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○この記事の内容○
まあ、グローバリゼーションについての記事ですね。ぼくはネット的にもリアル的にも辺境日本に活動を封じ込められているひとりのニートに過ぎないので実感できませんが、世界はどんどんとんでもないことになっていっているようです。
従来、アウトソーシングという形で企業などが、外部に専門性の高い業務を外注するというトレンドがあった。しかし、昨今では、インターネットの普及により社外の「不特定多数」の人にそのような業務を外注するというケースが増えている。それらを総称し、クラウドソーシングと呼ばれている。 知的生産力やコンテンツなどを、多数の人々から調達・集約し、事業成果を得ることを目的にしている。
ようするに仕事を委託するひとを探してくれるサービスということですね。日本にもいくつかクラウドソーシングのウェブサイトがあって、「Craudia」や「Lancers」といったところが有名であるようだ。
仮にあなたがこれらのサイトを利用するとしたら、仕事を依頼することもできるし、依頼を受けることもできる。価格は需要と供給が一致しているところで決まるので、いくらになるかはわからない。
ただ、自然、競争が発生するわけで、相当安い価格で引き受けるひとが出てきているようだ。「自宅でできる内職」と考えると、造花を作ったりすることに比べればわりがいいといえるかもしれない。
当然、高度な知識やスキルを持っているひとはよりわりがいい仕事を選ぶことができるはずである。たとえばあなたがウェブデザインなどを頼むなら、専門業者に依頼するより、これらのサイトで安く請け負ってくれる個人を探したほうがいいかもしれない。
さて、ここまでは前置き。当然ながら海外には日本以上にたくさんのクラウドソーシングサイトがあり、そこには世界中からアクセスすることができる。特に英語のサイトは、理屈の上では英語圏の10億人以上がだれでもアクセスして仕事を求めることができる理屈になる。
そうすると、どういうことになるか。何も経済学の知識がなくてもわかる。依頼価格が物価や賃金が安い国のひとが提示する数字にまで下がっていくのである。大塚雅文さんのブログに、oDeskというサイトを利用しパキスタン人にポスターを依頼した時のことが記されている。
ポスターの発注価格はわずか$50。恐らくパキスタンでは日本的感覚で10万円位の価値はあるでしょう。ただこのプロジェクトは一年以上前の話。いまはさらに時代は進化しています。最近の傾向はいままであまり見なかった英米人からの応募が増加。フィリピン、インド人と同じ価格帯でビッドしてきます。英語を言語ではなくシンプルなコミュニケーションツール(相手が非ネイティブの場合が圧倒的に多い)として使いこなすことが出来ると世界中のタレントにアクセス出来る恐ろしい時代に入っています。「これは英語で行う仕事のみの話。日本は日本語という壁に守られているから安泰」と思ったら大間違い。つい先日募集をかけた仕事に初めて日本人の応募がありました。2年半前にニューヨークタイムズのに“Many in Japan Are Outsourcing Themselves”という記事、現実味を帯びてきています。
つまりは「グローバリゼーションによる仕事報酬の世界平準化」はこんなところでも進んでいるということだ。そしてぼくたち日本人もまたその土俵に乗っているのである。いや、まったく恐ろしい時代がやって来た。まさにグローバルである。
しかし、インドやパキスタンのひとは素晴らしい時代がやって来たと考えているだろう。かれらにしてみれば世界中から仕事を探すことができる時代がやって来たわけである。素晴らしい革命といわずして何といおう。仕事を奪われる国々のひとのことは、かれらの知ったことではない。
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