11月に国民的スターが司会をするテレビ番組に出演することになって、
そのディレクター氏らと仕事場で打ち合わせした。

打ち合わせ終了後、
仕事場の様子が見たいと言うので、見せてあげたのだが、
机の上に散らばっているのは『大東亜論』の原稿だ。

なんだか血なまぐさいシーンが目につく。

もっと目に優しいシーンの原稿を拡げておけばいいのに、
うちのスタッフは気が利かない。

「何の作品を描いているんですか?」と尋ねられる。

これを説明するのがすごく難しい。

「これは右翼の源流とされる玄洋社の物語なんですけどね・・・」

「頭山満という政治家も恐れる大物が主人公なんですよ・・・」

「右翼と言っても戦後はGKQのせいで誤解がありましてね・・・」

し~~~~~~~~~ん・・・

「もちろん民主主義の時代じゃないですから、テロもします。」

「右翼団体の者がテロをやってたのも、
 これを真似てるんですが、時代が違う。」

「発売されたら過激だと思われるかもしれませんが、
 作品中には政治家に対するテロが出てきます。」

し~~~~~~~~~ん・・・

なんだか説明すればするほど、不穏な空気が漂ってくるような気がして、
説明の入り口がミスしたような気がしてならない。

考えてみたらこれって、人にどう説明したらいいんだ?

せっかく「AKBの人」でイメージが軟化したのに、
また「右翼の人」に逆戻りか?

いやんなっちゃうよなあ・・・。

 大東亜論・作画

 

RSS情報:http://yoshinori-kobayashi.com/2591/