主張

日本母親大会

どの子のいのちも絶対守る

 安倍晋三政権のすすめる戦争法案の廃案に向けた新たなたたかいのなか、8月1~2日、神戸市で第61回日本母親大会(同実行委員会主催)が開かれます。

戦争法案は通させない

 戦後70年、女性、母親たちのなかにつちかわれてきた平和と民主主義、国民主権をもとめる思いが、いま、「日本を、殺し殺される国にする戦争法案は許さない」という熱いエネルギーとなって、空前のひろがりをつくりだしています。

 子育て真っ最中の母親たちが、「祖母や母の世代がこれまで守りとおしてきてくれただれも殺し殺させない日本と憲法を、今度は私たちが子どもたちのために残したい」「ママたちががんばったから戦争法案を通させなかったといえるようにしたい」と、やむにやまれぬ思いで声をあげ、行動しています。

 そうした怒りが衆院での戦争法案の強行採決をへて、世論調査でいっそう鮮明に示されています。

 72%の女性が、法案が成立すれば「戦争に巻き込まれる恐れが強まる」と感じ、67%の女性が戦争法案反対です。7割以上の女性が衆院での強行採決を問題だと考え、民主主義を踏みにじる安倍政権への不支持が52%となり、支持は30%まで落ち込みました。男性の安倍政権不支持49%、支持43%と比べても、女性の安倍政権ノーの思いのひろがりは明らかです(「毎日」19日付)。

 戦前、参政権もなく、戦場にわが子を送り出さねばならなかった日本の女性たちが、戦後手にした憲法によってうちたてられた権利と、そのもとでの平和な日常の重みを宝にして、日本列島のすみずみからたちあがっています。

 きょう26日も、一人のママのインターネットでのよびかけにこたえて各地のママたちが仲間をつくり、ピースデモやアピール行動にたちあがろうとしています。「自分が声をあげられるチャンス」と、東京でおこなわれる「戦争立法反対! ママの渋谷ジャック!」に、たくさんのママや子どもたちが集まることでしょう。

 第1回日本母親大会は、ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験への怒りとたたかいのなかで、1955年、平和を希求し、核戦争から子どもを守ろうと願う女性たちによって生みだされた大会です。

 「生命(いのち)を生みだす母親は 生命を育て 生命を守ることをのぞみます」のスローガンに重ね、「母親が変われば社会が変わる」と、女性の願いと草の根からの運動をもちより、憲法を守り、生かすたたかいをひろげる国民的運動の一翼となってとりくまれてきました。

 日本母親大会を生みだし、つないできた女性たちの熱い思いと行動は、いま、どの子のいのちも守るために自分ができる行動をとたちあがりはじめた女性たちの願いと行動に引きつがれ、さらに大きな流れになるでしょう。

安倍政権を包囲して

 今年の日本母親大会が、この流れをさらに大きくひろげるとともに、戦争法案廃案、沖縄の米軍新基地建設ノー、原発再稼働反対、環太平洋連携協定(TPP)阻止など、あらゆる課題で、安倍政権を包囲する国民的たたかいに合流し、さらに大きなたたかいにつなげる大会として成功することを期待します。