私の知らぬ間に急遽編成されたという帝国聖騎士隊。耳慣れぬ声をした指揮官の弩弓斉射号令。『不落』たる私を前に遅滞なく命令を遂行する弩弓兵。殺意を乗せて飛来する矢弾の群れ。

 なんとも不可思議な光景だ。今この瞬間、世のすべてを敵に回した気さえする。

 一方ゴルトマン陣営は、部下一同が身体を盾にゴルトマンへの射線を遮ろうとしていた。この状況においてそれしか防御策を持ち合わせていないことに対しては言いたいことの一つや二つあるのだが、命を投げ出すことに躊躇いなどないその姿には感心する。おかげで防護魔法の展開も容易に済むというものだ、防衛対象は小さく纏まっている方が都合が良い。