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小飼弾の論弾 #124 「対談:フリーランスプログラマー瀧内健大さん、これからのプログラマーはどう生きる?」(その1)
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小飼弾の論弾 #124 「対談:フリーランスプログラマー瀧内健大さん、これからのプログラマーはどう生きる?」(その1)

2019-08-03 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2019年6月25日(火)配信その1をお届けします。

     次回は、2019年8月6日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2019/06/25配信のハイライト(その1)

    • 対談:フリーランスプログラマー瀧内健大さんを迎えて
    • 老後資金2000万円足りない問題
    • iDeCoと「何もしたくない」自民党
    • 日米安保と「なんで日本は中国の属国にならないの?」
    • 経団連のいうことを聞いてきた結果としての日本
    • LIXILの記者会見と、MMT
    • Libraとビットコインの「誠実な需要者」
    • 米国人のデバイス使用時間とテレビ
    • プログラマー瀧内さんとPerl

    対談:フリーランスプログラマー瀧内健大さんを迎えて

    山路:今日はまたゲストをお招きしておりまして、フリーランスプログラマーの瀧内健大さん。大阪から最近東京に移住されてきたということなんですけども。ちょっと簡単に自己紹介していただけますか。

    瀧内:どうも皆さんはじめまして。瀧内健大と申します。フリーランスでプログラマーをやっていて、最近まで大阪にいたんですけれども、ちょっとあの仕事の都合で東京にも来るようになって、そのタイミングでこの番組に出演してもいいよって言われたんで。

    山路:いいよっていうか、是非ご出演くださいとオファーしたんですけど(笑)。

    瀧内:え? いいんですか? みたいな。弾さんとそんなこの距離感で話せるんですか? っていう。

    山路:この番組を毎回見ていただいていると。

    瀧内:そうです。めちゃくちゃ、アピールしておきました。

    小飼:ありがとうございます。

    山路:希少生物がここに(笑)。

    瀧内:なので、ただのファンで、プログラマーなので、皆さんと同じ目線で今日は。

    小飼:ちょっと後でいろいろ質問させて下さい。

    瀧内:して下さい。

    山路:そうですね、地方についても。大阪のことを地方と言うのも変ですけど。

    小飼:まあだんだんでも大阪、地方になっていくというのか、うーん、なんだか、今世紀に入ってから大阪の自滅っぷりって凄いよね。

    瀧内:そうですか?

    小飼:ユニバーサル・スタジオくらいじゃないの? 良くなったのは。

    山路:そういうところも含めて、地方の状況とか大阪の状況について。

    老後資金2000万円足りない問題

    山路:まず瀧内さんにガッツリお話を伺う前に、例によって時事ニュースのほうからちょっといきますかね。少し古いニュースなんですけれども、今1番熱いといえば、やっぱり2000万円の話かなと。老後資金は2000万円足らないという話ですよ。これが2週間くらい前に出たけども、ぜんぜんこの話題として減らないと。収まる気配がない。

    小飼:なんで本当のことを言うと怒られるのかっ? ていう。

    瀧内:アハハ。

    山路:しかも報告書も受け取らないってなんか、ひどくないですかっていう、政府のほうが報告書を受け取らなかったですよね、麻生さん。

    小飼:だけれども、これだけじゃないじゃん。書類にもうデタラメさっていうのはさ。だからもう本当に何を今さらっていう感じしかしなかったんだけれども。

    山路:老後資金2千万円で、けっこうそれに関して怒っている人もいれば、まあまあそれはそういうもんだってわかってたよみたいな反応、いろいろ分かれると思うんですけど。

    小飼:いやでもかつて麻生さんも総理大臣だった時があって、それでなんでコケたのでしょう? 思い出しました?
     消えた年金問題ですよ。

    山路:消えた、そうかそうか。麻生さんの時か、それまさに。ああ。

    小飼:そうよ、麻生さんがコケただけじゃなくて、要は自民党が下野したんですよ。その時に。

    山路:また似たような感じのことをやっている。

    小飼:だからセンシティブになるっていうことも、ある程度はあるのかな?
     でもそもそも年金というの名前が、どうなんだろう? まあ日本語としてはいいのか。でも日本の年金は英語で言うところの、pension、ではないよねという。

    山路:それは賦課方式だからっていうこと?

