どうも、タダツグです。ブロマガではずいぶんとご無沙汰しておりました。
というか、最近更新が滞っていてごめんなさい。
これから、まだアップしていない「柴寿司」回やら「ワールド・イズ・マインZ」回なども、ゲームDJともどもバリバリ書いていきますので、もう少々お待ちいただければ……。
ということで突然ですが、ここで質問。あなたは神とか妖精とか、いわゆる「奇跡」といった類のものを信じていますか?
僕は……うん、信じるかなぁ。いや、正直よくわからないんだけど……信じざるをえないことがあったんですよね。しかも、衆人環視のニコ生で。
今回は、そんな我々の身に小さな8つの奇跡(!?)が起こった、『ナナシノゲエム』の回を振り返りたいと思います。
ちなみに、このブロマガをお読みになっている方の中に、まだ『ナナシノゲエム』の放送回をご覧になっていない方はいらっしゃいますかね? タイムシフトは9月28日まで。タイミングによってはまだ間に合いますから、ブロマガを読んで興味を抱いた暁にはぜひ下から見てみてほしいな、と。そう思うしだいであります。
ということで今回は、秋の夜長をさらに涼しくする「怪談ゲーム特集」。我らがゲームDJ・安藤武博がチョイスしたのが、2008年にスクウェア・エニックスから発売されたニンテンドーDS用ゲーム
『ナナシノゲエム』
でありました。
最初に言っておきますと、この日はホントに怖かった。いろいろな意味で怖かった。ビビりのタダツグここにありでしたね。
ぶっちゃけゲームの内容も超怖かったわけですが、それ以外に、よくも悪くも「奇跡だろ……」としか言いようのない出来事ばかりが起こったんですよ、この夜は。そこに何よりビビったわけで。(ちなみに、手元の辞書で調べてみたところ、 奇跡とは「常識で考えては起こりえない、不思議な出来事・現象」を指し示すのだという。ほんと、言い得て妙な夜でした)
たとえば音声! あいかわらず手弁当でお届けしているシシララTV、機材のトラブルは恥ずかしながらよくあるわけですが(すいません、少しずつ改善していきますので)、今回はなぜか「音声が片方からしか聞こえない」という、いまだかつてないハプニングが!! これには配信担当のタダツグも、機材関連を管理している技術担当のアベさんもビックリ!
設定を変えても、ミキサーをいじくっても、とにかく音が片方からしか出ない……Why? いつもと同じセッティングなのに!? 放送終了後の検証で、どうやら「コードが断線(?)していたらしい」という結果に落ち着きましたが、それにしたって、ねぇ……? 何もこの『ナナシノゲエム』を遊ぶタイミングで音が出なくならなくてもいいだろうに……って、思うわけですよ。これが1つ目の奇跡なわけですね。
早くもなんらかの意志というか、存在みたいなものを感じつつ、そしらぬフリしてプレイを開始する我々。ゲームの目的は、プレイすると一週間後に死んでしまうという「呪いのゲーム」の謎を解くこと。ほかならぬ主人公(=プレイヤー自身)が、かなり冒頭からこの「呪いのゲーム」をプレイしちゃってますから、助かるためには何としても謎を解き明かすしかないわけです。
そんな本作をプロデュースした今回のつくった人ゲストは、スクウェア・エニックスの浅野智也プロデューサー。『光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝- 』や『ブレイブリーデフォルト』など、どこか懐かしい雰囲気のRPGを作らせたら右に出る者なし! な、僕もめっちゃリスペクトしている敏腕プロデューサーです。
自分の中で「浅野さん=ファンタジー作品」という固定観念があっただけに、ホラーゲームである『ナナシノゲエム』の開発に携わっておられたことには驚愕しましたねぇ……(今でも意外なんですケド)。
さて、今回もオープニングからエンディングまで、僕がプレイを担当することに。浅野さんのアドバイスで、主人公を自分の名前(=タダツグ)にしちゃったもんだから、まぁえらいこっちゃ。絶対に生き残らなければ!
