人生の色みたいなものがある。

その人の生きかたや人生に関わることの選択・判断といった重大なことから、ファッションや食べものの好みといった日常的なことまで、生きている上での様々な色合いから、人生の色が決まっていく。

僕の場合で言えば、人生の色は中学生までは不確かで、あったとしても全く不本意なものだったと思う。

自分が望む色になるように心がけ始めたのが、中学生の頃、そしてちゃんと色が望む色に変わり始めたのが大学生だと思う。

だから僕は高田馬場の駅前に行くと、少し幸せになる。

買ったばかりのウォークマンに差したイヤホンで、スティービーワンダーの「Key Of Life」を聴いている20才の僕がいるからだ。

BIG BOXの前に立って「I Wish」を聴きながら、大学の講義を受けるべきか、そのまま違う場所へ移動して音楽の道に繋がるチャンスを見つけに行くか、決めようとしている僕が見えるからだ。

20才の夏、僕は人生を自分で変え始めた。