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超RIZIN4でYA-MANと対戦する金原正徳インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)


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・朝倉海とビリーの「ロスト・イン・トランスレーション」



――
鈴木千裕戦から1年2ヵ月近く経ちましたけど、「また試合をやろう!」というスイッチはいつぐらいに入ったんですか?

金原 あの試合が終わって半年くらい格闘技の練習してなかったですよね。遊びまくりました(笑)。練習しないとやることがないんで、いろんなところでいろんな人と遊んだり、飲み歩いたりしてて。

――
いままで半年も練習しなかったことってあったんですか?

金原
 休んだとしても、半年はなかったかなあ。戦極で(マルロン・)サンドロにKOされたときに半年ぐらい休んだかもしれないですね。あのときは脳出血したから、ちょっと走ってもすぐに頭が痛くなったりしたので。休んだというよりも運動自体ができなかったんですけど。

――
そういうときって「もう試合できないんじゃないか……」っていう恐怖感はあったんですか?

金原
 いや、なんとかなるだろうなと。脳出血がどこまでひどい症状なのかが自分でも全然わかってなかったし。様子を見ながら休んでましたね。今回はケガもあって、手術する・しないとかいろいろあったんで、シンプルに完全休息って感じで。

――
休んでると身体を動かしたくなるもんですか?

金原
 見てるとやりたくなっちゃうんですよね。そのタイミングで所英男がラッキーパンチで宝くじを当ててしまって(笑)。

――
ヒロヤ戦のKO勝ちですね(笑)。

金原
 所英男という存在は自分の中で大きくて。HERO'Sのときからずっと追っかけてきた存在で、自分がUFCに出て追い抜いたと思ってもまた追い抜かされるし。その繰り返しでお互い切磋琢磨してやってきているんですけど。自分がクレベルに勝って、英男がヤマニハに負けたけど、今度は俺が千裕に負けて、向こうが勝つ。こうなるとまた追い抜きたくなるというか、奴には負けたくない。もちろん勝ってくれたら嬉しいんだけど、どっかに悔しさも残って「俺もやらなきゃ」みたいな。奴がやめないかぎり、永遠に繰り返されるんですよね(笑)。

――所さんも同じように思ってるかもしれないわけですね。

金原
 そう。今回、自分が復帰することを彼も喜んでくれながらも、悔しがってるだろうし。ローテーションじゃないけど、順番的にボクなんですよ(笑)。

――
その次が所さんの出番なんですね(笑)。

金原
 それと休んでいるあいだにいろいろと格闘技の仕事をさせてもらったんですけど。「俺、このままコメンテーターになるな、川尻達也のポジションに入ってしまうな」と思うと、それはそれで悔しくなってくるんですよ。

――
まだ川尻達也にはなりたくないと?(笑)。

金原
 ハハハハハハ。それはまだ違うなと思ってるんですよ。

――
川尻さんは事実上引退してるけど、金原さんにはまだ現役の意識があるわけですね。

金原
 そうですね。やる気が10%でも残ってるならまだ試合をやりたいし、フェザー級で活躍してる選手を見てるとムカついてくるんで。

――「ムカつく」って言葉がいいですね。

金原
 厶カつきますよ。やっぱり千裕が勝つとムカつくし、負けてもムカつくし(笑)。

――
どっちにしろムカつくわけですか(笑)。

金原
 千裕とクレベルがやるときは複雑な心境でしたねぇ。クレベルが勝つと「俺のほうが強いだろ!」と思うし、千裕が負けると「俺に勝ったのになんで負けてんだよ!」って思うし。

――
その感情があるかぎりはリングに向かうと。

金原
 やる以上は自分が一番強いと思ってやってるんで。そこは間違いなくブレない部分ではあるんですよね。昭和の頑固親父みたいな考えというか、野球をやってるときも「レギュラーを取れなかったら悔しい思いをしろ!」という中で育ってきたんで。

――
今回の相手はYA-MANですけど、「RIZIN男祭り」の前夜祭で一緒になったときに金原さんのほうから対戦表明されたんですよね。

金原
 自分の中でやりたい選手が何人かいて、斎藤(裕)選手、久保(優太)、YA-MAN、他のカードの兼ね合いからもこの3人かなって思ってたんですね。そうしたら、他の2人はラーメン屋と政治活動が忙しいので(笑)。

――
斎藤裕と久保優太は消えた。

金原
 それで前夜祭でYA-MANにアピールしたんですよね。普通に流されるかと思ったんですよ。そしたら「上等だよ、やってるよ」と。自分の隣に所英男がいたんだけど「YA-MAN、かっこいい……」って泣きそうになってて(笑)。

――
ハハハハハハ!