ちなみにこのゲーム、テキストを読み進めるアドベンチャーパートと、3Dダンジョンを動き回って情報を集めるアクションパート、さらには「TS(ツインスクリーン)」と呼ばれる携帯ゲーム機に自動配信される「呪いのゲーム」をプレイするという、3つのパートに分かれております。
アドベンチャーパートで物語が進行しては、新たな謎や目的地が提示され、その場所に向かうと3Dダンジョンのアクションパートが展開。そうして周辺を探索していると、要所で「呪いのゲーム」が配信されてきて、TSでプレイすることになる……。基本はこの繰り返しなわけです。
ゲームをスタートすると、友人のリコちゃんから、ゲームにハマって学校に来なくなった彼女の恋人(そして主人公の親友)であるオダカを家から連れ出してほしいと頼まれ、彼の自宅へ向かうことに。
ここではじめて、ニンテンドーDSを縦持ちしつつタッチペン+方向キーでアクションするという、本作ならではの操作性に触れることに。今回は、ぶっちゃけ、なかなか思ったように操作できなくてジレる! ジレまくる!! なんてもどかしいんだ。
でも、浅野さんいわく「それが狙いなんです(ニッコリ)」とのことで……。うーん、このもどかしさがスパイスとなって、恐怖とゲーム性を一段押し上げているのは間違いないから、その言葉には納得ですねぇ。プレイに慣れてくる中盤以降は、少しずつ思った通りに操作できるようになってきて、この「成長を実感できる手ごたえ」もまた、良質なゲームならではのポイントだと思います。うん。
さてさて、肝心のオダカはというと。呼んでもなかなか出てこないもんだから、鍵が開いていた家の中をのぞいてみることに……まぁ、ここらへんはホラーの王道ですよね。
案の定、窓が目張りされて真っ暗になった部屋の中を探索していくと……何もしていないのにいきなり姿見の鏡が倒れて割れたり、テレビが唐突に点灯しては消えたりと、訳のわからない展開に。ある程度予想はしていたとはいえ、この唐突なサプライズのオンパレードに、ビビりな僕は悲鳴を上げっぱなし。そして、そんな僕を見て、DJと浅野さんはニコニコ(ニヤニヤ?)しっぱなし。いい歳をしたおっさんがひたすらビビりまくる配信がここに始まってしまったわけであります。
ゲームを進めていくと、「呪いのゲーム」が少しずつ更新されてきて、さぁたいへん。このゲーム、どう見てもバグってるんですよね。画面に独特のドット欠けのようなチラつきが出たりとか、音楽があきらかにおかしかったりとか。もう、ファミコン世代には一目でわかる心憎い演出!
序盤はまだかわいいほうなんですけど、終盤になるとこれ、明らかにヤバくなるかんね! ちなみになんと浅野さん、この「ファミコンソフトが本体にうまく刺さっていない状態(みなさん、おわかりですね)」のような挙動を再現するため、実際に何度も「ファミコンゲームを半刺し」でプレイしていたとか。なるほど、こだわりの再現度の高さは、そんなところに理由があったんですね……。
そうしてやってきた、1回目のグルメあみだタイム。出てきたのは「すっぱいガム」!
アレですよ、3つ入ったガムのうち、1つだけが超すっぱいっていうアレ。みなさん、子どもの頃に駄菓子屋で買ったことがあったりするんじゃないですかね?
ここは当然DJ、浅野さん、タダツグの3人で食すわけですが……超すっぱいのを引いたのは、まさかの僕! す、すっぺええええええええ!!
ちょっぴり悶絶している僕に「やっぱりな~」と声をかけてくるゲームDJ。いわく、「絶対にタダツグがすっぱいガムを選ぶ流れだった」とのこと。え? 何それ怖い……。
小さいながら、これを2つ目の奇跡とさせてください。だって、これくらいで済んだのなら偶然の一言で片づけられるんですけど、今日のシシララTVはこんなものでは終わらなかったんですからっ!
