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上場後の調整が続く銘柄
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上場後の調整が続く銘柄

2014-02-04 22:54
    昨年はまた多くの新規上場銘柄が登場しました。株価にはそれらの企業が成長するという期待感が込められやや割高でも買おうとする行動が見られます。初値買いがうまくいくのは、成長への認識が最初は十分になされず株価が成長を気ずかせ、後から後から買いが入るという点です。

     ただ、よくよく見ていると業績の期待感が裏切られた場合は一気に株価は低落し、何事もなかったような変動になってしまうこともあります。

     IPO銘柄で大儲けされた方はまた新たな有望IPO銘柄(今年はLINEとリクルートが控えているようです)に関心が向けているかと思いますがIPOがホットになることが日本経済の活力につながると考えれば、今年もIPO市場の動向に注目しない訳にはいきません。

     昨年は2012年10月に上場した日本コンセプト(9386)に注目し上場後、調整していた株価はその後3倍以上にもなってしまいました。
     今年もまた昨年後半に上場した銘柄の中で調整中の銘柄をピックアップして調べてみたいと思います。恐らく成長性に乏しいといったことが影響していると思 いますが、機械セクターのパンチ工業(6165)のように業績がマイナス成長からプラスに転じただけで株価は一気に急騰し、安値から3倍以上になった例も あります。

     IPO後の低迷する株価をどう見るか、皆さんも研究されてはいかがでしょうか。


    【参考銘柄】

    1)サンヨーホームズ(1420)

     近畿、首都圏、中部圏で戸建住宅、マンション販売
     オリックス、セコム、LIXIL、関西電力が合わせて60%の株式を保有
     業績は第4四半期に偏重
     時価666円
     直近安値664円
     上場来高値1266円
     上場来安値655円
     今期予想経常利益19億円
     予想一株当たり配当金15円
     配当利回り2.25%
     時価総額84億円

     BPS1067円 実績PBR0.62倍
     予想EPS91円 予想PER7.3倍


    2)エンビプロHD(5698)

     金属スクラップ業界初の上場企業、資源リサイクル関連
     建築廃材収集、鉄くず販売、中古車輸出
     地方自治体からの受注が成長のポイントに
     本社は富士宮でリスクは富士山の爆発

     時価675円
     直近安値669円
     上場来高値1128円
     上場来安値643円
     今期予想経常利益8.9億円
     一株当たり配当金10円 配当利回り1.48%
     時価総額43.6億円
     BPS1062円 実績PBR0.64倍
     予想EPS99円 予想PER6.8倍


    【先週の企業訪問】

    シンプロメンテ(6086)

    顧客数180、全国26000店舗の施工実績
    全国4500のメンテキーパー(協力業者)のネットワーク
    B2B型の店舗設備メンテナンス事業
    ダスキンとの提携で業務をブランド化
    飲食業界向け厨房機器等の緊急メンテナンスがメイン
    売上の70-80%がスシローやアトム、エーピーカンパニーなどの飲食のチェーンで占める
    小売り・物販、美容、介護、ホテル、医療系へ領域を拡大
    海外事業の拡大も睨む
    高付加価値提案で粗利率の向上を図るほか、システム投資で販管費率の低減図り、営業利益率の向上を目指す。

    上場年月:2013年12月19日
    公募価格:950円
    上場初値:2235円
    1月31日時価:1521円
    上場来高値:2490円(12月19日)
    安値:1438円(1月31日)

    株価は上場時に人気化したが、その後は低落傾向。
    1月21日払い込みのみずほ証券向け第三者割当増資5万2500株の割当価格が時価の約半分、874円である点もネガティブに働いたのか先週末はやや出来高を伴い1400円台まで売り込まれ、引けにかけ戻る展開。
    2月決算の着地が見えないものの、3Qまでの実績でほぼ計画線に達するとの見方が可能。配当は無配の状況だが、残り1か月間での実績を見て実施するか検討するもよう。
    1月17日にみずほ証券主催でアナリスト向けの説明会を実施したが、私は行ってないので、その内容は不明だが、その後の株価は下落歩調。IRについては説 明会の資料もHPに掲載されておらず、機関投資家向けが主体の状態なので、個人投資家にはなじみがないなどまだまだ不備が多い。社長は若手でそれなりの成 長への意欲は感じられた。

    今2月期の経常利益2億円という水準なので現状の時価総額25.9億円にはややプレミアムがついた状態で、基本的には来期も増収増益基調が続くと見るが、 現実には何が起きるか不透明で実際の業績見通しの発表を待ちたいところ。ただ、世界の様々な市場で通用する可能性のあるビジネスモデルでもあり、今後プレ ミアムがつく要素もあるので、公募価格接近は注目したい。

    (炎)

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