笹幸恵さんの「軍事トリビア」と切通理作氏の動画
「せつないかもしれない」を見た。
笹さんは自分の得意技を活かして軍事知識を教えてくれる
ので良い番組だ。
打ち合わせではわしの横にいて、正面から顔を見れず、
高森さんのプリントを読むために下しか見てなかったので、
意識しそこなったが、やっぱり髪を短くして、より知的に
落ち着いた雰囲気になった気がする。
理作氏と衣緒菜さんが、わしの『昭和天皇論』について
語ってくれているが、一般の女性が読んで、初めて思った
感想を聞くのは実に貴重だ。
マッカーサーに会った時の昭和天皇の洋装については、
特別、相手国に合わせたわけではないです。
祭祀のときは平安朝の装束になっているけど、皇太子の頃
から欧州訪問もしてますし、普通に洋装で米国人に会った
だけです。
衣緒菜さんが凄いのは昭和天皇の孤独に深く思いを寄せて
いるところです。
あの戦争の時代に、憲法を守らねばならぬ立場で、ところが
軍部が暴走を繰り返し、なのに政治がてんで機能しない中で、
戦争を止めたりできるはずがないのに、日本の知識人は
全然そこが分かっていません。
分からないのなら、わしの『昭和天皇論』を読めば、漫画
だから手軽に勉強できるのに、それでも読もうとしません。
まさに即自存在になっていて、脳が石の如く固まっているの
です。
変われなくなった人間は終わっています。
むしろ衣緒菜さんのように余計な偏見がない人の方が、
昭和天皇の立場に同情できるのでしょう。
最後に涙まで流した衣緒菜さんの様子を見て、その感受性
にありがたいなあと思いました。
衣緒菜さん、天皇は孤独ですよ、今も。
今上天皇がどこまで時代を見通して、この日本に何が必要
かを見抜いて、「公」のために「生前退位」を希望している
のに、ご真意をまったく無視しようとする政治家や、
余計なことを言うべきではないと批判する知識人ばかりです。
戦時中に軍部が天皇を神様に祭り上げて、天皇と国民を
分離させ、政治利用だけをした構図と同じことが今も
繰り返されようとしているのです。
衣緒菜さん、天皇の話題だからといって、敬語に気を使って
話すことはありませんよ。
思ったことをいつもの喋り方で話してください。
「人間」です。天皇は。
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