


 私の答えは「自分で考えなさい」です。

 ずいぶん肩透かしを食らう答えですが、続きがあります。

「自己投資として合理性が高いと思うなら大学に行けばいいし、もっと合理性の高い選択肢があるなら大学にこだわる必要はない。」
ということです。

 投資としてリターンを意識しましょう、ということです。


 仮に300万円を借りることで生涯収入が1億円増えるなら合理性は高いということです。

 または、毎月2万円の奨学金返還が必要になるとしても大学に行くことで月収が10万円増加できるというのであれば、収支はプラスなので良い投資です。


 一方、
「一刻も早く起業して稼ぎ始めた方が生涯収入は多いと思う。」
ということなら大学に行く必要はありません。

 または
「大学に通わず、代わりに海外で語学と文化を吸収した方が希少価値を高められ、将来の収入は高くなると思う」
という考え方もありです。

 19歳から22歳の4年間、その後の人生が最大限向上する選択肢に時間とお金を注ぎ込むことが大切です。

「行きたい大学に受からないかも?」という意見も聞こえてきます。
 受験生全てが持つ悩みです。

 人生思い通りに進むことの方が少ないです。
 もしそうなったら進んだ道で最大の収穫を得ましょう。
 受かるために頑張るんだ、という精神論は言うまでもありません。

 先を見て、良く考えた選択肢なら努力が持続すると思います。


 話は変わりますが、お年玉で「30バガー」あたりを狙って学費を投資で捻出する方法も、チャンスがあるかもしれません。

 その方法は億近で学びましょう。


(遠藤)


[遠藤 功二氏 プロフィール]

 日本FP協会認定CFP
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
 MBA(経営学修士)

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

子育て世代のための金融教育サービスFP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com


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