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暑中お見舞い申し上げます。
日本列島が猛暑が続くなか、世の中は夏休み真っ最中。その一方で、夏枯れ?と言われながらも、相場は休むことなく動いています。
東京の株式市場は、8月に入って出来高が増えているようです。歴史的に、経済に関係する重要な出来事が8月に起こったりもしています。
7月の為替相場では、米ドルが主要通貨に対して上昇して終わりました。
対ドルで下落したのは国内のインフレ対策で利上げも実施したブラジル・レアル(9.3%下落)、次いで5%以上下落した豪ドル、資源安が影響してカナダドル等の資源国通貨も下落しました。
ギリシャ問題が当面の問題を解決し、中国株下落は不安定ながらも政府が必死に政策を実施している姿勢を見せており、相場の注目は米国の利上げ、特に利上げ時期に向いてきています。
このところ発表される最新の米国経済指標は、まだバラツキあり、決定打は見えないながら、4日には金融政策当局者であるアトランタ連銀のロックハート総 裁が9月の利上げが適切になりそうな発言をしたことが伝えられ、やや後退していた9月利上げ説が再燃。ドル高が進みました。8月には、米国の金融政策決定 会合はないので、関係者の最新の見方として市場はこの発言に反応しました。
当局の利上げへの判断は、経済指標次第を軸にして、静かに一歩ずつ市場の反応を見ながら進んでいるように見えます。利上げの影響を最小限に抑えようとする意図を感じます。
このところのドル円相場は、123円~124円半ばという狭いレンジ内で上下しています。相場が下げる場面でも、下値にしっかりした買いが散見されます。
一方で、もう一段の上昇は、いわゆる黒田シーリング124円80~125円水準によって今のところキャップされています。特に今週は、米雇用統計という重要指標前でもあり、動きは限定的です。
為替に限らず、相場を見る上で参考になるのが長短の金利水準です。
10年物の米国債の利回りは一時2.4%台まで上昇しましたが、直近では2.2%周辺まで反落してきた一方で、2年債は利上げ期待を反映して直近0.7%台まで上昇。長短金利差が縮小しています。
資源価格、特に原油価格下落を受けたインフレ期待の低下による長期債の買い(利回り低下)の一方で、政策金利の上げ期待の高まりは短期債売りにつながります。
通貨ペアを形成する2つの国の2年債金利の差は為替相場の変動要因の一つと言われます。政策金利の方向性の違いを示すからです。
米国2年債の上昇に対して、日本の2年債は0%を挟んで推移してきており、ドイツ金利は未だ2年債はマイナス金利での取引です。
毎度、繰り返しのコメントになりますが、量的緩和政策の現状維持が当分続くと見られる主要通貨ユーロ、日本円の対ドル相場は、政策の方向性の差が今後変わるだろうという見込みが出てくるまでユーロ安、円安基調は続き、もう一段安の可能性も否定できないと思っています。
米国以外の先進国で利上げが期待されているのが英国です。
8月6日に開かれる英国中銀の政策決定会合では、政策金利や資産購入額は据え置かれる見込みながら、今回から議事録やインフレレポートなどの情報が同時に公表されることに、開示方法が変更しました。
英国経済は景気回復に伴い、賃金上昇などのインフレ圧力で今年後半、または来年早々の利上げを予想する声が高まってきています。利上げが早まるかどうかを判断するために、明日の金融政策決定会合が注目されます。
英国ポンドは、米ドル以外の全ての主要通貨に対して上昇しています。ポンド円は直近193円台まで上昇していますが、早期利上げ期待が高まれば、さらに上昇する余地もありそうです。
夏休み期間は、参加者の減少もあり、材料が不足するとも言われますが、方向性を伴って大きく動くことも多く、油断できず気の抜けない期間です。
暑い中ではありますが、冷静にしっかりと見ていきたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
暦上は立秋直前ではありますが、まだまだ猛暑続きのもようです。
読者の皆様には、体調管理万全にお過ごしください。
*8月5日14時執筆
本号の情報8月4日の米国市場始値水準を主に引用しています。
なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。
式町 みどり拝
