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2018年3月21日K-1のゲーオ・ウィラサクレック戦を最後にリングから遠ざかっていた平本蓮がRIZINと契約!12月29日ベラトールジャパンで復帰戦を迎える。19歳でゲーオをKOし、スターの座を約束されていた平本はなぜK-1を離れたのか? すべてを語ってくれた。


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――
平本選手のRIZIN参戦にはビックリしましたが……その赤く染め上げた髪の毛も凄いですねぇ。

平本 K-1だと試合中に整髪料をつけても大丈夫なんですけど、RIZINさんはダメなので短くしたんです。黒髪のままだと他の格闘家と変わらないし、自分らしさを出そうと染めてみて。K-1は若い選手中心なのでオシャレだったり、奇抜な選手が多いんですけど、RIZINはオシャレというより男らしさがある感じですね。

――
それはつまりMMAファイターはオシャレ度が薄いってことですかね(笑)。ジャンルによって違うもんですか?

平本
 ボクの中ではキックボクシングや立ち技は不良あがり、ヤンチャあがりが多いイメージで。MMAは柔道やレスリング、体育会系の人が多いから、そういう違いが出るのかなって。

――
平本選手はRIZIN会見でもかなり目立ってましたね。

平本
 格闘家ってやっぱり見られてナンボ、自分を出してナンボだと思ってるので。目立ちたいからやっているというよりは、自分の好きな髪型やファッションをしてるだけですけどね。K-1の会見だとスーツをガッチリ着る人もいますけど、意外と個性派な選手が多いのかなと。それでもダサい奴はいっぱいいるんですけど(笑)。

――
かなりズバズバ言いますね(笑)。 今回RIZINと契約して年末29日のベラトールジャパンに参戦することへの反響はどうでしたか?

平本
 反響は思った以上にありましたね。「けっこうくるかな~」と思ってたんですけど、想像以上で。試合をしてなかったこの2年間で増えたファンがいたのかなと。2年前よりは格闘技は盛り上がってると思うんですけど、そのあいだボクの試合をYouTubeで見たりして格闘技のファンになった人は「そういえば、この平本はいま何をしてるんだろう?」と気になってたと思うんですよね。そういう人たちも巻き込めたのかなと。 

――露出しないことで逆に存在感を高められたんじゃないかと。会見では「いまでもK-1ファイターだ」とおしゃってましたね。

平本
 今年の11月1日にK-1の所属契約が満了して、RIZINさんと契約したことでこれからはRIZINファイターとして戦うんですけど、会見でも言ったとおり気持ちはK-1ファイターです。 それで「昔のK-1」をボクが体現できたらなと。

――
「昔のK-1」ですか?

平本
 「昔のK-1」は最強を决める戦いだったじゃないですか。それはいまのK-1を否定してるんじゃなくて、いまのK-1のやり方もボクは納得してるというか、素晴らしいイベントだとは思ってます。でも、ボクは「昔のK-1」をやっていきたいなと。

――
平本選手の中では「昔のK-1」ってどういうイメージなんですか? 

平本
 ボクの中ではK-1MAXですね。それは魔娑斗さんがやっていた異種格闘技戦を含めてK-1だったと思ってるので。K-1自体も始まりは異種格闘技戦じゃないですか。キック、空手、カンフー、拳法……その「昔のK-1」を体現できるのは現状ではボクしかいないんじゃないかって。

――
21歳なのにそういうロマンを意識しているのは凄いですね。いつ頃からそんな考えを持ち始めたんですか? 

