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【ほぼ惑ベストセレクション2014:第7位】
ありきたりの「ファスト風土」論にはもう飽きた!
「新しい郊外論」のためのマスタープラン
――國分功一郎×濱野智史『常磐線から考える』
ありきたりの「ファスト風土」論にはもう飽きた!
「新しい郊外論」のためのマスタープラン
――國分功一郎×濱野智史『常磐線から考える』
☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
2014.12.28 号外
2014年2月より約1年にわたってお送りしてきたメルマガ「ほぼ日刊惑星開発委員会」。この年末は、200本以上の記事の中から編集長・宇野常寛が選んだ記事10本を、5日間に分けてカウントダウン形式で再配信していきます。第7位は、國分功一郎さん・濱野智史さんの対談企画「常磐線から考える」です!(2014年9月16日配信)
これまでのベストセレクションはコチラ!
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▼編集長・宇野常寛のコメント
この記事の取材のとき、僕はテレビの収録で同行できなかったんだけれど、合間に國分さんや濱野のツイッターを眺めていたらとても楽しそうで、すごく嫉妬した記憶があるんですね。
東京の西側とはまた違う文脈で形成されてきた、「東側」のベッドタウンとしての常磐線エリアには、戦後の中流文化とはまた違った意味での豊かさと貧しさが同居しているはず。前者を伸ばして後者に立ち向かうことが、これからの社会を考える上で大事なことになってくる。2020年の東京オリンピックを前にして、日本人の意識は、被災地を中心にした「衰退する地方」と、ますます人もお金も集中する都市部へと引き裂かれていっている。そのどちらを考えるときにも、「中間的な存在」である常磐線エリアの街について考えることが大きな手がかりになるのではないかということを、この原稿を読んでずっと考えていたりします。
Twitter上での熱いやりとりをきっかけに、7月のとある休日を使って行なわれたこの対談企画。濱野さんの生まれ故郷である新松戸を出発点に、途中PLANETSのエグゼクティブ・サポーターである「モウリス」の助力と提案で、つくばエクスプレスの駅周辺にあるショッピングモールを訪問し、最後に國分さんの故郷である柏を巡りました。
二人の思想家の「ジモト」を巡りながら見えてきた、「新しい郊外論」のためのマスタープラン(基本計画)とは――? 本日の「ほぼ惑」では、ダイジェスト版のレポートをお届けします。対談の全容は、何らかのかたちで全文公開を予定しています。今回の「ほぼ惑」ではその「新しい郊外論」のイントロダクションをお見せします!
▼プロフィール
國分功一郎(こくぶん・こういちろう)
1974年生まれ。柏出身の哲学者。高崎経済大学経済学部准教授。専門は17世紀のヨーロッパ哲学、現代フランス哲学。また、哲学、倫理学を道具に「現代社会をどう生きるか」を「楽しく真剣に」思考する。著書に『暇と退屈の倫理学』(朝日出版)、PLANETSメルマガでの人気コーナーを書籍化した『哲学の先生と人生の話をしよう』(朝日新聞出版)、自らが積極的に関わった小平市の住民運動について書かれた『来るべき民主主義──小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書)などがある。今回の「柏論」は國分さんたっての希望で実現することになった。
濱野智史(はまの・さとし)
1980年生まれ。新松戸出身の情報環境研究者/アイドルプロデューサー。慶應義塾大学大学院政策•メディア研究科修士課程修了後、2005年より国際大学GLOCOM研究員。2006年より株式会社日本技芸リサーチャー。2011年から千葉商科大学商経学部非常勤講師。著書に『アーキテクチャの生態系』(NTT出版)、『前田敦子はキリストを超えた 宗教としてのAKB48』(ちくま新書)など。2014年より、新生アイドルグループ「PIP」のプロデュースを手掛ける。
◎構成:立石浩史、中野慧
■新松戸〜流山を歩く
7月12日、午後過ぎ。前日までの台風の影響が心配されましたが、この日は予想を覆す快晴となりました。暑すぎるくらいの天気の中、JR常磐線の新松戸駅前に集合。
▲駅の東側は住宅や畑が広がり、のんびりとした雰囲気です。
▲新松戸駅前にて。この日、國分さんはツイキャスで実況しながらの収録でした。
