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市場潮流

2013-12-10 15:12
    本日(12月6日)の日経平均株価は15299円、前日比122円37銭高となりましたが、週間では2.3%下落しました。米国の株式相場が5日続落し、 マーケット環境には急速に不透明感が浮上しています。しかし、国内株式相場は先週まで3週連続で上昇、この間の上げ幅が日経平均株価で1500円超であっ たことを考えれば、ある意味当然の調整といえましょう。

     本日発表される米国の雇用統計が改善されたものとなり、17~18日のFOMCで量的緩和が縮小されるとの観測も浮上しています。ブルームバーグが11 月に米国のエコノミストたちを対象に実施した調査では、来年3月のFOMC(18~19日)でFRBの月間の債券購入額が850億ドルから700億ドルに 縮小されるとの予想が大勢であったようです。

     年末の証券優遇税制廃止を控え、当面個人の売り越しは続く見込みであるほか、来週週末13日(金)には株価指数先物とオプション12月物の特別清算指数 (SQ)算出を控え、裁定解消売りも出易い展開が予想されます。米国雇用統計は予測が難しく、発表を待ちたいところですが、以前も書きましたように、雇用 統計の改善→米国経済の正常化は、日本経済、日本株にとっては中長期的な支援材料と考えます。14年からはNISAもスタートします。株式相場は目先的に は調整含みの展開を予想しますが、強気な見通しに変化はありません。

     なお、今週日経500種平均株価の採用銘柄で上昇率トップは旭ダイヤ(6140)でした。半導体関連銘柄を再評価する流れに乗ったようですが、同社はダ イヤモンド工具の分野で国内シェア約25%のトップメーカーです。主力製品は半導体用シリコンインゴット切断用電着ダイヤモンドワイヤ「エコメップ」で す。14年3月期2Q累計の連結業績は、売上高が前年同期比2%減の194億円、営業利益が同30%減の19億円と大幅な減益を余儀なくされました。た だ、主力の電子・半導体業界向け、自動車業界向けが堅調に推移しており、石材・建設業界向けが海外での鉱物資源探査向けの掘削用ビットおよび関連機器など の低迷が響いて落ち込んだことが大幅減益の主因でした。下期も同様の傾向が続く見込みですが、電子・半導体業界向けの伸長に注目したいと思います。

    (水島寒月)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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