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
日本列島が猛暑が続くなか、世の中は夏休み真っ最中。その一方で、夏枯れ?と言われながらも、相場は休むことなく動いています。
東京の株式市場は、8月に入って出来高が増えているようです。歴史的に、経済に関係する重要な出来事が8月に起こったりもしています。
7月の為替相場では、米ドルが主要通貨に対して上昇して終わりました。
対ドルで下落したのは国内のインフレ対策で利上げも実施したブラジル・レアル(9.3%下落)、次いで5%以上下落した豪ドル、資源安が影響してカナダドル等の資源国通貨も下落しました。
ギリシャ問題が当面の問題を解決し、中国株下落は不安定ながらも政府が必死に政策を実施している姿勢を見せており、相場の注目は米国の利上げ、特に利上げ時期に向いてきています。
このところ発表される最新の米国経済指標は、まだバラツキあり、決定打は見えないながら、4日には金融政策当局者であるアトランタ連銀のロックハート総 裁が9月の利上げが適切になりそうな発言をしたことが伝えられ、やや後退していた9月利上げ説が再燃。ドル高が進みました。8月には、米国の金融政策決定 会合はないので、関係者の最新の見方として市場はこの発言に反応しました。
当局の利上げへの判断は、経済指標次第を軸にして、静かに一歩ずつ市場の反応を見ながら進んでいるように見えます。利上げの影響を最小限に抑えようとする意図を感じます。
このところのドル円相場は、123円~124円半ばという狭いレンジ内で上下しています。相場が下げる場面でも、下値にしっかりした買いが散見されます。
一方で、もう一段の上昇は、いわゆる黒田シーリング124円80~125円水準によって今のところキャップされています。特に今週は、米雇用統計という重要指標前でもあり、動きは限定的です。
為替に限らず、相場を見る上で参考になるのが長短の金利水準です。
10年物の米国債の利回りは一時2.4%台まで上昇しましたが、直近では2.2%周辺まで反落してきた一方で、2年債は利上げ期待を反映して直近0.7%台まで上昇。長短金利差が縮小しています。
資源価格、特に原油価格下落を受けたインフレ期待の低下による長期債の買い(利回り低下)の一方で、政策金利の上げ期待の高まりは短期債売りにつながります。
通貨ペアを形成する2つの国の2年債金利の差は為替相場の変動要因の一つと言われます。政策金利の方向性の違いを示すからです。
米国2年債の上昇に対して、日本の2年債は0%を挟んで推移してきており、ドイツ金利は未だ2年債はマイナス金利での取引です。
毎度、繰り返しのコメントになりますが、量的緩和政策の現状維持が当分続くと見られる主要通貨ユーロ、日本円の対ドル相場は、政策の方向性の差が今後変わるだろうという見込みが出てくるまでユーロ安、円安基調は続き、もう一段安の可能性も否定できないと思っています。
米国以外の先進国で利上げが期待されているのが英国です。
8月6日に開かれる英国中銀の政策決定会合では、政策金利や資産購入額は据え置かれる見込みながら、今回から議事録やインフレレポートなどの情報が同時に公表されることに、開示方法が変更しました。
英国経済は景気回復に伴い、賃金上昇などのインフレ圧力で今年後半、または来年早々の利上げを予想する声が高まってきています。利上げが早まるかどうかを判断するために、明日の金融政策決定会合が注目されます。
英国ポンドは、米ドル以外の全ての主要通貨に対して上昇しています。ポンド円は直近193円台まで上昇していますが、早期利上げ期待が高まれば、さらに上昇する余地もありそうです。
夏休み期間は、参加者の減少もあり、材料が不足するとも言われますが、方向性を伴って大きく動くことも多く、油断できず気の抜けない期間です。
暑い中ではありますが、冷静にしっかりと見ていきたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
暦上は立秋直前ではありますが、まだまだ猛暑続きのもようです。
読者の皆様には、体調管理万全にお過ごしください。
*8月5日14時執筆
本号の情報8月4日の米国市場始値水準を主に引用しています。
なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。
式町 みどり拝
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)