*既にご存知の方も多いと思うが、去る1月24日からインフルエンザA型に罹患したこと、それによって、公演としてはオーニソロジー並びにジャズドミュニスターズのそれに対し、関係各位に多大なる迷惑、そしてコアなファンの皆様に於かれましては、ご心配、あるいは具体的な金銭的損失(その実数は計上できないが)を被らせてしまった事を、先ずはこの席で速やかにお詫び申し上げます(次回、改めて深く正式にお詫びしたく存じます)。

 実際この年齢にインフルエンザA型は容赦がなく、現在、軟禁生活4日目だが、なんとかキーパンチぐらいはできるだろう(指ぐらいは動くだろう)、とう事で、試験的にこれを書いている。


 しかし、書かれているのは1月第3週、つまり15日から21日にかけて事であって、インフルエンザに罹患するなど、誰も知る由もなかった、という時期である。とはいえ保菌はしていたかもしれない。次回詳しく書くが、私が発症したのは「日本で一番寒い日」その日だったからだ。


 久しぶりで私は大当たりを引いた。精神分析治療を受ける前は、ひと月に1回ほどの頻度で大当たりを引いていた。一番大きい物の一つが「DCPRGのレコ発ライブの5日前にアメリカ同時多発テロ」「二枚目のレコ発ライブ中に米軍がバクダッドへ侵攻」「秋葉原連続通り魔事件の最中に新宿のグランドキャバレーで演奏中」等々であるのは言うまでもないが、最近は落ち着いたものである。「恥ずかしながら大人になった」と言って良い。しかし、油断はしていない。私の未解決の部分によって、私のライブ中に北朝鮮はICBMを誤射(或いは斉射)しているかも知れない。私が繰り返し「ライブに来てくれ」という理由には、そう言った意味合いも込められている。家にいるより良かろう(勿論、冗談に違いない。最近は、「ただ口調(文体)がシリアス」という理由だけで、このエッセイをシリアスなものだと考える、ウイーン少年合唱団員の両親のような知性の日本人が増えているという。日本人がウイーン人と似て被る恩恵は何一つないと思われる。