今からちょうど20年前の2000年代半ば、社会に少なからぬ変化が起こった。それは、「女性がキャリアを積むことが普通になる」というものだ。女性の総合職が当たり前になりつつあった。

そうして最初の「バリキャリ」的な価値観や人物が現れた。それは団塊ジュニア――いわゆる氷河期世代に多かった。氷河期世代は女性が台頭した時代とも重なる。それで男性の働き場所がますます少なくなったということもあるだろう。

ただしもちろん氷河期世代は女性の働き口も少ないので、キャリアコースを歩み始めた女性たちは本当に大変だったろう。それこそ「24時間働けますか?」の世界観で、彼らは人生の全てを仕事に投資した。そうしないと競争に勝てなかったからだ。

おかげで毀損されたのが彼女たちの「生活」だった。この頃、生活が徹底的に破壊された女性たちというのがいて、ぼくもそういう人を度々見て生きた。それこそ寝に帰るだけのワンルームマ