一般的な漫画家のコンテは、フキダシとネームだけで、
絵は描かれていない。
せいぜい丸描いて、大雑把なクロッキーが
描かれているだけ。
「わしズム」の編集長をやっているとき、漫画家の
コンテを見たが、あまりに大雑把すぎて、ほとんど
意味不明なものもあった。
ペン入れしたものを見なければ、面白いかどうか
わからないという状態だったが、それが普通らしい。

わしはどうしてもコンテの段階で、他人が見ても
意味が伝わるように絵を入れてしまう。
18ページの密度が濃ゆいので、キャラクターの表情の
変化を入れないと、見せたい面白さが伝わらない
気がする。
例えば『おぼっちゃまくん』の御坊茶魔は表情の
変化で笑えるのだから、克明に描かざるを得ない。

したがってコンテの絵を入れる作業だけで一日
かかったりすることがあり、昨日は0時まで描き続けたが
終わらなかった。
今日の午前中で終えて、仕事場にファックスしようと思う。 

午後にはSpecial本の原稿を、秘書に持ってきて
もらって、毎日ただ絵を描くだけの日々が続く。

 

 

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