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おかげさまで8月に発刊した「バフェットに学ぶ【永久不滅投資法】」(同友館)が好評です。しかしながら、これまでのバフェット本に無い新しい概念・手法の解説が中心であるためか、読者の方々の混乱や誤解もあるようです。
そこで、億近の紙面をお借りして、バフェットの11歳から84歳の今日にいたるまでの70年以上にわたる投資における手法の変化を大きく3期に分類し、 本書がその中でどの部分を中心に書かれているのかを解説することにしました、本文が読者の皆様方のご理解のお役に立てば幸いです。
今や「世界一の投資家」としての名声をゆるぎないものにしたバフェットであるが、11歳からスタートし今日に至る70年以上の間に、その投資手法は大きく変化している。概ね3期に分けられるその変遷は次の三つである
第1期:<11歳で株式投資を始めてから20歳ころまで>
当時から周囲の大人をおどろかせるほどの豊富な投資知識を持っていたバフェットであったが、その手法はチャート分析や株価予想など現在では本人自身が役 にたたないと否定している手法が中心で、運用成績も「月並み」の域を出ることができなかった。「こんなことをやっていていいのか?」という漠然とした不安 を抱えていたと本人が語る、いわゆる「暗黒時代」である。
第2期:<グレアムに出会ってからシーズ・キャンディーの投資を行うまで>
大学生の時にグレアムの著書「賢明なる投資家」に出会ったことで、「(暗黒の世界に生きていた)人生に光が射した」とバフェットは述べている。グレアム の最も優秀な弟子としていわゆる「割安株への投資」を実践し素晴らしい実績を上げた。しかし、このバリュー投資も市場環境の変化(米国経済が大恐慌・第2 次世界大戦の厳しい時期から輝かしい黄金時代に移ったことや「証券分析」が一般化することによって、一目瞭然の割安株を見つけるのが困難になった)などか ら投資対象を見つけることが難しくなったため、新たな投資手法を模索する。
第3期:<シーズ・キャンディーの投資を行ってから現在に至るまで>
1972年にシーズ・キャンディーへの投資を行った時が「大きな転換点」であったとバフェットの盟友であり、バークシャー・ハサウェイ副会長でもあるマ ンガ―は語る。マンガ―の助言に沿う形で、単に割安な株に投資をするのでは無く「企業そのものの価値=本質的価値」に対して投資を行う方向へ大きく舵を 切った。それまでも企業分析は行っていたが、「現在の企業の価値」では無く「将来の企業の価値=安定性+成長性」を重要視するようになったのである。この 手法は1988年にコカ・コーラの株式の購入を始めたときに概ね完成されたといえ、現在に至るまで基本的な手法に変化は無い。
ちなみにバフェットは「私が引退するのは死後10年後である」としばしば発言するが、たとえバフェットがこの世を去っても、最低十年間保有できる企業への投資を行うのが現在のバフェット(バークシャー)の企業(銘柄)選択の重要な基準である。
本書では、世間であまり理解されていないバフェット第3期の「将来の企業の価値=安定性+成長性」に注目した「本当のバフェット流」に沿って、将来も輝 き続ける「永久不滅企業(銘柄)」を発見する方法を解説する。この手法は単純な数式や係数で現されるほど単純では無く、深い洞察力を持って企業を研究する 必要がある。
しかし、バフェットが「企業の本質的価値を分析する上で注目する重要ポイント」はおおむね「ブランド力」と「仕入れ力=節約力」の二つに集約される。そ こで、この二つのポイントを軸に、バークシャーのほぼすべての保有銘柄を分析し、その分析から得られたエッセンスで具体的な有望日本企業の解説を行った。 各章の構成は以下のとおりである。
第1章:永久不滅投資法とは?
(過去のバフェットの素晴らしい成績は決して偶然では無く「わけがある」ことを解説しながら、バフェットの言うシケモク投資家=(デイトレーダー=日雇い 投資家)がなぜ儲からないのかの理由を説明。バフェットも最大限に活用している「複利効果」がなぜ寝ている間に巨万の富を生むことができるのかを述べ る。)
第2章:安全余裕率―定価を見極める
(バフェットがグレアムから学んだ二つの重要ポイントのうちの一つである「安全余裕率」を解説する。「安全余裕率」とは、自動車のハンドルの遊びのようなもので、市場で危機的状況が発生したときなどに大いに役に立つ。)
第3章:株価を見てはいけないー他人に惑わされない
(バフェットがグレアムから学んだ二つのポイントのもう一つである「市場への対処方法」について述べる。一言でいえば、市場の値動き(グレアムのいう「ミスターマーケット」)に振り回されず、確固たる基準を持って投資する方法である)
第4章:ブランド力
(バフェットが企業分析において最も重要視する二つのポイントの一つである「ブランド力」の説明である。ブランドには欧米の高級ブランドに代表されるような「イメージ」だけでは無く、企業に対する信頼や思い入れなど「のれん」に相当する部分なども含まれる)
第5章:仕入れ力
(バフェットが企業分析において最も重要視する二つのポイントのもう一つである「仕入れ力(節約力)」について述べる。言ってみればコストをコントロール する力だが、いくら華々しく成長する企業であっても、湯水のごとく経費を使いコストがコントロールできない企業はバフェットの投資対象にはならないという ことである。また、コストをコントロールするためには絶え間ない創意と工夫が必要である。)
第6章:永久保有銘柄とは?
