日本共産党の躍進で、国民の声で動く新しい政治を

自民党と対決、抜本的対案を示してたたかう

参院選 東京での第一声 志位委員長の訴え

1a961170e0a84d8ca8fdca3ed1eecdf33f296eb6 4日公示された参院選で、日本共産党の志位和夫委員長が東京・新宿駅西口で行った第一声は次の通りです。

都議選で始まった躍進の流れを、参院選でさらに大きく

 みなさん、おはようございます。日本共産党の志位和夫でございます。 (歓声、大きな拍手)

 日本の未来がかかった参議院議員選挙が始まりました。

 さきの都議会議員選挙で、日本共産党は8議席から17議席に倍増し (拍手) 、民主党を抜いて都議会第3党に躍進することができました (「よーし」の声、拍手) 。ご支持をいただいた都民のみなさんに、心からのお礼を申し上げます。ありがとうございました。 (大きな拍手)

 私たちは、都議選で始まった躍進の流れを、参議院選挙ではさらに大きく発展させる決意でたたかいます。政党を選ぶ比例代表選挙では、日本共産党と書いていただく方を広げに広げ、全国で650万票以上、小池晃さんを含む5人全員の勝利をめざして頑張ります。 (大きな拍手)

 東京選挙区では30歳、若さ輝く吉良よし子さんの必勝のためにお力をお貸しください。どうかよろしくお願いいたします。 (「頑張れ」の声、大きな拍手)

自民党と正面から対決し、“四つの転換”を訴えてたたかいぬく

 みなさん。いまの安倍内閣のすすめる政治はどうでしょうか。「アベノミクスというが、暮らしは苦しくなる一方だ」、「原発事故が収束もしていないのに再稼働とは心配だ」、「憲法9条を変えるという動きに不安が募る」――安倍内閣の暴走に対して、さまざまな不安感や危機感をお持ちの方が広がっているのではないでしょうか。

 参議院選挙で日本共産党は、自民党と正面から対決し、どんな問題でも国民の立場で抜本的対案を示す――「自共対決」という姿勢を貫いて、躍進をめざします。 (拍手)

 私たちは、日本の政治のつぎの“四つの転換”――四つのチェンジを訴えてこの選挙戦をたたかいます。

第一の転換――国民の所得を増やして景気回復をはかる政治へ

 第一の転換は、国民の所得を奪う政治から、国民の所得を増やして景気回復をはかる政治への転換です。

アベノミクスの「成長戦略」――日本社会の「ブラック企業」化に「ノー」を

 いまのデフレ不況の最大の原因はなんでしょうか。長期にわたって国民の所得が減り続けているところに原因があります。ところが、アベノミクスには、国民の所得を増やす「矢」は一本もありません。どれもこれも国民から所得を奪う、「毒矢」ばかりではありませんか。 (「その通り」の声、拍手)

 「成長戦略」で検討されている中身をみますと、解雇の自由化、残業代ゼロ、派遣労働の野放図な拡大など、雇用のルールを破壊し、国民から所得を奪う話ばかりであります。日本社会全体を「ブラック企業」に変えてしまう、雇用のルール破壊に断固として「ノー」を突きつけようではありませんか。 (歓声、大きな拍手)

大企業に「大胆な減税」、庶民に「空前の大増税」――増税勢力に怒りの審判を
 
 来年に8%、再来年に10%の消費税の連続大増税が強行されようとしています。13・5兆円、史上最大の増税です。

 その一方で、大企業に対しては、自民党は公約で、「思い切った投資減税を行い、法人税の大胆な引き下げをはかる」などとしています。大企業には「大胆な減税」、庶民には「空前の大増税」。向いている方向が百八十度間違っているではありませんか。 (「そうだ」の声、大きな拍手)

 こんなひどい不景気のもとで、こんな大増税をかぶせたら、暮らしも、営業も、経済も、財政も、破綻に陥ることは火を見るよりも明らかです。

 みなさん。日本共産党への1票で、増税勢力に怒りの審判を下し、増税の実施を何としても中止に追い込もうではありませんか。 (「そうだ」の声、拍手)

日本共産党の提案――あらゆる政策を総動員して、国民の所得を増やす

 日本共産党は、大企業が抱えている260兆円の内部留保の一部を活用して、賃上げと安定した雇用を増やすために、政府がイニシアチブを発揮することを強く求めます (拍手) 。内部留保の1%を活用すれば、8割の大企業で、月額1万円の賃上げが可能となります。それを突破口にして、消費を活発にし、内需を増やし、日本経済を健全な成長の軌道に乗せる。これが日本共産党の「暮らし第一の経済成長戦略」ですが、いかがでしょうか。 (大きな拍手、「いいぞ」の声)

