この号の発売は十二月二十七日だそうで二〇二三年もあと一週間で終わりですね。年末になるとあちこちで“どんな年でしたか”なんて話題になるわけですが、私もう何百年もそんなことやっているんでね、そうそう代わり映えしないんです。
 ただ振り返ると、十月には谷村新司さんが逝ってしまわれて、これは正直、応えました。私はアリス時代からファンで、個人的にも「恵美ちゃん、恵美ちゃん」って凄く可愛がっていただいてましたんでね。歌はもちろんですけど、あの語り口、本当に上品な綺麗な関西弁で、お手本にさせていただいてました。あの歌もお喋りももう聴けないと思うと、たまらなく寂しいですね。
 いくら何でも早すぎます。改めて思ったのは、私だっていつ急に終わりが来てもおかしくないんだ、と。だからこの連載も含めて、これから自分がやるすべてのお仕事はこれが最終回というつもりで、全力でやらせていただこうと思ってます!
 ……何もわざわざ宣言することじゃないんですけど(笑)。 
週刊文春デジタル