主張

いっせい地方選挙

安倍暴走政治に地方から審判

 4年ごとのいっせい地方選挙が、26日告示の北海道など10の道県知事選を皮切りに始まります。前半戦(4月12日投票)では知事選とともに41道府県の議員選挙と政令市の市長・市議選が、後半戦(同26日投票)では市区町村の首長選と議員選挙がおこなわれます。全国の3割近い地方選挙が集中するいっせい地方選挙は、各自治体の今後と住民の暮らしがかかった重大な選挙です。同時に今回の選挙は昨年末の総選挙後初の全国的な政治戦として、安倍晋三政権の暴走に国民が「ノー」を突きつける重要な機会です。

暮らしと地域を守って

 消費税大増税と「アベノミクス」の押し付け、日本を「戦争する国」に押しやる「戦争立法」の企て、原発再稼働や沖縄での米軍新基地建設の推進、環太平洋連携協定(TPP)交渉―安倍暴走政治のもとで住民の暮らしと地方の政治は耐え難いまでに脅かされています。

 昨年4月からの消費税増税は、国民の暮らしを破壊し消費と経済を落ち込ませるとともに、自治体にとっても増税分の負担が増え、財政を圧迫しています。大企業の利益を最優先する「アベノミクス」は、地方に恩恵を行き渡らせるどころか経済を冷え込ませ、大企業と中小企業、東京圏と地方などの格差を拡大しています。安倍暴走政治が、住民の暮らしを脅かし、自治体を圧迫し、地方を疲弊させていることは明らかです。

 安倍政権がいっせい地方選挙後に法案の国会提出を狙う「戦争立法」策動は、国民の命と暮らしを脅かす安倍暴走政治の最たるものです。世界中どこでもアメリカが行うあらゆる戦争や軍事行動に、従来の「歯止め」を撤廃して、切れ目なく参加する、憲法9条破壊の「戦争立法」を許さない声を大きく広げることが必要です。

 安倍政権が急ぐ各地の原発の再稼働や、沖縄県民の審判を踏みにじって問答無用ですすめる米軍の新基地建設などが、周辺の自治体や住民だけでなく、全国民に重大な影響を及ぼすことは明らかです。いっせい地方選挙での安倍暴走政治への審判は不可欠です。

 国の悪政が住民の暮らしを脅かしているときこそ、暮らしを守る「防波堤」としての自治体の役割が重要です。首長選挙でも議員選挙でも、安倍政治の暴走に立ち向かい住民の暮らしを守る代表を送り出すことが求められます。

 「平成の大合併」や議員定数の削減で自治体や議員の数が減り、高齢化や過疎化もあいまって地方の衰退がいわれていますが、「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法)ことこそ自治体の使命です。地方自治の本旨に沿った自治体の役割が問われます。大阪市を取りつぶし福祉を破壊する、「維新」の大阪「都」構想など論外です。

「自共対決」での躍進こそ

 一昨年の東京都議選や参院選に続き昨年の総選挙でも日本共産党が躍進したあとの日本の政党対決は「自共対決」の構図が鮮明です。いっせい地方選挙でも道府県議選で候補者を増やしているのは自民党と日本共産党だけです。

 日本共産党が「自共対決」のいっせい地方選でも躍進してこそ、地方の政治も国の政治も変えられます。日本共産党は地方議会第1党奪回をめざし、いっせい地方選挙での躍進、空白県議会の克服へ全力をつくす決意です。