金原
 「ボクも対戦表明されたら、YA-MANみたいにやってやるよ!って言ってみたいです」って感動してるんですよ(笑)。まあ、YA-MANしか空いてなかったところもありますね。

――でも、残り物とは思えないほどの好カードですよ。

金原 ボクもいいカードだと思うんですけどね。ストライカーにやられたけど、今度はストライカーを倒す。自分にとってはリベンジのチャンスもあるし、構図的に前回と一緒で「殴られるか、極めるか」のどっちかだと思うし。

――
会見でYA-MANが寝かされても立てるみたいなことを言ったら、金原さんは笑ってましたね。

金原
 だって、俺が「殴り合いで勝てる」というようなもんでしょ。YA-MANはやっぱりいい奴だから、無理してるのがわかっちゃうんですよね。そこは自分も煽りがうまくできないというか、相手を貶せないんですけどね。「黒帯から一本取られない」とか言っても、それ取られないんじゃなくて、取ってないだけじゃねえのかとか思ったり(笑)。

――煽り下手というわりには、いい感じで煽ってますよ!

金原
 ハハハハハハ。煽ってます?

――
金原さん、けっこうズバッと斬りますよね。

金原
 ホント? そうかあ。

――
でも、意図的に貶してるわけじゃなくて、本音だからヒリヒリして面白いんですけど。

金原
 そう言ってもらえれば嬉しいです(笑)。俺、思ったことすぐ口にしちゃうんで。YA-MANとやりたいなと思ったから口にしたし。ダウトベック戦も本当に気持ちが強くて「YA-MANもしかしたら勝ったかもしれない……」って思ったような内容だったし。彼は本当に強いと思います。練習もしっかりやっててすごい真面目。

――だからこそやってみたい。

金原
 やってみたい。「これで負けたら最後の試合でいいや」みたいなところも半分あります。知らない奴とやって自分が負けてやめちゃうのもなんかイヤだし。まあ、「これが最後でいい」ってここ最近はずっと言ってますけどね。「やめるやめる詐欺」です(笑)。

――
常に最後の試合として取り組んでいる感覚があるわけですよね。

金原
 そうっすね。1試合1試合100%に仕上げてるというか、妥協しないですよね。「この相手だから、こんなもんでいいや」ではない。RIZINに戻ってきたときから「この選手に負けたらやめでいいや」というイメージでやってますね。

――
そう思えるカードが組まれるっていいキャリアの過ごし方ですね。いいカードが組まれないままフェードアウトする選手もいるし、そこまでやりたくない相手と戦うしかない場合もあるわけですから。

金原
 そこはありがたいですよね。しかもちょうど年1くらいのペースで組んでくれるんで(笑)。

――
42歳で年2は厳しいですか?

金原
 年2はちょっと……やっぱり追い込みの反動があるから、試合後はちょっと休みたいし。ただ、休みすぎちゃうと身体を戻すのが大変だから、年1ぐらいが一番いいですね。今年の頭ぐらいから強度を上げて、無理せずにやってますね。

――扇久保選手も、若いときのような練習はもうできないって言ってましたね。

金原
 うん、間違いないです。ヘロヘロの状態で「もう一本!」はもうできないですね。疲れてると集中力が切れてケガするリスクも高まるので、自分の中で何ラウンドって決めて「これをやり切ったら、もうおしまい」と。取り組み方は前回の反省を活かしながら、八隅(孝平)さんと話し合って変えていこうかなと思って。

――
前回の反省ですか?

金原
 前回はギリギリまで格闘技の練習をやりすぎてしまった。それは今回はやめようと思って。

――「やりすぎてるな」っていう自覚はあったんですか?

金原
 タイトルマッチだし、勝たなきゃいけないから、自分の中で突き詰めてしまった部分はあって。そこは妥協との難しいラインにはなるんですけど。

――
「やりすぎてるからブレーキをかけよう」とは思っていてもなかなか止まらない。

金原
 今回は格闘技の練習を前半の4週間で終わらせて、残りの4週間で確認作業と、身体のコンディション作りをメインにやっていこうと思っています。来週からタイに3週間行ってくるんですけど、タイではMMAのスパーはしないつもりで。そこは日本で仕上げて、タイでは1人になりたい。やっぱ日本にいると家族もいるし、ジムの仕事もあるし、試合に集中できないところもあるので。

――
強度のある練習を求めてタイに行くわけではなくて。

金原
 そこは日頃から身体と向き合って、ケガのリスクも考えたり、コンディショニングの調整だったり。そういう新しい試みが成功したら延命できるんじゃないかな、と。身体も神経も若い頃とは変わっていく中で、同じ練習してももう無理なんで。「あそこが痛い、ここが痛い」ってなるし、勝てるパーセンテージを上げることだけを考えて……そこが一番重要なんですよ。どんな相手でも「100-0」は絶対ないし、ちょっとずつパーセンテージを上げていくために何をしたらいいか。それは作戦じゃないです。技術でもない。一番はコンディショニングなんですよ。

 
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