
「食物繊維のサプリは何を選べばいいですか?」とよく聞かれるんですけど、私がいまよく使っているのがオオバコであります。
オオバコは、英語では「サイリウム」と呼ばれる植物で、種子のまわりを覆う殻に大量の食物繊維が含まれているんですよ。その約8割が水溶性食物繊維でして、こいつは水を吸うと大きく膨らみ、胃腸の中で粘り気のあるゲルを作るのが特徴。そのおかげで、
- 便をやわらかくして量を増やす
- 食後の血糖値の上昇をゆるやかにする
- 満腹感を高める
- LDLコレステロールを下げる
といった働きがあるんですな。食物繊維サプリの中でも、ここまで幅広い効果が確認されているものは意外と珍しいんですよ。私は生まれつきLDLコレステロールが高くなりがちな体質なんで、この数値を安定させるために使っております(もし水溶性食物繊維を使わなかったら、薬を使わないとヤバいレベルでLDLが上がるレベル)。
オオバコは便秘対策だけのサプリではないんだぞ
さて、オオバコというと、日本では便秘対策のイメージが強いでしょう。実際、慢性的な便秘に対しては、米国消化器病学会もオオバコを第一選択のひとつに挙げております(R)。水分を抱え込んで便をやわらかくしつつ、不溶性食物繊維が便のかさを増やしてくれるんですよね。
ただし、オオバコの働きは「便を出しやすくする」だけではなく、めっちゃいろんなメリットがあるんですよ。いくつか具体的なものを挙げておくと、こんな感じになります。
オオバコのメリット1.LDLコレステロールを下げる
オオバコの効果として、便通改善と並んでエビデンスが充実しているのが、LDLコレステロールの低下であります。ざっくりメカニズムを説明すると、
- オオバコのゲルが腸内で胆汁酸を取り込んで、そのまま便と一緒に排出する
- 失われた胆汁酸を補うために、身体が血中のコレステロールを材料として使うようになる
- その結果、LDLコレステロールが低下する!
みたいな感じです。28件のランダム化比較試験をまとめた2018年のメタ分析(R)では、オオバコを1日平均約10g、約3週間以上摂取した場合、プラセボと比べてLDLコレステロールが平均0.33mmol/L、約12.8mg/dL低下したというからたいしたもんです。
また、別の26週間のランダム化比較試験(R)でも、オオバコを摂取したグループは、プラセボ群より総コレステロールが4.7%、LDLコレステロールが6.7%低くなったそうな。こちらもいい感じですね。
もちろん、オオバコだけで高コレステロールを治療できるわけじゃないものの、食事改善や運動、薬物治療のサポートとしては、一定の効果が期待できるでしょう。
オオバコのメリット2.血糖値のコントロールを助ける
オオバコのゲルには、食事に含まれる糖質が小腸へ移動するスピードを遅らせる働きもあったりします。そのおかげで、食後に糖が一気に吸収されにくくなり、血糖値の急上昇を抑える働きがあるんですな。
ちなみに、35件の比較試験をまとめた2015年のメタ分析(R)では、オオバコの効果は、もともとの血糖状態によって大きく異なっていたとのこと。健康で血糖値に問題がない人には、ほとんど変化が見られなかった一方、2型糖尿病の人では、空腹時血糖値が平均37mg/dL、HbA1cが約0.97ポイント低下したんだそうな。つまり、血糖値が正常な人をさらに下げるというより、血糖コントロールが乱れている人ほど効果が大きい傾向があったわけっすね。
さらに、19件のランダム化比較試験、計962人をまとめた2024年のメタ分析(R)でも、オオバコの摂取によって、空腹時血糖値、HbA1c、HOMA-IR(インスリン抵抗性の指標)が有意に改善したんだそうな。特に、1日10g前後を50日以上続けた研究で効果が出やすい傾向が確認されてまして、これもなかなか良いですな。
オオバコのメリット3.満腹感を高める
オオバコは水を吸うと大きく膨らむため、食後の満腹感が長く続き、空腹を感じにくくなるとも考えられております。健康な成人を対象にしたランダム化比較試験(R)では、朝食と昼食の直前にオオバコを摂取したところ、プラセボと比べて食間の空腹感や「何か食べたい」という欲求が低下し、満腹感が高まったんだとか。なかでも、1回6.8gを摂取した場合に、わりと一貫した効果が見られております。あと、少人数を対象にした試験(R)では、食事にオオバコを加えることで、食後の空腹感と、その後の摂取カロリーがそれぞれ13%と17%低下したって報告も出てますね。
とはいえ、ここは少し注意が必要で、満腹感に関する研究は短期間かつ小規模なものが多いんで、長期的な減量効果については結果が一貫していないんですよ。なので、オオバコは食事量を調整しやすくするための補助ツールと考えると良い感じです。