総合格闘技のパイオニア修斗の隠された歴史を克明に語る“奇人”朝日昇ロングインタビュー最終回。分裂状態に陥った修斗で何が起きたのか――?
その1【隠蔽された修斗の黒歴史】「修斗を伝承した人間はみんな外に出ていったんですよ」
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――若林太郎さんが理事から外れて新体制となった修斗協会の会長には桜田直樹さん、副会長には朝日さんが就任されますが、その直後から修斗内部は分裂状態に陥りますよね。
また、ボクらからの話もありますし、内部告発の件で特にお世話になった八景ジムの渡辺(喜彦)先生に会議冒頭で、資本主義、権利、平等、自由、合議制などの基本原則の定義について説明をしてもらいました。これらは活動の基本事項ですが、正確な意味を理解しないと正しい行動はとりづらいですし、そうしたモノをキチンと理解していなかったからこそ、修斗はおかしなことになったわけですから、そこをまずキチンと把握して整理しようと。しかし、そこでそんな話をしてもらったことで「アイツはいったいなんなんだ?」みたいな話になってしまったところもあったようで。
ALIVE代表の鈴木陽一さんにも2011年初頭はボクの話すことを理解してもらえず、ボクとは対峙する立場にありました。しかし、日沖くんがUFCに出場し、鈴木さんもUFCに実際に触れたことにより、ボクの話すことを理解してくれましたが。
「株式会社修斗」の企画書には、「修斗コミッションを廃止し、株式会社修斗の一部門の審判部とする」と言う項目も記載していました。なぜならば、修斗コミッションといっても、修斗協会となんら変わることのない名目だけのモノだったからですね。おそらくですが、まずそこが修斗コミッションの鈴木利治には引っかかったんだと思います。
浦田会長はご病気で体調もよくありませんでしたし、判断も難しい状況であったと思います。ボクは「今、世界ではMMAという名のもと、以前とはまったく違う大きな流れとなり勃興して来ています。その中で修斗がどう存在すべきか考えなくてはならないんです。もう過去の牧歌的な時代ではないんです。もしボクがジャマならば、ボクを話し合いから外してかまいません。しかし、修斗の問題はこうした話もまな板に乗せないばかりか、それを受け取る窓口さえよくわからないところなんです。この企画も権利を持つ皆さんで話し合ってもらって結構です。ボクはただ話をお持ちしますので、その窓口を教えてください」などとも言ったんです。
2年ほど前、修斗の権利者のひとりである中村頼永さんから「久々に会おうよ!」と言われ、桜田さん、川口、ボクの4人で会ったんです。ボクが修斗のプロデューサー時代、頼さんはいつも近くでボクを見ていましたが、会うのはたしか16〜17年ぶりくらいでした。そのときには、株式会社修斗やベラトールとの提携の話もし、それについてのボクの真意も話しました。それに対し、頼さんからは「昇、それ、鈴木利治が佐山さんに報告した内容とまるで違うよ……。なんで、あのときオレに言って来てくれなかったの……」と。よって「組織の順番を守りました。いきなり頼さんに話すことは順序が違いますし、”浦田会長に書面を渡すには鈴木利治を通せ”と言われたんです。だから、それを守りました」「その企画案に、修斗コミッションを廃止する旨も記載したしていたの?」「はい」「それだよ……鈴木利治、佐山さんにウソを報告してたわ……」など話しました。今も言われるんですが、特に川口とボクが佐山さんと話をすることを修斗の一部の人間は非常に恐れているそうです。ボクらはなんなんでしょうか?(笑)。
ALIVEの鈴木さんともいろいろと言い合いのようなかたちになったこともありますが、常に論理的に丁寧に話をしているつもりなんですが、やっぱり人間ですし、完璧ではないので、頭に来るときは頭に来てしまいます。感情論にならないよう注意していますが、あまりにも話が通じなくてどうにもならず、決して他意はない個人的なメールで「何も知らない田舎もんはどうしたらいいんですかね。言葉が通じません」と言うような感じで言ったんです。それが地方の人たちにも渡り「朝日は俺たちのことをバカにしてる!」というように曲解され。本質を捉えることなく、つまらない揚げ足取りに奔走し、本題を忘れ、自分たちを鑑みない。時によく見られる光景ですが、残念でした。
これはいまだに忘れられないんですが、会議の席である人間が手を上げて「朝日さん、ベラトールってなんですか?」って聞いてきたんです。だから「ここはトップの会議です。最低限の知識を持っていない人は出席しないでください。あなた方がそんなレベルならば、下の人間が不幸になりますし、世界をもっと見てください。世界で修斗がどう生きるべきかを考えてください」とさすがに言いました。すると、向こうの方から「朝日さんの言ってることは難しすぎて何を言ってるかわからないんです。ボクらにもわかりやすく言ってください」と。だから「あのね、ここはトップの会議で君らを教育する場ではないの。誰でも参加なんかできないの。それだけの知識や意識を持たない人間が参加なんかしちゃダメなの。でないと、下の人たちが不幸になるでしょ。君らがまだ何もできないなら、参加できる資格を有するまでまず勉強して来てください」など答えましたが、そんな姿勢や意識レベルで出席ができ、事実として、こんな低レベルの質問が発せられていたんです。
