ハックルベリーに会いに行く
1980年代半ば頃から、少女の恋愛に対する理想化が起こった。
なぜ起こったのか?
それは1980年代に雑誌を中心とした情報化社会が加速する中で、「理想的な恋愛」というものが一種のブームとなったからだ。そうして少女たちは、そのブームに否応なく乗せられる形で、自らの理想を後戻りできないくらいに高めていった。
この理想化を初めに起こしたのは、意外にも現実の恋愛からほど遠かったオタク(と当時はまだ呼ばれていなかった)的な少女たちである。特に小説やマンガが好きな文学少女たちであった。彼女たちがまず、恋愛を理想化していった。
元々、1960年代に『アンネの日記』と『赤毛のアン』が流行し、1970年代には少女マンガが流行した。特に1970年代の後半からは、少女マンガのほとんどが恋愛をテーマとするようになった。だから日本の恋愛は、基本的にオタク少女(文学少女)たちがリードしてきたという側面がある。