 さらにみなさん、労働者派遣法を抜本改正し、均等待遇のルールをつくり、「雇用は正社員が当たり前の社会」をつくっていこうではありませんか。 (拍手)

 中小企業いじめをやめさせ、大企業と中小企業が対等に取引をできるルールをつくっていこうではありませんか。 (拍手)

 中小企業への手当てをしっかり行いながら最低賃金を時給1000円以上に引き上げて、この日本から「働く貧困層」といわれる方々をなくしていこうではありませんか。 (「そうだ」の声、拍手)

 富裕層・大企業への応分の負担を求める税制改革を行い、消費税に頼らずに医療・介護・年金など、社会保障の再生と拡充をかちとっていこうではありませんか。 (拍手)

 みなさん、あらゆる政策を総動員して、国民のみなさんの所得を増やすのが政治の役割であります。国民の所得を増やして景気回復を――この願いをどうか、こぞって日本共産党に託してください。よろしくお願いいたします。 (「いいぞ」の声、大きな拍手)

第二の転換――「原発ゼロの日本」へ

 第二の転換は、原発にしがみつく政治から、「原発ゼロの日本」への転換であります。

事故収束もできず、いまなお15万人が避難生活――原発再稼働など論外
 
 安倍政権はいま、「成長戦略」のなかに原発再稼働と原発輸出を位置づけ、暴走をはじめています。

 しかし、原発事故の収束もできていない、原因究明もできていない、いまなお15万人もの方々が先の見えない避難生活を強いられているもとで、再稼働など論外ではありませんか。 (「そうだ」の声、拍手)

 無謀な再稼働反対、その1票を日本共産党に託してください。よろしくお願いいたします。 (歓声、大きな拍手)

「即時ゼロ」の政治決断、再生可能エネルギーへの大転換を

 原発の輸出ほど恥ずかしいものはありません。

 首相は「原発事故を起こした日本こそ、世界一安全な原発を提供できる」などと言っています。みなさん、こんな理屈が通るなら、大事故を起こせば起こすほど輸出がすすむことになるではありませんか。「死の商人」ならぬ「死の灰の商人」はただちにやめよ。この声を突きつけようではありませんか。 (大きな拍手)

 いまやるべきは、再稼働や輸出ではありません。「即時原発ゼロ」の政治決断を行い、再生可能エネルギーへの大転換をはかることではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。再生可能エネルギーは、普及がすすめばすすむほどコストが下がり、供給も安定します。「即時原発ゼロ」、自然エネルギー先進国・日本――この願いを日本共産党への1票に託してください。よろしくお願いいたします。 (「頑張れ」の声、大きな拍手)

第三の転換――憲法を守り生かした政治へ

 第三の転換は、憲法をないがしろにする政治から、憲法を守り生かした政治への転換であります。

憲法9条、96条改定に反対をつらぬく

 自民党、維新の会、みんなの党などの改憲派の狙いは、憲法9条を変えて、「海外で戦争をする国」に日本をつくり変えることにあります。日本共産党は国民のみなさんと力を合わせて、この危険なたくらみを打ち砕くために、全力をあげることをお約束するものであります。 (拍手)

 改憲派は、憲法96条改定――改憲のハードルを下げることを、9条改憲の突破口としてすすめようとしていますが、こんなやり方は邪道中の邪道であります(拍手)。憲法改定の発議が、一般の法律と同じ過半数でできるようになったら、憲法が憲法でなくなってしまいます。憲法96条改定反対の一点で、立場の違いを超えた共同を広げ、改憲派のたくらみをみんなで打ち砕こうではありませんか。 (「そうだ」の声、大きな拍手)

憲法9条を生かした平和外交こそ、アジアと世界から信頼される道

 みなさん。日本国憲法第9条は、侵略戦争による2000万人のアジアの人々、310万人の日本国民の犠牲を踏まえて、「二度と戦争をしない」「世界平和の先駆けとなる」と世界に約束した国際公約であります。この宝を守り生かした平和外交をすすめることこそ、日本がアジアと世界から信頼される道ではないでしょうか。 (大きな拍手)

 平和憲法を守ろう――この願いを、党をつくって91年、反戦平和を貫いてきた日本共産党にお寄せください。よろしくお願いいたします。 (「頑張れ」の声、大きな拍手)

