伝説のプロレス団体UWFインターナショナルでデビューして、キングダム、リングス、PRIDEと渡り歩いた日本格闘技の生き証人金原弘光が格闘技界黎明期を振りかえる。今回はDropkickニコ生で配信されたものをお送りします!
――金原さん、新型コロナの感染者が再び増えてきてますね……。
――畳むまであります?
金原 コロナにかかったとなったら、治ったとしてもお店に来づらいでしょ。
金原 うがい・手洗い・消毒を徹底してもかかる人はかかっちゃうから大変だよね。
――さて、前回はバットニュース・アレンのグッドニュースで話は終わりましたけど(笑)。
金原 ハッハッハッハッ。
――Uインターの外国人といえば、やっぱりベイダーですよね。
金原 ベイダーね。外国人レスラーの中でベイダーだけは特別扱いだったからね。当時の外国人選手は新横浜のホテルに泊まってたんだけど、ベイダーだけはヒルトンホテル。当時ホテルからの送り迎えを俺と高山(善廣)くんがやっていたのかな。安生(洋二)さんから「ベイダーのことは丁重に扱えよ。他の外国人と同じように接しちゃダメだぞ」って釘を差されてね。ゲイリー・オブライトなんかにはフレンドリーに接していたんだけど。当時のベイダーはWCWでチャンピオンだったでしょ。日本ではずっと新日本プロレスに上がっていたのにUインターが引き抜いたかたちになったし。
――ベイダーのUインター参戦っていまの日本の格闘技界でいうと、UFCのチャンピオンがベルトを巻いたまま毎大会RIZINに参戦するようなもんですからね(笑)。
金原 俺もベイダーが来ると聞いてビックリしたもんね。U インターの飲み会のときに酔っ払った高田(延彦)さんが「ここだけの話だけど、ベイダーが来ることになったぞ」と言い出して。
――たしかにベイダーのUインター参戦に違和感を覚えるファンもいましたね。
金原 俺も「ベイダーがUWFのスタイルができるのかな?」と思ってね。 ベイダー本人がこのオファーを受けるわけないだろうと思ったんだよ。
――UWFっていわゆるシュートスタイルじゃないですか。こういうスタイルは警戒すると思うんですよね、大物になればなるほど。
金原 最初はえらく警戒したよね。Uインターのデビュー戦は中野(巽耀)さんだったけど、試合前の緊張感は凄かったもんね。俺と高山くんが入場の先導役だったけど、ベイダーがあまりにも興奮していたから近寄りたくなかったもん。それが薬物でもやってるんじゃないかっていうくらいブルブル興奮してるんだよ。
――興奮剤を使ってるんじゃないかと。
金原 U インターにリングドクターがいるでしょ。ベイダーからモルヒネを打ってくれって頼まれたんだって。モルヒネって医療用麻薬だから、痛みも何もかも消しちゃうんだよね。
――そこまでしてUインターに……。
金原 ドクターはモルヒネは打てないって断ったんだけど。
――要するにベイダーってUインターに“勝負”に来ていたってことですよね。あれだけの大物がどうしてそんなリスキーな勝負を(笑)。
金原 それだけUインターのスタイルを警戒したんだろうね。入場するときも、ベイダーがあまりにも興奮しすぎて先導役の高山くんが吹っ飛ばさされていたから。「次は俺が殴られる……」と思って早めに歩いてベイダーに近づかないようにしましたよ(笑)。
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コメント
コメントを書く「オブライト戦は田村が仕掛けた」説はガンツさんも唱えてましたね
ベイダー幻想膨らむな~~