國分さん、濱野さん、P編集部2人の4人でまずは濱野さんの生まれ故郷である新松戸を歩きます。國分さん曰く『暇と退屈の倫理学』の延長線上の仕事であるとのこと。
■今一度、郊外論を問いなおす
國分 この20年くらい「郊外」が注目を浴び続けていますよね。僕は柏生まれ柏育ちなんですけど、柏はこの郊外というものの純粋形態ではないかと思っているんです。今日はその直観を、実際に濱野さんと街を歩きながら検証してみたい。
論壇では2000年代半ばから「ファスト風土」という言い回しが流行しました。けれども僕は、「今さら何を言っているんだ」という気持ちでした。「遅いよ」と。僕は自分が幼い頃から「ファスト風土」で生活してきて、そのことについてとても苦しいという感覚があった。ですから、その感覚に気づいてそれを理解しようとするひとがこれまでいなかったことに端的に驚いたのです。論壇なるものはなんと鈍感なのかと思った。
僕が感じていた苦しさというのは、幼い時の感覚であることもあってなかなか描写しづらいんですけれど、歴史の欠如と関係しているように思います。歴史の無い土地、荒野に、家だけが建てられて人が住んでいるというイメージですね。
都内に通勤しているサラリーマンの家庭であれば、親と子どもは週末以外顔を合わせない。土地にある歴史やコミュニティと人間が切り離されて、アトム化されて生きている場所――今からあの時の感覚を言葉にしてみるとそのように言えるかと思います。
90年代より積極的に郊外に言及されている論客に宮台真司さんがいらっしゃいます。以前、宮台さんとお話ししたときに出身地を聞かれたんです、「國分さんは小平の出身なんですか?」って。「いえいえ、今住んでいる小平ではなく、柏ですよ」と答えたら、「あんまりいいイメージがないな」とおっしゃっていた。その時、なんとなく「なるほど」って感覚があったんです。現代の新しい空虚を生きる若者についてずっと考えてこられた宮台さんが「なんとかしなければならない」と思われている街の典型が柏なのかも知れない、と。
濱野 テレクラが駅前にあって、援交が盛んで……というイメージですね。しかし、何故かはわからないですけど(笑)、國分さんが郊外出身というイメージがなかったんですよ。PLANETSの人生相談連載を読んでいると、失礼ですが地方の強固なコミュニティがあるところで育った方なのではないかと思っていました。だから柏出身と聞いたとき意外だったんですよ。
國分 そうなんだね。僕がそのような印象を与えるのはなぜだかよく分からないけど、『暇倫』で扱った問題、たとえば、消費社会の問題とか、何をしていいか分からないアイデンティティの不安の問題については、自分が柏のようなところで生まれ育ったからこそ敏感でいられたんじゃないかと思っているんだ。
街とそこに住む人とのアイデンティティについて考えたいというのが今回の課題です。その時に重要なのは、もともと荒野だったところに家を建てたようなイメージで捉えられる郊外にも、当然ながら歴史があるってこと。つまり「郊外」というレッテル貼りによって、町の歴史の地層を見えにくくしていることがある。これをはじめに言っておきたい。
そういう「見えにくくなっている歴史」の話を出すと、どうしても「ふるさとのよさを再発見する」的なノスタルジックなものになってしまいがちなんだけど、そうじゃない方法で街の歴史にアクセスできないか。それが僕自身の課題なんですね。
もう僕は柏には住んでいないけれど、そのアクセス方法についての考えを作って、自分の気持ちに対する決着をつけたい。要するに……僕は柏があまり好きじゃないんです。生まれ故郷だから愛着はあるんだけど、同時に強い違和感も持っている。そんなことを考えているときに濱野さんがお隣の新松戸出身であり、かつニュータウンの問題を真剣に考えていることを知りました。それで今回の企画にお誘いしたんですよ。
濱野 この企画に誘ってもらったきっかけは僕が藻谷浩介さんの『しなやかな日本列島のつくりかた』(新潮社)のブックレビューをネット上に書いたことですよね。僕も以前は國分さんと同じように、生まれ育ったニュータウンを空虚な場所だと思ってきました。新松戸で生まれ、小学校高学年からは千葉ニュータウンと「郊外から郊外」へと移り住みました。
当時は生き辛いとまでは思っていませんでしたが、確かにこの場所で生きている人間はアトム化されるしかないというか、國分さんがおっしゃるように自分の住んでいる町には歴史もなければコミュニティもないと思っていました。松戸と柏という町は兄弟という感じがしていて、國分さんとは同じバックグラウンドだと思います。
■かつて疎外的だった郊外は、意外といい町になっている!?
