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この記事は「那須川天心vs武尊」を語ったDropkickニコ生配信を編集・再構成したものです(語り:ジャン斉藤)
那須川天心選手が RISE WORLD SERIES決勝戦後に武尊選手やK-1に向けてマイクアピールしたことが大騒動になってますね。まさかバウトレビューさんが延焼するとは思いもしませんでしたけど(笑)。何が起きたかは各自調査してもらうとして、この件に関してはいろんな見立てがあるとは思うんです。那須川選手がここまで言うからには水面下で交渉が進んでるんじゃないか、とか。でも、これまでのプロレス格闘技の対抗戦の歴史を見てる人間ならすぐわかるんですが、裏で動いてるんだったらわざわざこんなアピールしないですよね。話ができているなら、那須川選手がマイクアピールした直後に武尊選手とK-1の中村プロデューサーがコーヒーを飲みながらリングインするくらいのサプライズがあるべきなんですよ(笑)。
だってこのアピールってK-1がヒールになりかねないじゃないですか。じつは交渉していたら「おいおい、話がまとまりかけているのに、あのピザボーイは何を言い出してるんだ?」ってメイウェザーセンスで文句を言いたくなりますよ。那須川選手は水面下ではもう動かないから荒っぽい行動に出たんだと思います。
「こんなアピールせずにちゃんと交渉すべきだ」っていう人もいますよね。これではK-1サイドはますます頑なになるだろうと。たしかに一理ありますが、まっとうな交渉ではもう動かないから最後の賭けに出たんだと思いますよ。那須川選手が「時間がない」と言ってるのは武尊選手の年齢からして「いましかないですよ」っていうK-1への呼びかけだった。
なぜ那須川天心がラストチャンスに出たのか。ここからは那須川選手になったつもりで考えたいと思います。俺は那須川天心だ、俺は那須川天心だ、俺は那須川天心だ……ちょっと無理がありますけど。最近の流れを追うと、那須川選手が武尊選手に失望させたことへの反省からボールを投げたように見えるんですよ。
ちょっと前に那須川選手のインスタライブや記者会見で武尊戦実現の質問に対して素っ気ない発言をしてたじゃないですか。「やる・やらないってよりやれないんじゃないですか」とか。それに武尊選手がツイッターで反応しましたよね。
「やれない。か
当初からそのやれない状況だったのを
ずっと変えようとやってきて
でも自由な発言をすることで
その秩序が崩れて問題が起きたりもっと溝が深くなっていくから
何言われても黙って
実現に向けて自分が出来ることと、
今自分がやるべきことをやってきた。
どう伝わってるか分からないけど」
武尊ツイッターより(https://twitter.com/takerusegawa/status/1167482867078688768?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1167482867078688768&ref_url=http%3A%2F%2Fksoku.blog.jp%2Farchives%2F20718176.html)
武尊ツイッターより(https://twitter.com/takerusegawa/status/1167482867078688768?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1167482867078688768&ref_url=http%3A%2F%2Fksoku.blog.jp%2Farchives%2F20718176.html)
ボクが那須川選手だったら……って那須川選手じゃないんですけど、ハッと気付くと思うんですよ。いろんなトラブルがあって気持ちが後ろ向きになっていたけど、武尊選手はまだ諦めないでいると。だから今回、剛速球で投げ返したんじゃないでしょうか。
じゃなかったら、裁判沙汰だなんだってあった中で、武尊選手だけじゃなくてK-1の名前を出してアピールするわけないですよね。那須川選手は武尊選手の思いに応えたように見えるんです。
それに対して武尊選手がK-1記者会見で質問されたわけじゃないのに、自ら那須川選手の件を切り出した。初めて公の場で那須川選手の名前を口にしたんですよ。これは那須川選手のメッセージを受け取ったという表明ですよね。
以前、武尊選手がK-1のリング上で那須川選手の名前を出さずにアピールしたことがありましたよね。裁判になるんじゃないかとかで話題になったあとで、もの凄く唐突なタイミングでしたけど、あのアピールもどういうことかと武尊選手になりきって考えてみたんです。俺は武尊だ、俺は武尊だ、マギーとは別れた……は関係ないんですけど、那須川選手と年齢差ってかなりありますよね。武尊選手28歳、那須川選手21歳。あの世代で7歳差って相当です。後輩も後輩。そんな後輩にキツイ思いをさせるなら、ジャンルを背負うひとりの男として口に出さざるをえなかったように見えるんですね。「いろいろあるけど、俺はやりたいぞ!」と。
SNSなんかでいくらでも連絡が取り合える時代に、メディアを通じてやりとりするって凄くないですか。かつて長州力が橋本真也に「誌面を飾ってコラァ!」と一喝しましたが、誌面を飾って意思の疎通を計っているということですよね。まあ格闘技マスコミはなぜかスルーしがちなんですけど!(頑張れバウトレビュー)。
この2人のやり取りが美しいのは、じつは2人とも対戦できないんじゃないか……とわかっていることなんです。それでも「俺たちは戦いたいんだ」って声を出している。お互いに置かれた立場やいろんな壁があることで、気持ちが離れかけたことがあったけど、ストレートに思いをぶつけたことで再び気持ちは繋がった。
このかたちは恋愛映画によくありますよね。好きだけど一緒にはなれないってやつです。最近でいえば『ラ・ラ・ランド』。この作品も最後に2人は結ばれないんですけど、あれってバッドエンドじゃないんですよ。一緒になることがハッピーエンドなんじゃなくて、お互いの立場を尊重したことで離れ離れになったんです。愛情があるから別れたんですよね。その愛情が確認が取れただけでも天心vs武尊は美しい物語なんですが、これは完結した映画と違って現在進行ですから、この先に何が起こるかわかりません。
問題はこれだけ期待されている一戦なのになぜ実現しないかってことです。
みんなが「こうすればいいじゃないか」「どっちがこうすればいい」「こっちが悪い」「アイスコーヒーを飲めばいい」とかいろんなアイデアを出しますが、みんなが考えることなんて運営側だって考えつくことなんです。では、なぜ実現できないか。
この続きと、朝倉海、ケンドー・カシン、ボクシング解放、狂気GCW、AEWベルト盗難などの記事が550円(税込み)でまとめて読める「13万字・記事23本の詰め合わせセット」はコチラ
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1817475
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コメント
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谷川さんならやりかねないwwww
中村Pがやたら批判されてるが、彼は雇われ店長みたいなもんで失礼ながらたいした権限はない。
結局は玄オーナーが決断しないと前には進まないだろう。