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アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは男vs女はドメスティックバイオレンスを連想させるのか……アメリカミックスドマッチ事情です!
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2018年3月30日イギリス――里村明衣子が身長193センチの大男クリス・ブルックスと向き合っていた。およそ40センチという身長差をもろともせず、里村は大男のクリスからベルトも奪い取った。イギリスのインディー団体「Fight Club:PRO」のビッグイベント『Dream Tag Team Invitational 2018 Night 1』。里村は同団体の第12代王者となった。
Fight Club:PROは、Revolution Pro Wrestling や、PROGRESS Wrestling らと並ぶ英国トップインディーの一つで、WWE(NXT)でも活躍しているトレント・セブンがオーナーを務める男子団体だ。
里村が奪取したファイトプロ王座は、同団体最高峰の勲章であり、女子選手が同王座に就いたこともなければ、日本人で獲得した選手は誰もいない。異国の地で男子レスラーを破り、里村が団体のトップになったという快挙は、日本では大きく報道されることもなく、あまり話題にならなかったのは残念至極である。
試合序盤、ブルックスはヒザをついて背を低くしたりと、里村を小馬鹿にするような態度を取った。そんなブルックスに、得意の重い蹴りをバンバン打ち込む里村。ピンチと見たブルックスのセコンド陣の介入もあったが、王座戦らしく一進一退の攻防が続いた。終盤には里村が打ち込んだエルボーがレフリーに誤爆し、レフリーが失神するなど混乱したリング上であったが、最後はスコーピオライジング、そして、STFをガッチリ決めて、193センチの大男をタップアウトさせた。そこには、体格差も男女差もなかった。
「インタージェンダーレスリング」とも「ミックスドレスレリング」とも言われる男女混合試合(男子レスラー対女子レスラーの試合)は、プロレスを格闘技やスポーツとして捉えている日本では、「男性と女性が戦うのはリアリティがない」と考えられているのか、シングルマッチではあまり行なわれない試合形式である。
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