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JBC(日本ボクシングコミッション)の財政破綻まで囁かれた亀田兄弟との裁判。
何かとトラブルが多い亀田兄弟だけに「なんかまた揉めてるな……」ということで問題が見づらい方も多いのではないだろうか。今回の裁判を追いかけているHard Blow!http://boxing2012.blog.fc2.com/)さんに解説してもらいました。


Hard Blow!(以下H) もともとボクシングファンなんですよ。きっかけは、2011年にJBC事務局長だった安河内(剛)さんの愛人問題が『週刊新潮』に載って。安河内さんに愛人がいたことは事実なんですが、それ以外に横領だなんだというデマも流れてたんですね。ボクは馬鹿だからそれに乗せられちゃって「ボクシング界のために安河内を辞めさせなきゃいけない!」と批判したんですが、知人を通してJBCの詳しい内情を聞くと、JBC内部の派閥争いからそういうデマが流れていたことがわかって。

――
聞くところによれば、安河内さんって相当優秀な方なんですよね。

H
 愛人問題で躓いちゃいましたけど、実務面でボクシング界を仕切っていたのは安河内さんですからね。その後、JBCから懲戒解雇されてしまった安河内さんはJBC相手に裁判を起こすんですけど。ボクは知り合いを通じて安河内さん本人にも会って話をさせていただく機会もあって。デマに乗せられた罪滅ぼしも兼ねて安河内さんの裁判を支援しようと。それからJBCの問題に詳しくなっていきました。

――
それで今回の亀田兄弟とJBCの裁判なんですが……亀田兄弟の訴えが認められ、JBCは4550万円の支払いを命じられました。ただ、亀田兄弟はいつもトラブルがつきまとってることもあって、何を揉めているのかが伝わってないところがあるんですね。

H
 この裁判は、2013年12月のIBF王者・亀田興毅vsWBA王者リボリオ・ソリスの統一戦問題ですね。対戦相手のソリスが体重超過となったので、大毅選手が勝った場合は王座統一、体重超過のソリスが勝った場合WBAもIBFもどちらも空位になる、という報道されていたんですね。

――
実際の試合はソリスの判定勝ちでした。

H
 ところが試合後になってIBFの立会人リンゼー・タッカーが「IBFの王座は大毅選手のままだ」と発言。実際にIBFルールではそういう規定になっているんですよ。

――
ちょっと待ってください。となると「ソリスが勝った場合WBAもIBFも空位になる」という事前の報道は?

H
 ルールミーティング自体が藪の中というか……。この騒動は安河内さんがJBCを追われたあとに起きたことなんですけど。JBCも亀田サイドも、そして立会人のリンゼイ・タッカーも「負けた場合は空位になる」という先入観があったと思うんですね。

――
えっ、IBF立会人も?? 一番ルールに詳しくないといけないし、試合後に「IBFの王座は大毅選手のまま」と発言してるんですよね?

H
 亀田サイドはルールミーティングでリンゼイ・タッカーから「負けても空位にはならない」と口頭で説明されたと証言してるんです。一方でそのルールミーティング後に、タッカーはマスコミに対しては「大毅選手は負けたらタイトルを失う」と発言。

――で、試合後にタッカーは「大毅選手は王座のままだ」と……発言が二転三転してますね。

H
 タッカーは試合後に謝罪してるんですよね。「ルールミーティングのあとに間違ったことを言ってしまった。IBFの規定では王座は空位にならない」と。ボクシング関係者に話を聞いたところリンゼー・タッカーもちゃんと仕事ができるし、いい加減な人間じゃないと。今回に関してはありえないミスをしてしまったんでしょうね。

――
タッカーのミスがどうして亀田側の責任として大問題になっていくんですか?

H
 結局亀田サイドがこの試合のプロモーターじゃないですか。彼らや試合中継をしたTBSは「負けたら王座を失う」と煽っていたんですね。

――あれ、亀田サイドはルールミーティングでリンゼイ・タッカーから「負けても空位にはならない」と説明されたんじゃ……。
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https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1871460

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