さて、ゲームの方はといえば。「呪いのゲーム」をクリアすることができず、この世に後悔の念を残した死者の魂が「ルグレ(=regret/フランス語で後悔の意)」と化して、ゲームの中のタダツグを襲ってくるように。
もうね、見た目からして反則なんだよなぁ。超ビビるっての。今すぐ帰りたくなるっつーの。
そしてここで、3つ目の奇跡が……。な、なんと……何もしていないのに、僕がつけていたゲームDJ愛用のヘッドホンがいきなりぶっ壊れるという珍事が発生。ど、どういうことだってばよ……。
DJからは「長いこと使ってきたヘッドホンやから、壊れても仕方ない。気にせんときー」とおっしゃっていただけましたが、いやいやいや……。ここで壊れますか? 何もしていないのに!? こ、怖すぎるんですけど……。
そうこうするうちに、あっという間に時刻は24時前となり、浅野さんは帰宅されることに。最後に引いたグルメあみだは「酵母ドリンク(マンゴーちゃんフレーバー)」。い、嫌な予感しかしねぇ……。
なんとこの酵母ドリンク、その名のとおりに、酵母ドリンクにマンゴーちゃんがさまざまな食品を混ぜつつ作ってくれた一品もの。3人で完飲しましたが……これがまた、ボディにずしりと響きましてね……。
幸いにもDJとタダツグはなんともなかったのですが、そのフレグランスは終電に乗り込んだ浅野さんのお腹を直撃! 胃腸を活性化し、浅野さんをたいへんに苦しめた、と。のちに自宅からのコメント書き込みで、浅野さんご自身が激白してくれました。
なんたる威力か、酵母ドリンク! よりにもよって、DJでもタダツグでもなく、終電で帰宅する浅野さんのお腹を直撃するとはっ(苦笑)。これが4つ目の奇跡と言えるでしょう……。
5つ目の奇跡は、深夜24時を回ったところで起こりました。なんと、番組はしっかり延長しているにも関わらず、いきなり画面がブラックアウトして、「この番組は終了しました」との表示が出たとのこと……。
いや、実際は我々出演陣はその光景を目にしていなかったし、タイムシフトでもその瞬間は確認できませんでした。ただ、視聴者のみなさんや、アベさんら技術スタッフが口をそろえて「番組がいったん終了した! そして、何事もなく復帰した!!」って言うもんですから、僕なんかもう、ビビりまくりですよ。ビビりまクリスティ状態。
普段は冷静なゲームDJですら、「今回は丑三つ時(深夜2時)までに終わらせたほうがええかもなぁ……」と、わりと真剣な顔で言い出す始末。しかも、わりと複数回口に出してくるあたり、意外とマジでDJもビビッてたのでは? か、かんべんしてくれっ!!
ゲームDJいわく「霊的な現象が一番起こりやすいのは、深夜2時14分頃である」との統計もあるとのこと。
「はぁ? いったいどこ情報ですか、それ!! ソースはよっ!!」
なーんていっさい口にすることもなく、そりゃあもうマッハでゲームを進めることを決意しましたね、このときの僕は。
正直なところ、いろいろなことが起こり過ぎて、ビビッて心が折れかかっていた自分ですが、ここで状況に変化が。そのきっかけは、まさかのグルメあみだ。
「八海山」を引いたところで、ゲームDJが口にした一言。
「これはお神酒やで、タダツグ」
このつぶやき……何とも意味深。
でも、この言葉に何か救われた気がしたんですよね、この日の僕は。その言葉にあやかってか、フロアディレクターのサガコが塩を盛ってくれたりと、何か不思議な雰囲気に包まれ始めたシシララTV。
こ、これは何かが起こるぜ……。
さらに、追加で引いたグルメあみだ。ここで出たのは「おみくじ菓子」。こちらはスナック菓子の中におみくじが入っているという、なんとも不思議なお菓子であったわけですが。
ここでわたくし、タダツグが出したおみくじが……。
はい! こちら!!
「中吉:こどもにしたがえ」
こう書いてありました……。
ぬ、ぬおおおおおおおおおおおおおおおお!!
ネタバレを含むので詳細は書けませんが、この『ナナシノゲエム』という作品、終盤はある女の子の悲しい過去を追いかけていくストーリーなんです。まさに、「こどもにしたがう」形で物語が進行していたところだったわけで。
こんなこと、ある!? まさに奇跡じゃん! 怖いんだけど!! 6つ目の奇跡は、ある意味その場にいた全員がドン引きしたレベルでした。
ここでたたみかけるように! ゲームのホントにド終盤、3分以内にとある場所に行かなければならないイベントがあったのですが……。
僕がここをクリアしたのは、マジでゲームオーバー3秒前!!
