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韓国企業の成長ストップで浮上する日本企業
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韓国企業の成長ストップで浮上する日本企業

2014-04-01 21:45
    反日政策が続く韓国の経済がウォン高でピンチに立っているという報道が盛んです。その中で韓国企業も苦境にあえいでいるという話ですが、そうなると逆に日本企業が浮上してくるという構図が見られます。


    【サムスン電子没落で浮上するのかソニー(6758)?】

     韓国経済の中枢となる財閥系企業の中で最大規模の企業として急成長を辿ってきたサムスン電子が四半期ベースで8000億円以上の営業利益を達成した後、停滞局面を迎えています。

     GALAXYの売れ行きが不振で外資系証券がネガティブな意見を述べた後に株価も低落傾向にあるという状況。日本の電子部品を用いて製造したスマホ頼み のサムスン電子が成長が止まった反面、サムスンとの合弁で技術流出した日本のソニーはテレビ事業などを積極的にリストラし、ゲームやエンタメ、金融で浮上 の兆しが出てきました。


    【海外建設市場】

     ウォン高によってASEANなどの建設市場で韓国の建設会社の優位性失われる一方で、円安傾向で日本の建設会社の優位性が高まっています。国内に留まらず大手ゼネコンの多くは海外での工事獲得に動いています。売上構成比10%以上の建設会社は以下の通り。
     東京オリンピック後の建設会社の継続的な事業展開方向として技術力をベースにした海外展開が必要になるという観点をもち、現状は国内中心にニーズが高まっていますが、人員の増強を踏まえて海外事業を並行して体制構築していく必要があります。

     企業名 海外売上構成比 外国人持ち株比率

    1)大林組    16%  29.6%
    2)鹿島     15%  17.3%
    3)西松建設   18%  24.7%
    4)三井住友建設 21%   8.3% ○
    5)ナカノフドー 43%   2.6% ◎
    6)東亜建設   18%  10.2% ○
    7)東洋建設   15%   6.7% ○
    8)五洋建設   30%  14.7% ○
    9)大成温調   21%   3.4% ◎
    10)住友電設   28%  14.0% ○
    11)日本工営   44%  12.4% ○
    12)サンテック  45%   8.5% ◎
    13)日揮     77%  44.5% ○
    14)中外炉    55%   6.5% ◎
    15)高砂熱学   13%  10.5%
    16)明星工業   15%  11.8%
    17)大気社    57%  21.7% ○
    18)東芝プラント 18%  14.2%
    19)東洋エンジニア81%  12.9% ◎
    20)千代田化工建設62%  24.8% ○


    【造船】

     韓国の現代自動車が停滞する一方でトヨタ、ホンダの躍進が見られる自動車産業と同様に造船業にも復活の兆しが見えてくる可能性が感じられます。

     海洋国家日本の基幹産業の一つは造船。円高もあり人件費の安い韓国や中国企業との競合に負け、日本の造船産業は造船不況に苦しんできました。一部企業は 大幅な赤字に転落していますが、円安進展で収益がボトムを打つのではないかという期待があります。三菱重工や川崎重工、IHI、三井造船などの大手造船会 社ではエネルギー関連ビジネスなどで収益を稼いでいますが、それらに比べ造船の比重が大きな佐世保、名村造船、内海造船といった中堅造船会社の受注増、収 益回復が注目されます。

    1)佐世保(7007)

    時価:144円
    時価総額:233億円
     バラ積み船、タンカーの中堅造船会社。艦艇の修繕も手掛ける。
     2015年3月期も赤字見通しですが、期末の前提為替レートが1ドル=95円が前提で現状の102円台ではメリット発生。受注がようやく、ボトムを打ち、船価も最悪期を脱してきた点は注目されます。

    2)名村造船(7014)

    時価:909円
    時価総額:439億円
     準大型船中心の中堅造船会社。子会社函館どっくで艦艇の修繕も手掛ける。造船不況下で手持ち仕事量は3年分と比較的恵まれており、円安下で収益も高水準 を示しています。2014年3月期が想定以上の収益で着地する可能性がありますが、2015年3月期は反落するという可能性が指摘されていますが、市況回 復、受注の底打ちが期待材料となります。株価は昨年10月の高値1560円という高値から775円まで下落して反転上昇の動きが見られます。

    (炎)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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