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食事改善の話ってのは、いろいろと面倒くさいもんでして、

 

  • 「まずは1週間の食事記録をつけましょう」
  • 「食品のグラム数を測りましょう」
  • 「栄養素を細かく計算しましょう」
  • 「PFCバランスを出しましょう」

 

みたいな感じで、ちゃんとやろうとすると急にハードルが上がったりするケースがしばしばであります。もちろん、厳密にやるなら食事記録は大事なんだけど、現実問題として、そんなことを毎日やれる人はかなり少ないですからね。

 

そこで、新たに東京大学から出た研究(R)が、この問題を良い感じで解決してくれてたんで、内容をチェックしておきましょう。この研究は「日本人の食事の質を、12問だけでざっくりチェックできるツールを作れないか?」というテーマで行われたもので、これがなかなか実用的でいいんじゃないかと思った次第です。

 

ここで研究チームが「食事の質をチェックする12問」を作成したのは、これまでの栄養学では「ビタミンCが足りない」「カルシウムが足りない」「脂質が多すぎる」みたいに、個別の栄養素を見がちだったからです。それも大事な視点ではあるものの、しかし近年の栄養疫学では、もっと全体像を見る方向に進んでまして、

 

  • この人の食事パターン全体は、どれぐらい健康的なのか?

 

をチェックするほうが有益だと考えられております。個別に「なにを食べたか?」を調べるのではなく、

 

  • 魚、野菜、果物、豆類、全粒穀物、ナッツ、乳製品がほどよく入っているか?
  • 砂糖入り飲料、加工肉、赤肉、塩分が少なめか?

 

って感じで、全体の食事をひっくるめて見るほうが、実際の健康改善に役立つことがわかってきたんですな。

 

ということで、研究チームが今回目をつけたのが、昔からよく使われてきた「DQSJ(Diet Quality Score for Japanese)」という日本人向けの食事品質スコアであります。DQSJは10の要素で構成される指標で、

 

  1. 果物
  2. 豆類
  3. ナッツ
  4. 全粒穀物
  5. 野菜
  6. 乳製品
  7. 砂糖入り飲料
  8. 赤肉・加工肉
  9. ナトリウム、つまり塩分

 

このうち、果物、豆類、魚、ナッツ、全粒穀物、野菜、乳製品は、多いほど高得点。一方で、砂糖入り飲料、赤肉・加工肉、塩分は、少ないほど高得点。合計30点満点で、点数が高いほど食事の質が高い、って感じで採点を行います。

 

ただし、このDQSJ、正確性が高いのはいいんだけど、ちゃんと使おうとするとかなり面倒なんですよ。質問数が多いせいで回答にも時間がかかるし、それだけスコア計算も複雑になりますからねぇ。そのせいで、私たちのような一般人が、健康診断、栄養指導、職場の調査などで使うには、けっこう使い勝手が悪かったんですな。

 

そこで研究チームは、「15問以下で、数分以内に終わる日本人向けの食事品質チェックを作ろう!」と考えまして、その結果できたのが、今回の「12項目版DQSJスクリーナー」であります。このスクリーナーは、DQSJの10要素を12問で測るもので、あくまでも日本人のライフスタイルに合わせた質問が厳選されてるのがポイント。たとえば、欧米型の食事スコアだと、砂糖や加工食品、赤肉がメインになりがちですが、日本人の場合は、魚や豆類が多い一方で、みそ汁、漬物、しょうゆなどで塩分が多くなりやすいので、そこらへんを加味した内容になってるわけですな。

 

質問項目を作るにあたっては、日本人392人の食事データもチェックしてまして、研究チームは4日間の食事記録と質問票の情報をもとに、「日本人が実際にどれぐらい食べているか」を確認しております。そのうえで、食事と健康アウトカムの関連を示す先行研究や、日本・米国の食事ガイドラインなども参照して、質問項目と点数を決めたんだそうな。つまり、「理想論として健康にいい食事」と「日本人が現実に食べられそうな食事」の両方を見ながら、日本人向けの実用的な食事スコアを作ったわけです。

 

たしかに、これはめっちゃ大事なポイントで、たとえば「全粒穀物を毎日たっぷり食べましょう」と言われても、日本では全粒粉パンやオートミールを毎日食べている人はまだ少ないですからね。なので、スコアを作るときには、「健康効果が期待できる量」だけでなく、「その国の人が現実に達成できる量」も考える必要があるわけです。この研究は、そこをちゃんと押さえてくれてるのが、めっちゃありがたいっすな。

 

 

 

では、実際の12問はどんなものなのか?

では、大事な前提を押さえたところで、肝心の「DQSJスクリーナー」を実際に使って、今のあなたの食事の質を採点してみましょう。回答するときは、「過去1カ月の普段の食事」を思い出して、あまり考えすぎずに一番近い選択肢を選んでくださいませ。合計点は0〜30点で、点数が高いほど食事の質が高いと判断されます。