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TPP交渉に進展が出てきましたね。
米国の要求も厚かましいものの(笑)、契約締結となれば乳製品も牛肉も豚肉も安くなりそうです。我々1億人を超える国民(消費者)はこの交渉過程に於いて、高級な部類を除いた大半の豚肉の出荷原価がその等級にかかわらず
(特殊な関税の存在により)100gあたり概ね55円であることを知りました。スーパーなどでは豚バラ肉など安いもので100円台前半くらいの価格になっ ていると思いますが、これに倣えば価格差によっては違いがあるものの安い部位であればあるほど国内産の利益率が高いことを知ることが出来ました。
これもコメ同様、業種内競争が起き難い仕組みを用いて養豚農家の管理をしてきたという事でしょうか。これらにより国内の生産から流通に至る養豚業の実態なども幾らかなりとも知る機会となりました。
以前にも書きましたように、TPP交渉を進める過程で様々な情報が開示されるため、契約を締結する、しないは将来に判断すべきであることを当然として、交渉自体がとても大事であると考えていました。今まで見えなかった陰の部分が炙り出されるからです。
交渉することにすら反対を唱えていた人達は何を意図していたのでしょう?隠したいものが沢山あったのでしょう。当時の農水省の試算ではTPPが締結され ると国内の農業が壊滅し、約8兆円からの農産物市場が瞬間蒸発するかの報告書が出されていましたが、交渉が進展するにつれ出てくる情報をみているうちに全 く違うことを知ることになります。
「農産物が輸入できなくなれば日本人は餓死する、国民を守るためだ」と、感情面に訴える手法や、自省に都合の良い数字を掲げて反対していましたが、良く 考えれば農産物に限らず石油だって輸入できなくなれば大変なことになります。だからと言って石油に高関税をかけて資源会社を守るなどはしていません。江戸 時代までとは違い、日本は既に世界の国々と交易をしなければ生きていけない国になりました。
先日1月23日の日経新聞「経済教室」のコラムでは、様々な農産物に税金を含め不可解な規制や慣行があることを知りました。家内とも一緒に考えましたが どう考えても意味のある規制には感じられず、家内曰くは「これらは特定の(既得権)団体のためにあるだけの規制じゃないの?」「こんな馬鹿らしいことをし ていたとは知らなかった」「TVはこういう大事なことは取り上げない」と怒っていました。
JAの「お手上げ会長」をはじめゴキブリ議員がJA全中の権限縮小に真っ向から反対していましたが、その彼らに任せていたら農業が衰退してしまったのです。民間なら数十年も会社を衰退させ続けた経営陣などとっくに首が飛んでいますが、政治家の都合で延命してきました。
過去に何度も農政改革を試みた時期がありましたが、票を確保したい(農民を奴隷のように囲い込みたい)族議員達がことごとく潰してきました。いずれも票 格差を享受してきた連中です。それがここへきて農業従事者数が大きく減り農協票の威力が低下したことで漸くJA全中の権限縮小に踏み込むことになりまし た。
杜撰な監査などがこれから表面化するのではと懸念しますが、進展があったことは評価したいと思います。
農業に限らずその他業界でも管理者側に不都合なことは隠されます。売り手側の都合で次々と組成される投信をはじめとしたEB債などの金融商品、お客様に 合った保険を探しますと言いながらキックバックの大きい保険ばかりを売り込む仲介会社、そして客の意向を無視して不招請勧誘規制ギリギリの勧誘を続ける業 者・・・等々。
不動産業界では取引が減り市場が下落傾向のときには「今が買いだ!」と煽り押し込み販売をし、価格が上がる中で売買物件が減ってくれば「我家が高値で売 れた!」という売り扇動の広告が増えてきます。性質の悪い業者ほど自分さえ儲かれば客が儲かろうと損しようと知ったこっちゃありません。
このように一般投資家(消費者)が犠牲になっていることを知りながらも管轄業界や市場(天下り先)を維持したい監督官庁は、抜け道を残した形式的な法令 や軽めの規制程度でお茶を濁し、仕事をしているフリをします。本当に我々自身が注意せねば泣き寝入りをすることになります。
どんなに良い薬でも副作用は必ずあります。成長戦略を執るという事はスクラップ・アンド・ビルドを受け入れるという事です。痛みを伴わず成長だけを享受するなんて良薬はありません。
投資においてはリスクを受け入れる見返りとしてリターンを得られます。安全に儲かるなんて話は有り得ず、はなから疑ってかからねばいけません。いい話が あれば、まずはそのリターンを得るための不利益部分(リスクやコスト構造=裏の部分)は何なのかを十分に理解してからメリット部分に目を向ける癖をつけて 下さい。
「儲かるイメージ」ばかりが先行するとリスク部分を過小評価するように思考が進みます。私も過去において慌てて投資して成功した例がありません。投資に限らずですが(苦笑)。
余談ですが、息子が小切手を無くした、痴漢で捕まったなんて話も、必ず本人の口から事情を聴かねば(裏を取らねば)信用してはいけないはずです。損をするときはいつも表の話ばかりを信用してしまったときです。
ちなみに、うちの家内からは「お宅の旦那が痴漢で捕まった・・・」なんて電話がきたら、「そんな馬鹿はサッサと警察に突き出してください、と返答するから安心してくれ」と言われています。家庭内で事前にすり合わせておけば安心ですね(笑)。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
