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市場潮流
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市場潮流

2014-06-16 12:51
    今週(6月9~13日)の東京株式市場は、日経平均株価で20円、率にして0.1%の小幅上昇となりました。米株式市場でNYダウが連日で最高値を更新 するなか、東京市場は1日ごとに上昇と下落を繰り返しましたが、5月末からの上昇で、短期的な過熱感が高まったことも影響したようです。

     このコラムでも何回か取り上げた三菱商事(8058)ですが、本日(13日)、年初来高値となる2090円をつけました。14年3月期の決算発表(5月 8日)で増配と自社株買いを公表した後、株式市場の高評価が続いていますが、決算発表の前日(5月7日)の終値1819円から本日の終値2084円までの 上昇率は14.6%に達しました。

     中長期的な株式相場のテーマを考えた場合、やはり、食料とエネルギーは重要です。大手総合商社でも資源・エネルギーに強みを持つのは、三菱商事と三井物 産(8031)です。三菱商事は原料炭、三井物産は鉄鉱石で、それぞれ上流権益生産量でトップです。さらに、両社は、「サハリンIIプロジェクト」など天 然ガス権益でも他社を大きく凌駕しています。これらは、資源・エネルギー分野での取組みによる蓄積、大手資源メジャーとの関係性など長い歴史の積み重ねに よるものであり、他社が容易に追随できるものではありません。
     また、食料分野でも、三菱商事は、そのグループ企業による、メーカー(上流)から卸(三菱食品など)(中流)、小売(ローソン)(下流)に至るいわゆる 強固なバリューチェーン(価値連鎖)を形成しています。海外投資家などには、「総合商社」というビジネスモデルはなかなか理解できないもののようですが、 日本経済が発展する過程では、大きな役割を果たしてきました。

     なんだか「総合商社賛歌」のような文章になりました(笑)。株式市場で万年割安に放置されているセクターですが、少し目を向けていただいても宜しいかと思います。

    (水島寒月)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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