先週月曜日大引けの日経平均株価は20,620円で、火曜日から下げはじめて今週火曜日の大引けは17,806円ですから、僅か6営業日で2,814円のマイナス。率にして13.6%の暴落となりました。この6日間の下げだけで春からの半年分の上げ幅を失った計算です。
中国市場の変調や資源価格の下落などが主な理由として挙げられていますが、個人的には先週の「黒田電気ショック」もあるのかな?と気になっています。
世界を見渡してみても国内企業の業績は比較的堅調であり株価も割安であるにもかかわらず、それらの実態を無視して売られました。海外ファンドの動向次第と言えましょうか。
日本企業の経営姿勢に変化が現れつつあると期待されて買われてきたのに、黒田電気の総会結果をみて「やはり変わらないか?」との失望感も幾らか加味されているのではないかと考える次第です。
本日(水曜日)は悲観の真っ只中で株価は下げ止まっていますが、これからは、どの様にこの外圧に弱い市場を立て直していくべきか?いよいよ国内投資家を向いた市場運営が必須になりつつあると考えます。
もちろん短期売買を旨とした投資家の為ではありません。経営陣に株価への緊張感を持たせた経営、慣例的な順送り人事ではない経営、投資家を向いた経営が求められています。
今の環境は、仮に米国が利上げに動いたとしても連続して上げていけるほど景気が回復している訳では無さそうです。つまりは一度か二度の薄い利上げをして 様子を見る・・・と言った具合になるのではと思いますが、キューバやイランとの国交正常化を進め、労働人口の増加も継続し、且つ安く安定的な資源を確保し つつある米国は徐々にでも景気回復が進むでしょうし、今後は新興諸国も中国同様に景気対策を打ってくるでしょう。
しかも「利上げが遠のいた」と意識されるようなら市場の景色が変わりそうです。
今年はクジラ買いの影響もあり指数銘柄ばかりが買われ余り中身の伴わない株価上昇と感じていましたので、今回の下げは良いお湿りだったのではないかと思います。
指数ばかりが上がるより息の長い市場になることを期待していますし、博打場では無い、国民の資産形成の場となる投資家メリットのある市場整備をお願いしたいと思います。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)