正直に言うと、最後、とある場所にたどり着いたはいいものの、何をすればいいのかまったくわからなかった自分。視聴者のみなさんからの書き込みコメントや、フロアD・サガコの「お前を今まで導いてきてくれたものはなんだった?」というヒントが決め手になり、なんとかゲームをクリアできました……。
まさに、7つ目の奇跡となる残り3秒でのクリア。心底震えましたね、このときは。
そんな我々を待ち受けていた最後の奇跡とは……。
そう、8つ目の奇跡とはっ!!
「本日のメイングルメである“北海道ボリューム弁当”が、最後の最後までグルメあみだで生き残り続けた」
という事実なのでありました。
……え!? 最後って煽ったにしては奇跡の内容がショボい? いやいやいや、言葉にすると確かにショボいよね(笑)。
だけど! やってる我々としては、これ以上ないくらいの奇跡なんですって!!
なんといってもこのグルメあみだ。引く番号は完全に視聴者任せですからね。いっさいのねつ造や演出などなく、完全にガチ進行で、アタリであるお弁当がゲームクリアのタイミングで出現する……これはやっぱり奇跡と言ってよいのではっ!?
それにしても、ゲームをしっかりとクリアできてホッとしました。正直、最初はひたすらビビッてばかりだった自分ですが、最後のほうはとにかくストーリーが急展開しまくりで、一気にその世界観に引き込まれてしまってましたね。
ラスト直前にいたっては、ルグレに襲われまくっては悲鳴を上げるという展開はあいかわらずでしたが、何がなんでもこの「呪いのゲーム」をクリアして、そこに秘められた悲しい想いを清算してあげたい……。そんな気持ちが生まれていたんですねぇ……。
いやはや、『ナナシノゲエム』をただのホラーゲームと思うことなかれ。恐怖を乗り越え、終盤までたどり着いたプレイヤーを待っているのは「家族愛」をテーマにした、とても美しく、ゆえに悲しい物語。ラストシーンである少女の思い出が詰まった場所にたどり着いたとき、満を持してTSを開き、「呪いのゲーム」を起動したときのカタルシスは、筆舌に尽くしがたいものがありました。
浅野さん、これ名作ですよ!!
もうね、ブロマガを読んでプレイしたくなった人のために、あえて多くは語りますまい。
ただ、この感動をぜひ多くの人に体験してもらいたい。ゲームDJがそう決意して、このゲームをチョイスした理由が、僕にもはっきりとわかった秋の夜でした。中盤以降の怒涛の展開はマジで鳥肌ものですので、まだタイムシフトが間に合う方は、ぜひ下記を視聴してみてください。9月28日までですから、お早めにどうぞ!!
残念ながら、タイムシフト期間を過ぎている……という方は、ぜひ実際に手に取って遊んでみてはいかがでしょうか。正直、めっちゃ怖いことは覚悟しておいてほしいのですが、最後におとずれる切なさに満ちた衝撃は、きっとあなたの心に何かを残してくれると思いますよ(これ、ガチね)。
……ということで、ちっぽけな僕らにたくさんの奇跡が舞い降りた今回の配信も無事に終了。次回のシシララTV「つくった人がゲーム実況」は、早くも帰ってきた復刻企画「攻めてる!エニックス 珍ゲー奇ゲースペシャル」として、『クターのアスレチックワールド』をお届けします。
「クターって……なんじゃ?」
そう思った方、多いと思います! ぶっちゃけ、おもいきりマイナーなゲームであることは、ゲームDJ自らも公言済みですからね(笑)。ぜひ下記からご視聴いただき、その内容をご確認くださいませ。
そんな『クター』のつくった人ゲストは、本作のプロデューサーであり、現在は株式会社DeNAの執行役員を務めておられます渡部辰城さんをお迎え!
9月最後のこの配信、いったいどんな内容になるのか? みなさん、ぜひお見逃しなく!!