会いにいけるアイドルから、一緒に作れるアイドルへ!
インターネットの普及によって、誰もが自分の創作物を発表できるようになった昨今。さらにソーシャルメディアが生み出した「つながり」の力が加わることで、無名のクリエイター同士がコラボレーション作品を生み出すといったケースも多く見られるようになってきました。
そんな「つながり」のパワーを活用し、アイドルとファン・クリエイターとの関わりを「表現者と消費者」から「新たな共創関係」に進化させようとしているのが、ソーシャルアイドル『notall(ノタル)』です。
タブロイドでは、以前にも一度彼女たちの取り組みを取り上げました。
ソーシャルアイドル「notall」が本気でアイデアを募集中
http://www.tabroid.jp/news/2014/08/0821-notall.html
今回はさらに深く踏み込んで、その狙いと今後の方向性について、ノタルのコミュニケーションプロデューサー、十字 賢さんにお話をうかがってきました。
――新人アイドルがあえてソーシャルメディア中心に活動する理由とは?
ノタルは、ファンとのコミュニケーションを最大化することを目指しました。1人もファンがついていないゼロの状態からスタートし、会えない人や会えない時間でもソーシャルメディアを使って交流する事で、ファンを増やしたり、クリエイターと繋がったりすることでコンテンツを生むことができるか。とても大きな挑戦だと思っています。
――今までのアイドルはチェキ(=写真)を販売して収益化するケースが多いですがリアルなイベントの場でも、ファンとの距離感が非常に近いですよね
ノタルでは当初からイベント来場者による撮影をフリーにし、ソーシャルの投稿もどんどん行ってください、と呼びかけています。(チェキ販売という短期的な収益確保よりも)その場にいたファンの体験を写真という形で記録し、みんなで何か作れないか?という発想です。
ファン=消費者と考えるのではなく、応援というリアルの体験を新しい価値に再価値化すること。きちんと関わりを持って頂いた人に何かの形で還元をすること。それを優先したのが現在のノタルのスタイルです。
今回の新曲も、CDジャケットの裏側には、ファンの方が撮ってくださった写真を使用している(※写真)んですよ。
――ノタルはファンと一体となって作品を創っている印象を強く受けます
そうです。ノタルだけのために参加させたり、応援させたりすることがゴールではなく、ファンやクリエイターの行動があったからこそ生まれたことを、きちんと形にしようとしています。
あらかじめ狙っていたことではあったのですが、ノタルが歌う楽曲の募集には200曲近い応募があるなど、反応の数は我々の想像以上でしたね。また、楽曲のリミックス募集には、なんと海外からの応募があるなど、ファンとメンバーから生まれた企画もあるんです。
――「ファンが一緒に作り上げるノタル」、今後どんな進化をしていくのでしょうか?
まず今までの成果として、もともとアイドルに関心がなかった人たちも、楽曲や写真といったクリエイティブに参加したきっかけにノタルと接点を持つようになってくれました。そして、参加してくれたクリエイターやファンはソーシャルメディアで一緒に盛り上げながら、クリエイターであれば自己実現につながる。ファンであれば応援した形が生まれる。そんな相乗効果が展開として見られました。みんなで共創することは、ノタルだけではなく、参加した人も社会的な価値を生んでいると思います。
あくまで方向性だけを示しただけで、これまでもメンバーが自主的に活動していますが、誠実にファンに耳を傾けて、みんなと一緒に作り上げようとしているメンバーは、これからもっと議論を重ねていくでしょうし、ファンとのコミュニケーションは自然と強化されていくと思います。
将来、無名のクリエイターが有名になったり、ファンとクリエイターがつながり新たな企画が生まれたりもする大きな可能性がありますし、アイドルに限らずいろんな個人や企業が参考になる共創の形が生まれると思っています。
10月23日には2ndシングル「Ready Girl / ボクのカケラ / ミライ地球儀」が発売されるノタル。このシングルでも楽曲・衣装・裏ジャケットはファンやクリエイターが作り上げたものです。デビューシングルに続き、他のアイドルとは一線を画した形に仕上がっています。まさに「みんなと一緒に育てる次世代型アイドルグループ」といえるでしょう。
そして、タブロイドでは今もっとも気になる彼女たちにインタビューをしてきました! これを読めば彼女たちとの距離がさらに縮まること間違いなし。来週公開予定ですのでお楽しみに!