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どう「住む」か?:その26(1,747字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
1日前
移動感覚はどう養えば良いのか?それにはやはり、家から駅までの「行程」を工夫するということが一番だろう。その工夫の過程で移動感覚が養われる。ではどう工夫すれば良いのか?これにはいくつかのアプローチがあるが、まずは家から駅までのルートを三つ作ることである。ルート1、ルート2、ルート3の三つのバリエーショ...
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どう「住む」か?:その25(1,666字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
1週間前
ぼくは感覚が特別すぐれていたわけではない。頭は良いが、神経はそれほど良くはなかった。おかげで、神経が良い人よりも、ずっと考える余地が生まれた。すなわち、この上手く動かない神経をどう使えば最も効果的かというのを、他の人よりもずっと考える機会に恵まれたのだ。そうして、それに対する知見を、ぼくが知る誰...
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どう「住む」か?:その24(1,838字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
2週間前
この連載を書いていて思い出したのだが、ぼくは小学校三年生のときに、初めて学校の教室が3階になった。1年生と2年生は1階だったから、初めて階段を毎日、それも二階分上り下りすることとなった。おかげで、はじめは苦労した。しかしぼくは、その中ではたとあることに気づいた。それは「もっと階段を上手く上がれば、も...
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どう「住む」か?:その23(1,894字)
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ハックルベリーに会いに行く
3週間前
生活というのは「移動」と「作業」である。そして、そのために「空間」と「道具」が必要になってくる。この四つのカテゴリーが、生活を形作っている。生活が「上手い」人は、この四つのカテゴリーについて、それぞれ高いレベルの「感覚」を有している。移動感覚、作業感覚、空間感覚、道具感覚を研ぎ澄ませている。中で...
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どう「住む」か?:その22(1,542字)
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ハックルベリーに会いに行く
4週間前
ぼくが子供のときに住んでいた家は坂の上(丘の上)にあった。親の持ち家だったが売ってしまって今は別の家が建ち別の人が住んでいる。ぼくが住んでいた場所はここである。ぼくが住んでいた場所今は四軒の家が並んでいるが、元々はうち一軒だった。うちが売った後に分割され四軒になった。全部で120坪だったから、今は30...
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どう「住む」か?:その21(1,463字)
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ハックルベリーに会いに行く
1ヶ月前
この連載を書いていて気づいたことなのだが、ぼくの人生には「10分」という時間が色濃く反映されている。まず、そもそも小学校までの距離が歩いて10分だった。中学高校は前回も述べたように自転車で10分だ。また大学も、下宿していた祖父母の家から最寄りの武蔵小金井駅までは歩いて10分。その後に引越した中野区のアパ...
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どう「住む」か?:その20(1,836字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
1ヶ月前
先週、この連載を書きながら気づいたことなのだが、学校や会社の近くに住んでいると、人はぼんやりしてくる。ぼくはおかげさまで、学校の近くに住んだことがほとんどない。ただ、半年間だけ中学の寮に住んでいたが、そのときはやはり頭がぼんやりして気が狂いそうになった。中一の冬から中二の夏にかけてである。その後...
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どう「住む」か?:その19(1,727字)
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ハックルベリーに会いに行く
1ヶ月前
皆さんは「人はなぜ移動するのか?」と考えたことがあるだろうか。ぼくは昔から考えてきた。人は移動をする。なぜだろうか? それだけではない。人は移動が好きだ。なぜだろうか?長年考え続けてきた結果、出た結論は「そういうものだから」だ。あまり理由はない。人はそもそも移動するようにできている。移動すること...
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どう「住む」か?:その18(1,840字)
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ハックルベリーに会いに行く
1ヶ月前
住むという上で、いやそもそも生きる上で、「自分を俯瞰で見る力」というのはとても重要である。ぼくは長年「頭の良さの定義とは何か?」ということを考え続けてきた。その結果出た答えは「どれだけ俯瞰で物事を見られるか?」というものだ。俯瞰で見られれば見られるほど、頭がいいということになる。これをここでは「...
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どう「住む」か?:その17(1,597字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
2ヶ月前
皆さんはGoogleアースをお持ちだろうか? まだお持ちでないならすぐにダウンロードすることをおすすめする。フリーソフトなのでタダである。料金はいつまで経ってもかからない。このGoogleアースがどういうビジネスモデルなのか、ぼくはまだ知らない。もしかしたら、そもそもGoogleマップを支援するためのソフトでもあ...
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どう「住む」か?:その16(1,627字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
2ヶ月前
これから「住む」上でタモリさんという存在を考えることは非常に重要だと思う。タモリさんは地理に詳しく、日本中の地理に関することを知っている。地名はもちろんだが交通や気候風土、文化なども知っている。この能力の最大の利点は、初対面の人と取りあえず出身地の話で盛り上がれることである。出身地がマイナーな人...
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どう「住む」か?:その15(1,751字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
2ヶ月前
高校生の頃、ぼくの移動はまだ「デジタル」だった。つまり機械的だった。先述したようにいろいろ工夫こそしていたものの、それは限られた情報の範囲内でだった。その範囲から逸脱することはなかった。そんなとき、ぼくにとって「目から鱗」ともいうべき移動に関するノウハウがもたらされる。それは、移動をもっと多角的...
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どう「住む」か?:その14(1,706字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
2ヶ月前
住むということを向上させることができれば、当たり前だが人生は良くなる。そして「住む」ということは「作業・移動・空間・道具」の四つで構成される。だから、この四つを向上させられれば、自然と「住む」ということ、引いては生活も向上していく。そして、上記の四つの中で、最も難しく、また最初に取り組むべきカテ...
