2016年6月12日(日)の8:30〜12:30に愛媛大学教育学部で,科学イノベーション挑戦講座第1回を実施しました。あいにくの天気でしたが,応募生徒・児童27名が科学的思考力試験,実験能力試験,工作発表試験に挑戦しました。

(1)科学的思考力試験は,こういった一般的なテストと異なり知識ではなく,実験結果について,どのように考えるのかという科学的思考力を問うものです。科学研究には答えはありません。未知を探究するために,結果をどのように考えるのかが科学なのです。60分かけて,じっくりと科学的思考について考えました。
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(2)実験能力試験は,実際に実験で結果を得て考える試験です。今回は水溶液にビタミンCがどの程度入っているのかを調べる実験を行いました。2〜4人で即席のチームを結成して,チームで協力しながら実験を進めます。現代の科学は,多くの人の力を借りなければ進めることはできません。どれほどの才能があろうとも,孤独な変人ではやっていけないのです。80分かけて,他の人と協力する重要さと実験を成功させる計画力,実行力を発揮しました。
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(3)工作発表試験は,工作能力と発表能力を見る試験です。予め公開された課題にしたがって,もっとも良い作品を製作し,その製作について工夫した点を1分間でみんなに説明します。多くの生徒・児童にとって,初めての大学生や大学教員たちを前にした発表でしたが,全員がしっかりと自分の設計意図を説明することができました。それぞれの独創的な設計は,私たち大学教員から見ても,とても興味深いものでした。その後は,実際に作品の性能評価を行いました。設計通りの人もいれば,家で試したときとは全く違う結果になった人もいましたが,全員が無事性能評価を行うことができました。
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以上の結果を総合して,受講生を選抜し,さまざまな経験を通して,1年間を通して科学者の能力を育成していきます。子どもたちの今後にご期待ください。