國分 柏と松戸は、地理的にも千葉県の北部で隣接しているし、東京に通勤する人が多いという点でも似ている。でも、濱野さんと新松戸を歩きながら違いも見えてきたね。たとえば道路の作り方が全然違う。新松戸の豊かな街路樹のある道には落ち着きを感じる。こういう道は柏にはあまりないと思います。
当然だけど、柏より松戸の方が東京に近いので開発が早い。駅前に関して言うと、松戸はうまく開発できなかった。柏はゆっくり開発できたからダブルデッキなどを作れて割とうまくいった。けれども道路に関して言うと、落ち着いた街路樹のある松戸の道路のようなものはうまく作れていない。松戸には、全国的に有名な桜の通りもありますよね。
▲新松戸の「けやき通り」の入り口。
▲並木道が整備されています。
濱野 僕が子どもの頃の80年代〜90年代にかけては、あんなに木が立派では無かったと記憶しています。20年かけて木が育ったのではないでしょうか? 『しなやかな日本列島のつくりかた』の書評にも書いたのですが、欧米などでは、街路樹が育ち景観がよくなり町が成熟すると、地価が下がらないらしいんですね。詳細を調べてみる必要はありますけれども。今日訪れた新松戸なんかは地価は下がっているでしょうけど、街路樹が育って、いい雰囲気の街になっていますよね。
國分 僕はこの景観を見て、なんとも言えない町の成熟を感じました。新松戸は予想以上にいいところでビックリ。
濱野 もう少しサバサバした「郊外」というイメージだったんですが、僕もいい意味で予想を裏切られました。
國分 新松戸を歩いてみて一番面白かったのは濱野さんの新松戸のイメージが変わったということだな(笑)。
濱野 「郊外」と言うとどうしても「疎外されている」という感覚を生みやすい。僕もこれまでの論客のように「疎外されたものへのひねくれた愛着」みたいなものを持っています(笑)。今日は「相変わらずサバサバしてんな〜」とか言って懐かしむのかと思いきや、ほぼ20年ぶりに訪れてみると町が成熟していて驚きでした。「新松戸は意外にいい町じゃん! 俺、ずっとここ住んでりゃよかったじゃん!」と逆に「疎外」されましたね(笑)。
町のビルがほとんど増えていないのも面白いと思いますね。新松戸って、開発時に家もマンションも区画を余らせずに作っちゃったので、今は街の流動性が下がっているんじゃないでしょうか。駅前の風景もあまり変わっていない。逆に言うとこれから再開発してもいいぐらいの、ある種穏やかすぎるぐらいの景観だと思います。
▲新松戸駅前の風景。奥には流鉄流山線の幸谷駅付近の踏切。赤いビルはかなり古そう。
■鉄道が変える町の歴史
駅周辺をしばらく歩いてから、2人は常磐線と並行して走る「流鉄流山線」(単線鉄道)にもぶらりと乗車しました。流山線の幸谷駅は、常磐線の新松戸駅に隣接しています。
