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きのうの続き。
さて、そういうわけで、『アイの物語』のなかで山本さんは人間のあまりにも明確な限界を抱えた「愛」を否定的に捉え、マシンの完全な「i」を賛美している(ように見える)わけですが、ぼくにはこの「i」という概念が単なる錬金術の夢、ある種、形而上学的な架空の概念に過ぎないように思えます。
ようするに、それはウソじゃね、と。ぼくはだれか、ないし何かを愛することはどうしても差別をともなうと考える人間です。
それは人類がそういう生きものだというだけではなく、そもそも愛とは原理的にそういった性質のものだと思うのですね。いや、そういう限界を超えた愛があるんだ、といわれても、具体的に提示できないならそれはただの空想でしょうと。
山本さんが、人間の差別的な「愛」に、つまり人間の差別性に非常に憤りを感じていることはわかるんですよ。山本さんの視点から見れば、人間はまるで不完全な存在だということ
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