八月九日、長崎市が開いた平和祈念式典は異例の展開になった。日本を除く主要六カ国(G6)と欧州連合(EU)の駐日大使や大使級が参加を見送ったからだ。
 複数の日本政府関係者によれば、震源は米国のラーム・エマニュエル駐日大使(64)だった。理由は同氏が、「長崎市がイスラエル大使を招待しなかったことに反発したため」だという。ユダヤ系のエマニュエル氏とイスラエルのコーヘン駐日大使の親密な関係は、外交関係者の間ではよく知られている。イスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した直後の昨年十月、エマニュエル氏はコーヘン氏らとともに渋谷でイスラエルへの支持を訴えている。 
週刊文春デジタル