駅周辺をしばらく歩いてから、2人は常磐線と並行して走る「流鉄流山線」(単線鉄道)にもぶらりと乗車しました。流山線の幸谷駅は、常磐線の新松戸駅に隣接しています。
▲流鉄流山線の車両。
▲流山線の路線図。幸谷駅とJR常磐線の新松戸駅はすぐそば。
國分 さきほど流山線に乗りましたが、二人とも乗るのは初めてだったね。新松戸から北部の方に行って戻って来ましたけど、途中の風景は、農村風景→ニュータウン→農村風景→ニュータウンのようになっているんですね。つまり流山は、新しいマンションやキレイな家が最近どんどん建設されている一方で、昔は柏や松戸よりも栄えていた土地なので、古い大きな農家なんかも残っている。それが交互に現れる。
國分 さきほど流山線に乗りましたが、二人とも乗るのは初めてだったね。新松戸から北部の方に行って戻って来ましたけど、途中の風景は、農村風景→ニュータウン→農村風景→ニュータウンのようになっているんですね。つまり流山は、新しいマンションやキレイな家が最近どんどん建設されている一方で、昔は柏や松戸よりも栄えていた土地なので、古い大きな農家なんかも残っている。それが交互に現れる。
それにしても、新松戸(幸谷駅)からちょっと電車に乗っただけで、大きな農家があるような場所に行けるというのは、大きな発見だったね。
濱野 この辺りは流山電鉄のロジックで町が作られていないんですね。普通は電車が通ると、町が付帯されてできあがるんですが、全くそういう感じではない。
國分 100年前に敷かれた電車だからね。それにしても歴史的に見ればこの辺りの町は栄枯盛衰がすごいよね。
流山は明治のはじめあたりはとても栄えた街だった。少し離れてるけど鰭ヶ崎(ひれがさき)なんかもそうですね。でも、常磐線の建設計画が出てきた時、流山や鰭ヶ崎はそれに反対したんですね。蒸気機関車からはき出される火の粉で火災が発生するのを恐れてのことだったらしいです。当時はかやぶき屋根だからそういう気持ちがでるのも当然かもしれない。
でも、柏はそれを受け入れたんですね。僕は松戸の方はよく知らないんだけど、実際、常磐線は松戸や柏の地域を通っている。その後、常磐線の沿線は発展を続けるわけだけれど、鉄道を拒んだ地域は発展から取り残されてしまった。
ところが最近は逆に、つくばエクスプレスが通ったことによって流山が活気づいている。マンションもバンバン建って、盛り上がっているね。つまり流山というのは明治以来、鉄道の敷設に関連する形で町が変動してきた。
▲流鉄流山線の車窓からの風景。新興の住宅も目立ちます。
▲流鉄流山駅にて。駅の改札では駅員が切符を切っており、ICカード式の改札はおろか、磁気乗車券の自動改札機も導入されていませんでした!ちなみに駅奥の森林は駅員さん曰く空き地とのこと。ほんの近くに流山市役所がある「旧」市街地です。
■郊外は使い捨て?