(現在バークシャーが保有しているほとんどの銘柄をピックアップし、具体的に解説する。また、その中のいくつかでは、日本企業であれば概ねどのような会社に相当するのかを具体的企業名をあげて解説する。)
第7章:永久保有銘柄を研究する
(第4章~第6章までの内容を踏まえ、具体的な日本企業を6社ピックアップし「ブランド力」と「仕入れ力」の観点から詳細に解説する。)
第8章:永久不滅投資実行のための基礎知識
(本書では、前述のバフェットの第3期の「将来の企業の価値=安定性+成長性」を中心に話を進めているので、具体的な購入タイミングを判断するための情報や企業分析のための情報をどこからどのように入手したらよいのかを具体的に説明する。)
第9章:永久不滅投資名言集
(バフェットは「投資の利益は忍耐に関する報酬だ」と述べるが、永久不滅投資でも結果が出るまでじっくりと待つことが重要。長い間には、当然自信が揺らぐ時が何回もやってくるが、その時に一時のパニックで判断を誤らないための「金言」をまとめてある。)
【大原浩の本】
★バフェットに学ぶ【永久不滅投資法】―損を出さないで永遠に資産を増やすことは可能かー(同友館)
★日本株で成功する バフェット流投資術 (日本実業出版社)
★企業情報を読み解け! バフェット流<日本株>必勝法=永久保有銘柄を見抜く18のポイント(日本実業出版社)
★『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究所)
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/iz1GUV
★GINZAX30社! 大原浩著 昇龍社<Kindle版>
上巻
下巻
GINZAXグローバル経済・投資研究会・代表大原浩著
(大原浩)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
そこで、億近の紙面をお借りして、バフェットの11歳から84歳の今日にいたるまでの70年以上にわたる投資における手法の変化を大きく3期に分類し、 本書がその中でどの部分を中心に書かれているのかを解説することにしました、本文が読者の皆様方のご理解のお役に立てば幸いです。
今や「世界一の投資家」としての名声をゆるぎないものにしたバフェットであるが、11歳からスタートし今日に至る70年以上の間に、その投資手法は大きく変化している。概ね3期に分けられるその変遷は次の三つである
第1期:<11歳で株式投資を始めてから20歳ころまで>
当時から周囲の大人をおどろかせるほどの豊富な投資知識を持っていたバフェットであったが、その手法はチャート分析や株価予想など現在では本人自身が役 にたたないと否定している手法が中心で、運用成績も「月並み」の域を出ることができなかった。「こんなことをやっていていいのか?」という漠然とした不安 を抱えていたと本人が語る、いわゆる「暗黒時代」である。
第2期:<グレアムに出会ってからシーズ・キャンディーの投資を行うまで>
大学生の時にグレアムの著書「賢明なる投資家」に出会ったことで、「(暗黒の世界に生きていた)人生に光が射した」とバフェットは述べている。グレアム の最も優秀な弟子としていわゆる「割安株への投資」を実践し素晴らしい実績を上げた。しかし、このバリュー投資も市場環境の変化(米国経済が大恐慌・第2 次世界大戦の厳しい時期から輝かしい黄金時代に移ったことや「証券分析」が一般化することによって、一目瞭然の割安株を見つけるのが困難になった)などか ら投資対象を見つけることが難しくなったため、新たな投資手法を模索する。
第3期:<シーズ・キャンディーの投資を行ってから現在に至るまで>
1972年にシーズ・キャンディーへの投資を行った時が「大きな転換点」であったとバフェットの盟友であり、バークシャー・ハサウェイ副会長でもあるマ ンガ―は語る。マンガ―の助言に沿う形で、単に割安な株に投資をするのでは無く「企業そのものの価値=本質的価値」に対して投資を行う方向へ大きく舵を 切った。それまでも企業分析は行っていたが、「現在の企業の価値」では無く「将来の企業の価値=安定性+成長性」を重要視するようになったのである。この 手法は1988年にコカ・コーラの株式の購入を始めたときに概ね完成されたといえ、現在に至るまで基本的な手法に変化は無い。
ちなみにバフェットは「私が引退するのは死後10年後である」としばしば発言するが、たとえバフェットがこの世を去っても、最低十年間保有できる企業への投資を行うのが現在のバフェット(バークシャー)の企業(銘柄)選択の重要な基準である。
本書では、世間であまり理解されていないバフェット第3期の「将来の企業の価値=安定性+成長性」に注目した「本当のバフェット流」に沿って、将来も輝 き続ける「永久不滅企業(銘柄)」を発見する方法を解説する。この手法は単純な数式や係数で現されるほど単純では無く、深い洞察力を持って企業を研究する 必要がある。
しかし、バフェットが「企業の本質的価値を分析する上で注目する重要ポイント」はおおむね「ブランド力」と「仕入れ力=節約力」の二つに集約される。そ こで、この二つのポイントを軸に、バークシャーのほぼすべての保有銘柄を分析し、その分析から得られたエッセンスで具体的な有望日本企業の解説を行った。 各章の構成は以下のとおりである。
第1章:永久不滅投資法とは?
