11月30日、桜庭和志の故郷・秋田で開催されたグラップリングイベントQUINTETだが、スペシャルワンマッチが賛否を呼んでしまった。いったい何が起きたのか。ブラジリアン柔術黒帯にして柔術専門ライターの橋本欽也氏に熱く語ってもらった。
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――今日はクロン・グレイシーやサトシ・ソウザらの「ブラジリアン柔術とMMA」のクロスオーバーについて語ってもらうつもりでしたが、QUINTET秋田大会のアイアンマッチが騒動になってますね。
――この件について桜庭選手がインタビューで答えてますが(https://gonkaku.jp/articles/2492)、桜庭和志vs五味隆典、所英男vsミノワマンのワンマッチは「QUINTET鉄人ルール」として行なわれ、終わってみればエキシビジョンマッチの要素が強かったことで怒ってる方が多いですね。
欽也 「あのメンバーが出てガチだと思ったの?」みたいなことを言って斜に構えている人もいるけど……そんなの後出しジャンケンすぎるし、普通に戸惑うでしょ。
――エキシビジョンマッチだと思ってたのに真剣勝負をやった那須川天心vsメイウェザーにも戸惑ってる人は多かったですけど(笑)。
欽也 あれは「回転寿司チェーン店だから、どうせ人工イクラだろ」と高をくくっていたら極上のイクラが出てきちゃったみたいなもんだから。
――ちなみに上野の寿司屋でシャコを頼んだら、滑舌が悪くてタコが出てきた経験がありますね。モグモグ食べましたけど。
欽也 そりゃあ食べるしかないでしょ。今回は最初からイクラを食べに来てたの。人工イクラじゃないほうのイクラね。イクラが出てくると期待したのに人工イクラが出てきたらビックリするでしょ。しない?
――しますね。まあ食べるしかないんですけど。
欽也 そりゃあ食べるよ。でも、最初から「ウチは人工イクラを扱ってます!」と説明されていれば「ああ、そういうもんなんだ」って納得するけど。この騒動を受けて桜庭さんが「僕の中ではスパーリングも真剣にやっているので真剣勝負」と言ってたけど、たしかに人工イクラもイクラですよ。
――「真剣にやってるから真剣勝負」=「人工イクラもイクラ」。
欽也 でも、人工イクラは食べにきてないんだから「人工イクラもイクラじゃん!」とか開き直られても困るよね。この試合を純粋に楽しんだ人は多かったと思いますよ。
――人工イクラに気づかず「このイクラ、美味しい!」と。たとえば「QUINTET Uルール」というタイトルにすれば、察することはできたかもしれませんね。要は今回のアイアンマッチって、延々と取り合いを続けるスパーリングをエンターテイメントとして見せようとしたわけじゃないですか。 だから早めにタップもするし。それが競技じゃないふうに見えてしまって。
欽也 見る側にはあらかじめて説明すればよかったよね。世間に名のある選手が出るからにはこういう企画じゃなきゃ無理とか、注目を集めて盛り上がったんだからいいじゃないかとか言う人もいるんだけど。それは興行側の都合であって、興行論と勝負論は分けて考えないと。
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コメント
コメントを書くYouTuveで見てたけど、すぐに「あ、ガチじゃないのか」とわかった。
皆さんが批判されてる通り『エキシビションマッチ』と最初から言ってたら何の問題もなかった。
競技としてやってる他の試合が色眼鏡で見られることがあったら最悪。
桜庭には「今後は線引きをしっかりしてほしい」としか言えないね。
「いい試合だ!男」の
話がでてくるなんて、ドロップキックは流石ですね
紙プロの「いい試合だ!男」の幻インタビュー企画を思い出しました