濱野 僕の郊外のイメージは「使い捨て」なんですよ。僕は家族で、手狭だった新松戸のマンションから千葉ニュータウンの一軒家に90年ごろに引っ越したんですけど、引っ越したときは空き地だらけで、コンビニもろくにありませんでした。「この町は明らかに失敗だ。マイホームなんていらねえよ!」と思ったんですよね。僕は千葉ニュータウンの都市計画は失敗していると思いますが、その理由は、当時人口が20万人ほどに増えていないといけないのに全然達しておらず、そこに電車を引いてしまたったことにあると思っています。
僕はその後中学受験して都内の学校に2時間かけて通っていたから、青春時代は千葉ニュータウンにほとんどいませんでした。だから何の思い入れもないんですよ。大人になってからも4回しか帰省していない。なぜなら帰りたくないから。何もないし、遠いし、親もうるさいから(笑)。
國分 少年時代の濱野さんはそういう思いだったんだ。俺も「何かおかしい」って感覚があったな。人間のそういう感覚は大事なんだと思う。でも、やはり新松戸の街路樹は象徴的だよ。「町というものがこうやって育っていくんだ」といういい感じがした。
濱野 樹って、植えてみるもんなんですね。他にも、駅から歩いて数分のところに流通経済大のビルができたりしていましたね。大学ができることで町はまた成熟するものだと思います。反面、新松戸は子どもの数が劇的に減っている印象を受けました。象徴的だったのが、住んでいたマンションの近くに妹が生まれた産婦人科があったのですが、その医院が看板を取り外していたことです。
つまり、産婦人科の病院がマンションの側からひとつ無くなることが意味していることですよね。これまたマンションのすぐ近くの「新松戸中央公園」で遊ぶ子どもの数が、土曜の昼下がりという時間帯にも関わらず、昔と比べて少なかったことも印象的でした。
▲流通経済大学・新松戸キャンパス。
▲左手前の屋上のある白い建物が濱野さんの妹さんが生まれた元・産婦人科の病院。濱野さんが住んでいたマンションの10階から望む風景です。
▲新松戸中央公園。広大な運動場ではスポーツチームの子供たちがクラブ活動のスポーツに興じていました。でも、子どもの数はまばら。
■幼少期のアーキテクチャが情報環境研究者・濱野智史を生成した
濱野 今日10何年ぶりに新松戸に来てみて、郊外は意外と残っているものだなと感じました。逆に千葉ニュータウンのような町が今後どうなっていくのかにも興味があります。アメリカ風の車社会に最適化していくのだと思いますけど。
それにしても人間というものは環境ひとつでこんなにもどうにもこうにもなってしまうものなのかと。僕はもともとアーキテクチャが人に与える影響を社会学的に研究してきたわけですけれども、そういうことを研究するようになったのには、自分の出自や生育環境が多いに関係していると思います。僕は新松戸ではマンションの10階に住んでいて、4、5歳までエレベーターの10階のボタンを押せなかったんですね。だから家から下の階へは行けずに、上の階に住んでいた一つ年上のお兄さんの家に遊びに行ってファミコンをして、「ゲームすげえ!」と衝撃を受けたりしていました。「ブランコよりこっちだ!」みたいな感じで(笑)。
濱野 今日10何年ぶりに新松戸に来てみて、郊外は意外と残っているものだなと感じました。逆に千葉ニュータウンのような町が今後どうなっていくのかにも興味があります。アメリカ風の車社会に最適化していくのだと思いますけど。
それにしても人間というものは環境ひとつでこんなにもどうにもこうにもなってしまうものなのかと。僕はもともとアーキテクチャが人に与える影響を社会学的に研究してきたわけですけれども、そういうことを研究するようになったのには、自分の出自や生育環境が多いに関係していると思います。僕は新松戸ではマンションの10階に住んでいて、4、5歳までエレベーターの10階のボタンを押せなかったんですね。だから家から下の階へは行けずに、上の階に住んでいた一つ年上のお兄さんの家に遊びに行ってファミコンをして、「ゲームすげえ!」と衝撃を受けたりしていました。「ブランコよりこっちだ!」みたいな感じで(笑)。
そこでの生活環境がこうして今の研究につながっていたりするわけです。単に10階に住んでいただけなんですけどね。環境が僕の幼少期の行動を決め、ゲームの環境が人をハマらせ……とか、先ほどの「郊外で生まれ育つと人間が疎外されていく」という話も、環境があっさり人間を作ってしまう典型例だと思います。
國分 街を考える上では、当然のことながらアーキテクチャの視点が重要になってくるということだよね。
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最終更新日:2024-10-25 07:00
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