    小飼:まあそういうことですね。
     年金というのは要は、黙っててもお金をくれるタイプの給付金というのは、これもう年金と呼んでいいので、だからベーシックインカムも年金といっちゃあ年金ですよ。だから今の年金というのは、強いていうのであれば、高齢者年金だけれども、全員年金にした方がよくねえ? っというのが、僕の意見で。
     まあそれはおいといても、まあ年金だけでは足りませんよというのは。

    山路:これってしかしどういうふうに発表するべきだったんですかね? それは今回の金融庁の発表の仕方がまずかったのか、それとも朝日新聞とかそのメディアが騒ぎ立てたからなのか。

    小飼:じつは金融庁、そもそも金融庁がお前それ言うかっていうのはあったんですよね。大元の文脈としては、もっと皆さんリスクをとってでも運用して下さいよと、要は預金ではなくって。

    山路:iDeCo買えとか、NISA買えとか。

    小飼:そうそう、でもデッタラメなんだよね、あのへんって。NISAって何で、あんなバカったい仕組みになったかっていうと、要は金融機関を1つしか選べなくて、金融機関を変える時にはわざわざ届け出を出してとかいうのは。

    山路:投資させたくないみたいですよね。

    小飼:本来であれば、マイナンバーとかを使って、名寄せできるようにしておけば、わざわざあんなことをする必要がなかったんだけれども、でもそういう法律が出揃う前に、やろうとしかたから。

    山路:なるほどね、だからあんなにい使いづらいというか、ちょっと使う気にならない感じの仕組みになってる。

    小飼:クソだよ。はっきりいって。

    山路:まあiDeCoのほうは悪くないと思いますけど。

    小飼:それ僕あんまり知らないんだよね。もうNISAがあまりバカバカしくて、少しでも政府の息のかかっているものというのは、避けたいという気持ちが大きくなって。

    山路:それでも、普通の人にとっては国民年金ってお得にはなってますけど。

    小飼:まあ税金だと思って払ってますけど、でも、今月はフリーランスの人にはけっこう痛い月なんですよ。
     地方税、東京であれば都民税も来ますし、国保も、国保って2月抜けてて、10分割するんですよね。残りの10ヶ月を。

    瀧内:はいはい。

    小飼:それが来るのも今月ですし。今月はあちこちに、お金をどびゃーっと払ったんですけれども。

    山路:老後資金のやつ、結局政府はどうすりゃよかったのか、メディアの報道はどうすりゃよかったのかみたいなことで、意見はあります?

    小飼:そもそも、年金払っている人たちは、かなりの人たちが、あれは一種の貯金をしているのだと。

    山路:誤解してる。

    小飼:うん、違うんですよね。あれ、右から左なんですよ。払っている人から受け取っている人へ、なんですよ。話がややこしいのは、確かに積み立ててる分とかっていうのもあるんですよね。なんですけども、基本的には右から左。今払われたものというのは、貯金されることなく、今払い出されているんですよ。

    山路:今コメントで、「じゃあ運用しているお金は何なんだろう?」って、この年金機構が運用しているお金っていうのは。

    小飼:だから、そのうちの一部ですね。

    山路:本当にごく僅かな、なんというか賦課方式じゃない部分に関して、ちょっと運用しているっていう。

    小飼:まあそういうことですよね。

    山路:それ以外のところで、各人がリスクを取って個人型確定拠出年金でやってくれというか、まあそういうような話なわけですよね。

    小飼:だからその運用部分というのをバラすべきだと思うんだよね。

    山路:バラす?

    小飼:バラすというのは、確かに積立ててる部分というのはあるわけですよ。だからもうそれは現金化して戻しちゃう。もう完全に賦課方式、積立方式にすると。でも積立方式にするのは、僕は逆に無理だと思う。
     結局積み立てられない人が出ちゃうから。
     だからもう年金とかいうのは、幻想ではなくって、本当にもう100%税金にしてしまう。税金にした上で、再配分しちゃう。今は高収入の人が年金も多く貰える。そうでない人は、そんなことたくさん貰えない。でも1文も払ってない人でも生活保護は貰えるという、かなりいびつな形になっているわけですよね。だからもう給付を一律にしちゃう。
     だからもう本当に純粋な再配分にしちゃう。税金として取る。税金として取るので、今の健保とか国保とかっていうのは、逆累進なんですよ、天井があるから。

    山路:なんか金持ちにとっては払う金っていうのは、キャップがかかってるけれどもっていう。

    小飼:はい、だから一口に2千万足りないっていいましたけども、それは健保に入っている人たちのそのまた平均であって、1番足りない人っていうのは、たぶん8千万くらい足りないんですよね。
     しょぼい金しか出ないけども、確実に出るっていうふうに。だからもう金額も一律にしちゃう。

    山路:ベーシックインカムはともかく、年金はそういうふうに運用いている国ってあるんですか?

    小飼:それに近い国っていうのはある。北欧とかはそれに近い。

    山路:なるほどね。そうした方が財政とかもいろいろ膨れ上がるみたいなこともなかったりとか。

    小飼:あと消えた年金問題とかっていうのもないよね。だからなんで消えるかっていったら、あるものだと、積立てるものだと皆さん思いこんでたから、ないの。だから消えるとか以前にないの。
     それが事実なの。国がずーっと皆さんにウソついてきたの。

    山路:瀧内さんはずーっとフリーランス、会社勤めされたこともあるんですよね?

