ダイエットを始めて二週間弱くらいになるだろうか。そこそこ成果は出ている。大体2キロ前後くらい痩せた。

 たった2キロと思うかもしれないが、じっさい、スーパーで肉を2キロぶん買おうと思ったら相当のものである。この短期間にまあまあの成果と云うことができるだろう。

 もちろん短期的に多少痩せたところで大きな意味はないので、この生活を続けていきたいと思う。

 しかし、アレですね。このブロマガもお金もらっているわりにはほんとに好き勝手なことを書いていますね。お前のダイエットの経過なんて興味がないという読者が大半だろうとは思うけれど、まあ読んでみてください。ちょっとおもしろいことを書くから。

 さて、ダイエットを始めてみて、あらためて直面させられた事実がひとつある。それはつまり、何も努力しなくても簡単に痩せられる「魔法のダイエット」は存在しないということである。

 いま、世の中には色々なダイエット法が流通している。まさにダイエット狂の時代というべきか、それはもう、おそらく三桁では効かない、四桁で足りるかどうか、というところだろう。

 なかには「呼吸するだけダイエット」なんてものまであって、ちょっと笑ってしまう。読んでいないからどんな理屈なのかわからないけれど、いくらなんでも呼吸するだけで痩せるというのは無理があると思うよなあ。

 しかし、云ってしまえば、それらのダイエット法のほとんどは、無意味なものである。理屈が破綻しているか、理屈は正しくても実行が困難か、どちらかなのだ。

 もし、「これで決まり!」というようなシンプルにしてパーフェクトなダイエット法が存在するのなら、新しいダイエット本が次々と発売されるわけがない。

 つまりは、どんなにたくさんダイエット法が存在しても、じっさいにダイエットするための方法はひとつしかないのだ。即ち、摂取する栄養を消費する栄養以下に抑え込むこと。

 バカみたいに簡単だが、これ以外のやり方はすべて虚飾であると云えるのではないだろうか。人々はこの単純な真実を見たくないがために、さまざまな「魔法のダイエット」に飛びつくのである。

 それでは、摂取栄養分を消費栄養分以下に抑えるためにはどうすればいいのか。これも簡単な話で、実質的にはカロリー計算しかない。

 食事量全体を劇的に減らす、という極端な手もあるにはあるが、他人より食べたいから太ってしまった人が突然食べる量を減らすなんて無理な話である。

 そういう無理をするとどこかで不満が爆発してドカ食い、すべては元の木阿弥となってしまう。俗にリバウンドと呼ばれる現象だ。

 いや、運動量を増やして補うという手もあるではないか、と思われるかもしれない。しかし、いくら運動量を増やしてもそれ以上に食べていればやはり太るのである。

 そしてまた、ダイエット中の人間は、そうでない人間に比べて何倍もスポーツを続けづらい状況にある。

 何しろ太っていてからだが重い上に、ダイエット行為のストレスが溜まっている。この状況で運動を続けられるという意志が強いひとは、そもそも太っていない可能性が高いのではないかと思う。

 自分が痩せていてピンと来ないひとは、全身に20キロの重石を背負って空腹でバスケットボールをするところを想像してみてほしい。いかに無理ゲーかわかろうというものだ。

 ようするに、きちんとカロリーを考えた定期的に食事を行い、よく噛み、時間をかけて食べるようにして少しずつ少しずつ体重を落としていくことこそが、ダイエットの唯一の王道だと思うのだ。

 これ以外の方法はどこかに無理があり、破綻する可能性が高い。云い換えるなら、