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どう「住む」か?:その13(1,767字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
3ヶ月前
生活とは何か?それは作業+移動をすることである。そこで用いるのは空間と道具だ。従って「作業・移動・空間・道具」の四つのカテゴリーをまんべんなく向上させていくことこそ、生きるもしくは良く生きるということになる。そのため、逆にこの四つのカテゴリーをおざなりにする人を「生きない」と規定することもできる...
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どう「住む」か?:その12(1,895字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
3ヶ月前
ぼくは家を「生活」中でも取り分け「改善」の場にしたい。なぜなら生活改善こそ、生きるということの本質だと思うからだ。生活を絶え間なく良くしていくことそのものが、人間にとって生きることである。では「生活」とは何か?それは仕事や家事、勉強、遊びといった「すること」の単位で区切られるものではない。逆に、...
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どう「住む」か?:その11(1,826字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
3ヶ月前
ぼくはこれまで57年間生きてきて、14の家に住んだ。その経験から出た結論は、「家は作業をする場所」というものである。家は作業場でありアトリエであり実験室だ。そういう「使うための道具」が家である。結論として否定されたのは、「家はくつろぐための場所」という考え方だ。なぜ否定されたのか? それは、ぼくにと...
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どう「住む」か?:その10(1,715字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
4ヶ月前
今回は、広くした玄関に物置スペースを設置するという話である。ところで、どんな家にも下駄箱はあるだろう。これも一種の物置スペースではあるが、今回話す物置スペースは、これとは別の意味で考えたい。では、今回話す物置スペースには何を置くのか? それは、コートと鞄である。玄関脇に、コートと鞄置き場を設ける...
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どう「住む」か?:その9(1,718字)
コメ2
ハックルベリーに会いに行く
4ヶ月前
これを読んでいる皆さんにも、住んでいる「環境」というものがある。そしてほとんどの人間が、その環境を意識していない。引越してすぐのときは意識するときもあるが、住んでいるうちに慣れてしまうからだ。そうして次第にその慣れを前提に暮らしを設計し始める。慣れると言っても、それがなかったことになるわけではな...
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どう「住む」か?:その8(1,827字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
4ヶ月前
ぼくはこれまで14戸の家に住んできた。賃貸、持ち家、集合住宅、一軒家、あらゆるパターンを経験してきた。その中で培ってきた一つの価値観がある。それは、家において最も重要なのは「中間領域」であるということだ。中間領域とは、半分「内」だが半分「外」という意味である。内と外との中間にあるので中間領域という...
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どう「住む」か?:その7(1,758字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
4ヶ月前
玄関とその内側との境界線に暖簾をかけるとどうなるか?面白いことに、それだけで「領域の区別」というものが形成される。暖簾のこっちと向こうで、「うち」と「そと」がよりくっきりと分けられる。この領域の区切りは、意識して感じ取ることもできるが、無意識に訴えかける度合いが強い。暖簾をくぐることは、かけはじ...
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どう「住む」か?:その6(1,593字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
4ヶ月前
今回は、玄関を「外部化」する方法について見ていきたい。まずすべきは、玄関とそれ以外の空間との間に「仕切り」を設けることである。昔の大きな日本家屋の玄関には、必ず「衝立」があった。そうして、玄関と内部空間とをゆるやかに仕切っていた。だから、これと同じことを、みなさんのご自宅でもぜひしていただきたい...
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どう「住む」か?:その5(1,673字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
5ヶ月前
出て行きやすい家、あるいは帰ってきやすい家というのは、玄関を出入りするときに隣人になるべく捕捉されない家である。そういう家だと出て行きやすく、また返ってくるときも心理的安全性が担保される。しかしながら、そのためにできることは少ない。なぜならほとんどの家で、玄関のすぐ外は共有スペースなので、これを...
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どう「住む」か?:その4(1,743字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
5ヶ月前
どう住むか、ということにおいて最も重要なのは見過ごされがちな玄関の在り方を問い直すということである。そして現代において、特に重要なのはプライバシーの確保だ。中でも「いつ入って、いつ出ていったか」を分からないようにしたい。あるいは、外からは在宅であるか、不在であるかが分からないようにしたい。要約す...
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どう「住む」か?:その3(1,651字)
コメ2
ハックルベリーに会いに行く
5ヶ月前
皆さんにも家があるだろう。持ち家でも賃貸でも、一軒家でも集合住宅でも、そこに住んでいる以上、どこにも必ず玄関はあるはずだ。いや、およそありとあらゆる建物に玄関はある。建物における玄関有無のパーセンテージは100といっていい。どんな建物、どんな家にも絶対に玄関はある。それにもかかわらず、99%の人が玄関...
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どう「住む」か?:その2(1,705字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
5ヶ月前
前回、「住む」ということにおいて最も重要なのは「外部との関係性」と述べた。そのことを踏まえると、住む上で最も重要な「場所」というのは、それを「司るところ」ということになる。そうなると、答えはおのずから「玄関」となる。なぜなら玄関こそ、内部と外部をつなぐ最も大きなパイプだからだ。その接点なのである...
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どう「住む」か?:その1(1,734字)
コメ0
ハックルベリーに会いに行く
6ヶ月前
ぼくはこれから家を建てようとしているので、「どう住むか?」ということについていろいろと考えている。そこで今回から「どう住むか?」ということについて連載で書いてみたい。まず「どう住むか?」というのは当たり前だが時代によって移り変わる。ぼくはもうすぐ57歳だ。だから57年間、いろんなところに住んできたの...