米国の要求も厚かましいものの(笑)、契約締結となれば乳製品も牛肉も豚肉も安くなりそうです。我々1億人を超える国民(消費者)はこの交渉過程に於いて、高級な部類を除いた大半の豚肉の出荷原価がその等級にかかわらず
(特殊な関税の存在により)100gあたり概ね55円であることを知りました。スーパーなどでは豚バラ肉など安いもので100円台前半くらいの価格になっ ていると思いますが、これに倣えば価格差によっては違いがあるものの安い部位であればあるほど国内産の利益率が高いことを知ることが出来ました。
これもコメ同様、業種内競争が起き難い仕組みを用いて養豚農家の管理をしてきたという事でしょうか。これらにより国内の生産から流通に至る養豚業の実態なども幾らかなりとも知る機会となりました。
以前にも書きましたように、TPP交渉を進める過程で様々な情報が開示されるため、契約を締結する、しないは将来に判断すべきであることを当然として、交渉自体がとても大事であると考えていました。今まで見えなかった陰の部分が炙り出されるからです。
交渉することにすら反対を唱えていた人達は何を意図していたのでしょう?隠したいものが沢山あったのでしょう。当時の農水省の試算ではTPPが締結され ると国内の農業が壊滅し、約8兆円からの農産物市場が瞬間蒸発するかの報告書が出されていましたが、交渉が進展するにつれ出てくる情報をみているうちに全 く違うことを知ることになります。
「農産物が輸入できなくなれば日本人は餓死する、国民を守るためだ」と、感情面に訴える手法や、自省に都合の良い数字を掲げて反対していましたが、良く 考えれば農産物に限らず石油だって輸入できなくなれば大変なことになります。だからと言って石油に高関税をかけて資源会社を守るなどはしていません。江戸 時代までとは違い、日本は既に世界の国々と交易をしなければ生きていけない国になりました。
先日1月23日の日経新聞「経済教室」のコラムでは、様々な農産物に税金を含め不可解な規制や慣行があることを知りました。家内とも一緒に考えましたが どう考えても意味のある規制には感じられず、家内曰くは「これらは特定の(既得権)団体のためにあるだけの規制じゃないの?」「こんな馬鹿らしいことをし ていたとは知らなかった」「TVはこういう大事なことは取り上げない」と怒っていました。
JAの「お手上げ会長」をはじめゴキブリ議員がJA全中の権限縮小に真っ向から反対していましたが、その彼らに任せていたら農業が衰退してしまったのです。民間なら数十年も会社を衰退させ続けた経営陣などとっくに首が飛んでいますが、政治家の都合で延命してきました。
過去に何度も農政改革を試みた時期がありましたが、票を確保したい(農民を奴隷のように囲い込みたい)族議員達がことごとく潰してきました。いずれも票 格差を享受してきた連中です。それがここへきて農業従事者数が大きく減り農協票の威力が低下したことで漸くJA全中の権限縮小に踏み込むことになりまし た。
杜撰な監査などがこれから表面化するのではと懸念しますが、進展があったことは評価したいと思います。
農業に限らずその他業界でも管理者側に不都合なことは隠されます。売り手側の都合で次々と組成される投信をはじめとしたEB債などの金融商品、お客様に 合った保険を探しますと言いながらキックバックの大きい保険ばかりを売り込む仲介会社、そして客の意向を無視して不招請勧誘規制ギリギリの勧誘を続ける業 者・・・等々。
不動産業界では取引が減り市場が下落傾向のときには「今が買いだ!」と煽り押し込み販売をし、価格が上がる中で売買物件が減ってくれば「我家が高値で売 れた!」という売り扇動の広告が増えてきます。性質の悪い業者ほど自分さえ儲かれば客が儲かろうと損しようと知ったこっちゃありません。
このように一般投資家(消費者)が犠牲になっていることを知りながらも管轄業界や市場(天下り先)を維持したい監督官庁は、抜け道を残した形式的な法令 や軽めの規制程度でお茶を濁し、仕事をしているフリをします。本当に我々自身が注意せねば泣き寝入りをすることになります。
どんなに良い薬でも副作用は必ずあります。成長戦略を執るという事はスクラップ・アンド・ビルドを受け入れるという事です。痛みを伴わず成長だけを享受するなんて良薬はありません。
投資においてはリスクを受け入れる見返りとしてリターンを得られます。安全に儲かるなんて話は有り得ず、はなから疑ってかからねばいけません。いい話が あれば、まずはそのリターンを得るための不利益部分(リスクやコスト構造=裏の部分)は何なのかを十分に理解してからメリット部分に目を向ける癖をつけて 下さい。
「儲かるイメージ」ばかりが先行するとリスク部分を過小評価するように思考が進みます。私も過去において慌てて投資して成功した例がありません。投資に限らずですが(苦笑)。
余談ですが、息子が小切手を無くした、痴漢で捕まったなんて話も、必ず本人の口から事情を聴かねば(裏を取らねば)信用してはいけないはずです。損をするときはいつも表の話ばかりを信用してしまったときです。
ちなみに、うちの家内からは「お宅の旦那が痴漢で捕まった・・・」なんて電話がきたら、「そんな馬鹿はサッサと警察に突き出してください、と返答するから安心してくれ」と言われています。家庭内で事前にすり合わせておけば安心ですね(笑)。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)