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まだ五月というのに、酷く暑くなって来ましたね。むき出しの肌に降りそそぐ陽ざしはすでに白刃の鋭さ、この後にやって来るはずの真夏のことがいまから思いやられます。
さて、ぼくはいま、里中高志『栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人』という本を読んでいます。その題名がまさに示しているように、作家・栗本薫、批評家・中島梓として知られる人の人生を追いかけた一冊です。
この不世出の作家がどのようにして生まれ、数かずの焔のような作品を書き、そうして非命に斃れたのか、その全貌について、ときに作品評を交えながら、生い立ちにまでさかのぼって綴られています。
栗本薫没後十年を飾る出版といえるかもしれません。この作家のいち愛読者として、いま読んでおかなければならない本だと感じて購入しました。
栗本薫という人は、一時代を画した流行作家であったわけですが、その波乱の(といい切って良いであろう)人生が、いかに
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