伊藤ハチさんの百合漫画新刊『合法百合夫婦本』と『チヨちゃんの嫁入り』を読みました。
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海燕さん、ども。
百合文化に関しては明治期の女学校まで遡ることが出来ますね。この辺りは記事でも挙げられていた通り吉屋信子が極めて有名です。当時の有名雑誌『少女之友』では「友ちやん会」なる同人活動もあったとか。こういった部分に関して近年は日本文学の領域でも研究が進められています。
「少女小説」の生成: ジェンダー・ポリティクスの世紀 久米 依子 http://www.amazon.co.jp/dp/4787292153/ref=cm_sw_r_tw_dp_HQdpxb04HY9NY
「少女小説」ワンダーランド―明治から平成まで 菅 聡子 http://www.amazon.co.jp/dp/4625684080/ref=cm_sw_r_tw_dp_RQdpxb1G7JWR8
が、現代のオタク文化の文脈で読むとなると、やはりこれらとは毛色が違うと感じますね。決定的な違いは読み手の性別だと僕は考えています。
つまり、『少女之友』やそこに掲載されていた吉屋信子の読者はあくまで少女、対してセーラームーンの百合モノ同人作品や『コミック百合姫』などは、基本的に読者が男性です(特に百合姫に関しては「ゆるゆり」イベントの男女比がファン層を如実に表しているでしょう)。
ついでに言うと、BLに関しては今も昔も読者は女性です。
誰が書いたかと同時に、誰が読んだかという問題は、作品の性格を大きく変えると思います。
同じ百合作品でも作品によって読者層は分かれているんじゃないですかね。『ゆるゆり』みたいな萌え漫画系統の百合作品は男性読者が多いだろうけれど、少女漫画っぽいやつは女性読者が多そうな気が。はっきりしたことはわかりませんが。