平本
 K-1最後の試合は19歳のときのゲーオ・ウィラサクレック戦なんですけど、ゲーオは憧れだったので「この試合が終わったら燃え尽きちゃうんじゃないのか……」って思ったんですね。「引退しちゃうかもしれない」と試合中に初めて燃えたというか。そのときはK-1の中で最強を目指して戦っていたけど、「いまの自分が最強と言えるのか」といえば、違うかなって。ゲーオ戦が終わってこれから「昔のK-1」を体現できる、 世界を変えることができるのは自分しかいないんじゃないかって奮い立ったんです。どうせなら大きな夢を目指したいと。

――そのロマンだけでK-1を離れようと。それで契約切れまで待ったんですか。

平本
 あのままK-1に残っていれば……レベルはやっぱり高いので、もちろん厳しい戦いにはなってたと思いますけど、ベルトは獲れていたという自信はあったので。でも、あのまま残って戦うのは何か嫌だったんですね。K-1のベルトを巻いても最強と言えないなって。

――
でも、K-1は立ち技の軽量級でいえば最強を名乗ってもおかしくないですよね。そのリングを飛び出して最強を求めるとすれば、意地悪な言い方になっちゃいますけど、全局面格闘技のMMAに出るしかないと思うんですよ。

平本
 そうですよね。なのでMMAもやります。

――
えっ!?

平本
 キックをやりながら、たまにMMAをやる……という中途半端なものじゃなくて、その際は完全にMMAファイターに「転向」します。 

――
そ、そこまでの決意なんですか!

平本
 そもそも立ち技という限られたルールの中で「K-1最強」と言っても、それはK-1の中の最強でしかなくて。ゆくゆくはMMAのルールの中で「K-1最強」を証明したいなって。 MMA をナメてるわけではないです。いまはまだ練習中なので、しっかりグラップリングができるようになってから……やっぱり負け戦(いくさ)はしたくないですから(笑)。

――
準備が整ったら討って出る!と。

平本
 「勝てる!」と見込みができたらMMAに転向します。挑戦じゃなくて転向ですね。MMAでも実力を証明してこそ最強だと思うので。立ち技もレベルも高いけど、MMAでもK-1の実力を見せたいですね。

――
というと、MMA世界最高峰のUFCもチェックされてるんですか?

平本
 見てます。UFCはカッコイイですし、(イスラエル・)アデサンヤに憧れていますね。

――
UFCミドル級チャンプの!

平本
 アデサンヤはリングコールをされたときに『DEATH NOTE』に相手の名前を書く動きをするじゃないですか。あれ、メチャクチャ好きで(笑)。

――
『NARUTO』のロック・リーの挑発ポーズもやってますよね。

平本
 ボクは『NARUTO』も好きですし、『少年週刊ジャンプ』自体が好きで。

――
だから『ジョジョの奇妙な冒険』のジョースター家の星のタトゥーを背中に入れてるんですね。

平本
 「中2病」なんですよね(笑)。一生「中2病」でいいや!ってのがあるんですよね。歳を取ってもファンキーなおじいちゃんでいたいなって。それで今回のインタビューで一番言いたいがあって。

――
なんでしょう?

平本
 K-1という木の幹を内側から支えられるのは、武尊選手の役目だと思ってて。この一番大事な役目は武尊選手にしかできないけど、外側からボクがK-1の実力を証明したい。武尊選手にはK-1で「K-1最強」を証明していて欲しいし、ボクは「K-1は村社会だ」と言ってるファンを実力で黙らせたいなと。

――
それぞれK-1を守る役割があるってことですか。

平本
 武尊選手は(那須川)天心との件でいろいろと言われがちですけど、武尊選手は自分の立場を理解して迷走しないで欲しい。ボクがうるさい外野の声をかき消したいなって。やっぱりひとりひとり大事な役目ってあると思うので。いまのK-1を内側から支えられるのはスターの武尊選手にしかできないと思ってるし、外側からやれるのはボクだけだなって。

――
K-1の皇治選手も他団体出撃をアピールしてますよね。

平本
 いやあ、口だけなら皇治選手でも……

――
厳しい!(笑)。

平本 ボクの中では皇治選手は口だけだなって思ってて。「口だけ番長」にはなりたくないなって。



・「天心vs武尊問題は国と国、宗教と宗教同士の戦争になってしまっている」

・「K-1を離れることで一番キツかったのは……」

・「やろうと思えば、もっと早く試合はできたかもしれないけど、それをやらなかったのは……」

・ONEではなくRIZINを選んだ理由

・「キックルールで◯◯とはやると思う。ストーリーを作って盛り上げたい」

続きはまだまだ続く!


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