第四の転換――「アメリカいいなり政治」からの転換

 第四の転換は、「アメリカいいなり政治」から、自主・独立・平和日本への転換です。

農業・国民皆保険・食の安全を壊し、日本を丸ごと売り渡すTPP参加を許すな

 いま安倍首相は、TPP(環太平洋連携協定)参加への道を暴走しています。首相は、「守るべきものは守る」といいますが、いったん参加したら、「守るべきものを守れない」のがTPPだということを私は訴えたいと思います。 (拍手)

 だいたい、「強い交渉力」などといっておりますが、アメリカとの事前協議では、牛肉、自動車、保険の3分野で、アメリカの要求を丸のみする結果になったではありませんか。他方、米、乳製品、砂糖など重要農産物の関税については、何一つ保証をえることができなかったではありませんか。

 農業を壊し、国民皆保険を壊し、食の安全を壊し、日本を丸ごとアメリカに売り渡す亡国のTPP参加は即時撤回せよ――この願いを日本共産党に託してください。頑張ります。 (「頑張れ」の声、大きな拍手)

日米安保条約を廃棄し、真の主権回復をはかり、日米友好条約を結ぼう

 安倍政権が、沖縄県民の総意を踏みつけにして普天間基地の「辺野古(へのこ)移設」をごり押しし、オスプレイの配備を強行したことは許すことができません。

 みなさん。アジアを見渡せば、米国中心の軍事同盟が機能しているのは23の国のうち、日本と韓国の二つだけです。21世紀も日米安保条約を続けていいのか。いまこそ国民的議論を起こそうではありませんか。

 「アメリカいいなり政治」の根源――日米安保条約を廃棄して、真の主権回復をはかり、対等・平等の日米友好条約を結ぼうではありませんか。 (拍手)

どの問題でも「自共対決」は鮮明――他の政党と対比して

“四つの転換”ということをお話ししましたが、どの問題でも「自共対決」が鮮明です。昨日の日本記者クラブ主催の党首討論会で、私は、自民党がゼネコン業界に4億7100万円と金額まで指定して、献金をせびっている事実を明らかにしました。政治をカネで売る最悪の利権政治をすすめる自民党か、それとも企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、国民の声で政治を動かす日本共産党か――ここでも「自共対決」は鮮明ではないでしょうか。 (大きな拍手)

 安倍内閣の暴走に対して他の政党はどうでしょう。

 民主党は、野党になりましたが、自民党と対決する足場を持っていません。消費税増税、社会保障切り捨て、原発の推進、TPPの推進、辺野古移設、どの問題も自分たちが手をつけたことを自民党が本格的にやっている。ですから対決する足場がもてません。

 「第三極」といわれる勢力も、維新の会にしても、みんなの党にしても、憲法改定をもっとやれ、弱肉強食の「構造改革」をもっとすすめろ、TPP推進をもっとすすめろ――自民党に「もっとやれ」とけしかけ、自民党の補完勢力であることがすっかり明らかになったのではないでしょうか。 (「そうだ」の声、大きな拍手)

 維新の会の橋下共同代表は、日本軍「慰安婦」問題での暴言を、あれだけ批判されながら反省さえしようとしておりません。もはやこの人物に公人たる資格はありません (「そうだ」の声、大きな拍手) 。そしてこの発言を党ぐるみで容認した維新の会に、国政にたずさわる資格なし、このことを言いたいと思います。 (大きな拍手、「その通り」の声)

日本共産党を伸ばせば、日本の政治は必ず変わります

 みなさん。日本共産党を伸ばせば、日本の政治は必ず変わります。

 私たちは、国民の運動と共同して、国民世論の前向きの多数派をつくる仕事をやってまいりました。

 「原発ゼロの日本」をめざす市民運動のみなさんとの共同したたたかいで、どの世論調査をみても、6割前後の国民は、再稼働にも原発輸出にも反対という、世論のうねりがつくりだされているではありませんか。 (拍手)

 憲法96条改定反対の一点で幅広い共同を広げ、どの世論調査をみても、過半数の国民が96条改定、9条改定に反対という声を上げているではありませんか。 (拍手、「そうだ」の声)

 日本共産党を伸ばせば、日本の政治は必ず変わります。国民の声で動く新しい政治に必ず変わってまいります。

 どうかみなさん。日本共産党を参議院選挙で躍進させていただいて、安倍内閣の暴走にストップをかけ、子どもさんも、お年寄りも、女性も、男性も、すべてのみなさんが将来に希望をもって暮らせる日本、平和な日本をつくっていく選挙にしていこうではありませんか。みなさんの絶大なご支持を訴え、私も最後まで頑張りぬく決意を表明して、第一声といたします。ありがとうございました。 (「頑張れ」の声、歓声、大きな拍手)