    瀧内:僕は、はい、10年位会社員やってました。

    山路:厚生年金はその期間は収めてた。

    瀧内:はい、払ってます。

    山路:天引きされて。

    瀧内:そうですね。

    山路:今はもう国民年金。

    瀧内:そうですね、国民年金だけにしてて、2年前に銀行に口座作りに行った時に、フリーランスなんですって言ったら、もうこれからはiDeCoですよ、ってメッチャ薦められましたけどね。

    iDeCoと「何もしたくない」自民党

    山路:iDeCoはけっこうお得な制度だなと、別に政府の回し者ではないんですけど、あれはそんなに悪くないのかなと思いますけどね。

    瀧内:あれは何なんですか? 年金をiDeCoにしたら、国民年金は払わなくてもいい?

    山路:いや国民年金という1階部分の上に、会社員だったら厚生年金とかが2階建てになってるんですけど、自営業者の場合なんかだと国民年金の上に、このiDeCoと小規模企業共済という2階建て部分があるんですよ。iDeCoとか小規模企業共済は賦課方式じゃないんで、それこそ本当に積立型のそういう年金になってますよね。
     iDeCoっていうのは、掛け金払うとその分を自分の収入から控除できるから、税金が安くなったりとか、あとそういiDeCoで得られた利益に関して、その税金がかからないとか、まあいろいろ普通の投資信託よりちょっといい。

    小飼:ただ実際に引き出せるようになるのに、時間がかかる。

    山路:60歳以上でしたっけ?

    小飼:そうそう。

    山路:だからその60歳以降の老後資金のために、貯めとく、お得に貯めるみたいな。お得にならない可能性もちょっとありますけど。

    小飼:あくまでも確定拠出なので、運用で滑ったら、貰える金額は少なくなってしまう。

    瀧内:死んだらどうなるんですか? 59歳位で死んじゃったら?

    山路:iDeCoの場合は、遺族に渡せるんだったかなあ、ちょっとそこのところが、私も記憶が定かではないですね、その辺りは。それはなんか財産の相続みたいな形で。

    小飼:ええと財産になるはず。だからそこが国がやっている年金と1番違う部分で。
     私的年金というよりもあくまでも税控除が効く貯蓄だから、iDeCoは。こっちは本当に貯蓄なんですよ。貯蓄というのか投資なんですよ。積立型の投資なんですよね。

    瀧内:ほうほう。

    小飼:主な目的は老後の資金にするということで、だから引き出しに制限がかかっている。無理をすると、先に引き出せるんだけども、普通の積立とみなして、あれなのよ。

    山路:税金取られちゃう。

    小飼:そうそう、税金払わなければいけない。要は、今は死語になりつつあるけど、定期預金ってあるじゃないですか。たとえば1年間塩漬けにしておくと、より高い利子を払いますよと。だから中途解約は出来るんだけども、その場合利子は捨てなければいけないというのに違いがある、確か。

    山路:まあフリーランスとか自営業者は、iDeCoとか小規模企業共済を使うとそういう課税される、課税所得を減らすことが出来るんで。しかも掛け金も変えられるんで、まあ儲かった時なんかっていうのは、多めにそういう掛け金を積んじゃうとか。

    瀧内:なるほどなるほど。ははあ。

    山路:そういう変更をしてお得にやるというテクニックというのがあるという。

    瀧内:ほう、節税ですね。

    山路:私、なんか政府の(笑)回し者みたい。

    小飼:じつはそっちのほうの売り込みだったんですよね。2千万円足りなくなりますというのは。

    瀧内:iDeCoのほうってことですか?

    小飼:iDeCoのほうの。だから普通に支給される年金だけでは足りないので、そういうので運用してくださいよという。

    瀧内:へえ。

    山路:それがなんか裏目に出て、iDeCoのイメージもなんとなく悪くなっちゃったんじゃないかという心配が。

    小飼:いや金融庁のイメージが。

    山路:金の話っていうのはみんなでも真剣になりますからね。ここのところでマスコミが変な煽り方をしちゃったというのもでかいような気がするんですけどね。

    小飼:マスコミのほうの変な煽り方というよりも、そもそも年金の話を出しちゃったというのが問題なの。問題というのは、これはもう自民党からしての問題であって、あくまでも定期報告。定期報告なので普通に出しただけなのに、だけれども今いかに自民党が何も言いたがらないっていうのは、予算委員会開かないことからもわかるでしょう。

    山路:選挙前にはやらないって。

    小飼:要するには何もしたくないの、今の自民党は。だから定期報告でも、定期報告すらダメだというのはね。

    山路:怖いですよね。その選挙が終わった時に何が出てくるのかっていう、何を言い出すのかっていう。

    小飼:まあでもいつものパターンな感じでもあるよね。でも確かに日本に、日本は特にそうだな。今の年金の仕組みというのは、本当に「ひどい」の一言なので。

    山路:とりあえず、選挙が終わった後に出てくるのは、支給年齢70歳引き上げとかそういう感じですかね。

    小飼:支給年齢云々とかっていうよりも、積み立ててませんという、ほとんど積み立ててませんと。だからほんの一部だけを積み立ててるけども、だからそうなんだよね。積み立ててる部分もあるので、だから積み立ててますというのも、ウソではないんだよね。ウソではないけども、ほとんど詐欺師の手口だよね。

     
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