閉じる
閉じる
×
「小説家になろう」で津田彷徨『やる気なし英雄譚』を読みはじめた。ペトロニウスさんが、何かのラジオで「この主人公みたいなキャラクターは、いそうで案外いないよね」と云っていたので、どういうキャラクターがいるのか考えてみた。
思うに、この種のキャラクターの特徴は、「怠け者」というネガティヴな個性を背負っているところだと思う。
トム・ルッツの『働かない 「怠けもの」と呼ばれた人たち』によると、こうした「怠け者」たちは、その時代、時代でさまざまな名前が与えられるものの、現代ではスラッカーと呼ばれているらしい。Wikipediaではこんなふうに記述されている。
スラッカー, slacker は、第1次/第2次世界大戦間の時期に、徴兵制を拒否していた人々を指していたが、1990年代には、静的、熱心でない、努力をしないような人々の状態を表す言葉として使われる。典型として、スラッカーは無職・或はサービス業で不安定な被雇用状態にある。イギリスでは、アイドラー, "idlers" とも呼ばれる。
また、同書の訳者あとがきでは、「『ドラえもん』ののび太くん、『釣りバカ日記』のハマちゃん、フーテンの寅さん、放浪芸術家の山下清などなど」が日本のスラッカー文化のキャラクターとして挙げられているのだが、ぼくとしてはここに『必殺』シリーズの中村主水、『機動警察パトレイバー』の後藤隊長と、『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーを付け加えたいところだ。
『ルパン三世』のルパン、『シティハンター』の冴羽獠あたりにも何か共通するものを感じる。Twitterで指摘されたところでは、キン肉マンや『DEATH NOTE』のLなんかもあてはまるかもしれない。
それから、『ファイブスター物語』のダグラス・カイエン。『涼宮ハルヒの憂鬱』のキョンや『氷菓』の折木奉太郎は微妙なところか。
こうやって並べてみると、ある程度の共通点が見て取れる気がする。これらのキャラクターの共通点は、
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
入会して購読
この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。