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凄く深いインタビューで、読み応えがありました。
朝日選手のクインテット参戦を観てみたいです。
ようやく最後まで読んだけど、これは若林さん側もしくは近しい人の話も載せて欲しい。でも難しいだろうな。。
あの当時若林さんのやっていたことは、アマチュア修斗の運営、レフリー、プロモーター、ジム運営、とにかく仕事量が半端なかった。当時後楽園レベルの格闘技は認知度が低く、ちょっと考えれば絶対儲かるような仕事ではなかったのは皆わかっていた。
おそらく横領するより自腹を切ることが多かっただろう。
組織としての健全性よりも若林さんがいなければ回らない。ということを皆わかっていたはずだ。
なのに朝日さんは、「世の中の組織とは。」「法人とは。」と字面だけの一般論を持ち出して糾弾しただけ。
みなそりゃ組織として健全になって欲しいけど、現実問題、そういった余裕がないことは格闘技ジムや興行関係者はみなわかっていたのだ。
なのに朝日さんはそうした、世の中の建前と裏側がわからない純粋まっすぐ君で、とにかく世の中的に間違っていると言うだけ。
事実そうなのだが、じゃあ糾弾したのなら、その後の運営をリスク負ってやってくれたのかっていうと結局誰々〜に〜言われたのだの、言い訳ばかり。何もせずにルミナに任せて口だけ。
若林さんはどんなに悪く言われてもそれを跳ね返して運営を続けてましたからね。
アマチュアは続けることに意味があって、そのおかげで堀口もいるわけだから。
確かに若林さんは忙しく会計など脇が甘かったのはしょうがない。スポンサー獲得の欲のなさ、頑固で苦手だった人が多かったのも事実。けどあれだけ修斗、いや日本の総合格闘技に貢献してくれた人間を2018にもなって支離滅裂な人に貶めれてしまうのは残念だ。
いまの若い格闘技ファン、RIZINを楽しんでいるファンは五味、川尻、堀口、石渡、活躍している選手が修斗がなければ、若林さんの貢献がなければ生まれなかったであろうことを覚えていて欲しい。
それにしても偏ったインタビューだ。酷い!
ドクトルが議長だったなんて知らなかった!このときだっけ?坊主にしたのは。あんまよく覚えてないけど、なんかの揉め事に巻き込まれてドクトルが坊主になってたのはびっくりした思い出。
>おそらく横領するより自腹を切ることが多かっただろう。
これはどうでしょう?
それこそ、赤字で自腹を切っている状況なら、朝日さんの追及にその旨を堂々と答えればよかったのでは?
>若林さんは忙しく会計など脇が甘かったのはしょうがない。
これは言い訳にならないのでは?
それに、収支を出せと言われて、あまりの業務多忙で帳簿作成が出来てないなら、そう弁明するしかないじゃないですか。
それをどんな追及をされたにしろ、中指立てますか、公共の場で?
K1でもリングスでも修斗でも悪いことしていれなくなった人を擁護する人間がいるんだな
手癖悪くて腹黒くて最悪だよ
選手目線で格闘技で生計を立てるため改革路線の朝日と、修斗原理主義というか組織の現状維持を望む守旧派との争いだったんですかね。
結果として若林がいなくなってアマ修の大会が激減したので、当時はよくわからにけど若林がいた方が良かったと思う下の人間は多かったと思います(内部分裂でそれどころではなくなったという事でしょうが)。
UFCはもちろん、今ではRIZIN、ONE、PFLとベラトールより下の団体への踏み台となってしまっている修斗の現状を見ると、朝日のベラトールと提携するという発想は素晴らしかったと思いますけどね。
アマもやりプロレスラーのいなくなったパンクラスの方がレベルも高くなってきた気がしますし残念です。
修斗については歴史書や証言集がなかなか無くて、当時を地方の片田舎で過ごしてて情報も少なかった自分にとって、連続インタビュー良い勉強になります。反論インタビューも是非期待してます。
なんでスカパーやJスポーツが手を引いていったのか、、、想像するだけで純粋さと関係各位の愛憎善悪のカオスがたまらなく面白いです。
田舎の某修斗系道場の代表がびっくりするくらいMMA業界のこと知らんのを見ると、この話はおおむね真実なんだろうな
今回も面白かった
けどもう朝日さんはお腹いっぱいなので、田中健一先生の
インタビューをひさびさに読んでみたいです
中指事件の前に「何だかおかしな団体になっちゃったな」と思い所属選手ともどもフェードアウトした私には身につまされるインタビューでした
微力ながら残って朝日さん達の味方であるべきだった