(過去のバフェットの素晴らしい成績は決して偶然では無く「わけがある」ことを解説しながら、バフェットの言うシケモク投資家=(デイトレーダー=日雇い 投資家)がなぜ儲からないのかの理由を説明。バフェットも最大限に活用している「複利効果」がなぜ寝ている間に巨万の富を生むことができるのかを述べ る。)
第2章:安全余裕率―定価を見極める
(バフェットがグレアムから学んだ二つの重要ポイントのうちの一つである「安全余裕率」を解説する。「安全余裕率」とは、自動車のハンドルの遊びのようなもので、市場で危機的状況が発生したときなどに大いに役に立つ。)
第3章:株価を見てはいけないー他人に惑わされない
(バフェットがグレアムから学んだ二つのポイントのもう一つである「市場への対処方法」について述べる。一言でいえば、市場の値動き(グレアムのいう「ミスターマーケット」)に振り回されず、確固たる基準を持って投資する方法である)
第4章:ブランド力
(バフェットが企業分析において最も重要視する二つのポイントの一つである「ブランド力」の説明である。ブランドには欧米の高級ブランドに代表されるような「イメージ」だけでは無く、企業に対する信頼や思い入れなど「のれん」に相当する部分なども含まれる)
第5章:仕入れ力
(バフェットが企業分析において最も重要視する二つのポイントのもう一つである「仕入れ力(節約力)」について述べる。言ってみればコストをコントロール する力だが、いくら華々しく成長する企業であっても、湯水のごとく経費を使いコストがコントロールできない企業はバフェットの投資対象にはならないという ことである。また、コストをコントロールするためには絶え間ない創意と工夫が必要である。)
第6章:永久保有銘柄とは?
(現在バークシャーが保有しているほとんどの銘柄をピックアップし、具体的に解説する。また、その中のいくつかでは、日本企業であれば概ねどのような会社に相当するのかを具体的企業名をあげて解説する。)
第7章:永久保有銘柄を研究する
(第4章~第6章までの内容を踏まえ、具体的な日本企業を6社ピックアップし「ブランド力」と「仕入れ力」の観点から詳細に解説する。)
第8章:永久不滅投資実行のための基礎知識
(本書では、前述のバフェットの第3期の「将来の企業の価値=安定性+成長性」を中心に話を進めているので、具体的な購入タイミングを判断するための情報や企業分析のための情報をどこからどのように入手したらよいのかを具体的に説明する。)
第9章:永久不滅投資名言集
(バフェットは「投資の利益は忍耐に関する報酬だ」と述べるが、永久不滅投資でも結果が出るまでじっくりと待つことが重要。長い間には、当然自信が揺らぐ時が何回もやってくるが、その時に一時のパニックで判断を誤らないための「金言」をまとめてある。)
【大原浩の本】
★バフェットに学ぶ【永久不滅投資法】―損を出さないで永遠に資産を増やすことは可能かー(同友館)
★日本株で成功する バフェット流投資術 (日本実業出版社)
★企業情報を読み解け! バフェット流<日本株>必勝法=永久保有銘柄を見抜く18のポイント(日本実業出版社)
★『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究所)
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/iz1GUV
★GINZAX30社! 大原浩著 昇龍社<Kindle版>
上巻
下巻
GINZAXグローバル経済・投資研究会・代表大原浩著
(大原浩)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)