週刊文春デジタル
大統領選投票日9日前、ドナルド・トランプとカマラ・ハリスの支持率は5分5分だった。しかし、その日、マジソン・スクエア・ガーデンで開かれたトランプ支持集会は彼にとって命とりとなった。
トニー・ヒンチクリフというコメディアンが「プエルトリコは海に浮かぶゴミ」と罵ったのだ。これでトランプは全米600万人のプエルトリコ系、いや、6400万人のラティーノたちの票を失うと思われた。
それに投票日3日前、国民的バラエティ番組『サタデーナイト・ライブ』にカマラ・ハリスが生出演し、ハリスに扮したコメディアン、マヤ・ルドルフと共に「このカオスを終わらせて、次のステップに進みましょう」と言った。500万人の視聴者にハリスへの投票を呼び掛けたのだ。
「My Body, My Choice(私の体のことは私が決める)」と、全米で広がる中絶禁止への反対を訴えたカマラ・ハリスの集会には女性たちが集まった。レディー・ガガやケイティ・ペリーが出演し、ビヨンセやテイラー・スウィフト、スカーレット・ヨハンソンら『アベンジャーズ』のメンバーもハリス支持を表明した。
ところが結果は接戦どころかトランプの圧勝に終わった。