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日本の柔道エリートをMMAファイターに育てたら■数字で見る日本vs世界
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日本の柔道エリートをMMAファイターに育てたら■数字で見る日本vs世界

2013-06-25 12:00

    過去の戦績から日本人MMAファイターの強さを探る「数字で見る日本vs世界」。
    このコラムは調査した数字と当時の状況に対して私見を述べたもので何か正解を導き出すものではありません。しかしながらそこから格闘技界の移り変わりは見えてくると思います。いや、それもイメージかもしれませんが。。。。

    4回目の今日は、日本のMMAバブル絶頂期に一大勢力を築いていた「吉田道場」の戦績を調べてみました。以下はこれまでのコラムです。

    ①「PRIDE131勝168敗4引き分け1無効試合」
    ②カイル・ストゥージョンはなぜ呼ばれなくなったのか
    ③高田道場82戦35勝43敗4分

    「高田道場の次は吉田道場? ぜんぜん日本vs世界じゃないじゃん!」と思われるかもしれませんが、じつはこの吉田道場の戦績こそが「ジャパニーズMMAのポテンシャル」を計るに持ってこいなんです。たぶん。
    日本スポーツ界において、運動神経と体格に恵まれた男子の多くは野球やサッカーに流れますが、日本発祥である格闘競技・柔道も充分な存在感を誇っています。最近は不祥事連発で“ブラックスポーツ”としてのネガティブイメージが強いですが、やはり柔の道を歩んできた日本の格闘エリートは幻想的です。そういった猛者たちに充分な報酬と練習環境を与えてMMAファイターとして育てた場合、どんな結果になるのでしょうか? 吉田道場の試みはPRIDE全盛期だからこそできた“実験”ではあります。だって五輪の金メダリストたちが名誉と大金を求めてMMAにやってきたんですからとんでもない時代だったんです。 

    吉田秀彦 バルセロナ五輪金メダル(-78キロ級)
    瀧本誠  シドニー五輪金メダル(-81キロ級)
    中村和裕 ドイツ国際柔道大会優勝(-100キロ級)
    小見川道大 国際大会優勝多数
    村田龍一 国際大会優勝多数

    2013年現在、市場的にUFCは当時のPRIDEをはるかに超えておりますが、日本がMMAの首都だったから日本人選手がビジネスになったわけで、たとえば今後も柔道家個人がUFCに挑戦するケースはあるでしょうが、このように大掛かりに選手を育成するケースはしばらくは難しいと思われます。さて、そんな格闘エリートたちのPRIDE戦績はというと……


    吉田秀彦 13戦7勝5敗1分  
    瀧本誠  6戦3勝3敗    
    中村和裕 17戦11勝6敗  
    小見川道大 1戦1敗  
    村田龍一  1戦1敗  


    PRIDEにおける全体戦績は38戦18勝16敗1分。とくに中村カズ選手の活躍は華々しく、デビュー2年目でムリーロ・ブスタマンチから判定ながら白星をあげ、デビュー戦で一本負けを喫したホジェリオとの再戦ではスプリットの判定までもつれます。そして世界最高峰路線後のPRIDEナンバーシリーズでは日本人最高勝率を記録。先日、ニコ生配信でこの中村選手の偉業について話したところ「だからといって試合が面白かったかといえば……」というコメントが書き込まれましたが、いやはや数字の魔力は恐ろしいものです。頼もしいじゃないかカズ!

    続いて吉田道場はPRIDE以外のイベントにも多く参戦してるのでその戦績も調べてみました。カッコ内はトータル戦績です。


    吉田秀彦 5戦2勝3敗(18戦9勝8敗1分け)
    瀧本誠  5戦3勝2敗(11戦6勝5敗)    
    中村カズ 10戦6勝4敗(27戦17勝10敗)
    小見川道大 25戦13勝12敗1分(27戦13勝13敗)
    村田龍一  10戦8勝2敗(11戦8勝3敗)


    46戦32勝23敗1分。PRIDEを含めたトータル戦績は84戦50勝39敗2分け。負け越し選手はゼロ。『戦極』無双していた小見川選手の戦績がタイになっていますが、時期ごとに分けてみます。


    戦極参戦前 4勝9敗1分
    戦極    8勝1敗
    UFC参戦後 1勝6敗

    デビュー当初はさておき直近の戦績が芳しくありません。統一球導入後の小笠原道大のような不振ぶりです(道大つながり)。一方、『戦極』時代は神がかっており、唯一の敗戦は1DAYトーナメントの決勝戦のもの。PRIDE日本人で最高勝率を誇った中村選手と『戦極』最強の小見川選手は、その後UFCという壁にぶつかってしまいました。


    PRIDEが消滅し、吉田道場が『戦極』から撤退したあと、吉田道場の母体であるジェイロックはMMAビジネスから手を引いていきます。興行基盤が日本にあったから日本人柔道家に興行的人気があったわけですから無理もないビジネス判断かもしれません。そしてお金と名誉を得られなければ、MMAで一旗揚げてやろうとする大物柔道家は現われることはない。最後の大物転向者は北京五輪金メダリスト・石井慧選手でした。

    石井慧  10戦6勝2敗1引き分け1無効試合

    パウロ・フィリオ戦の1引き分け、マイルス・ティナネス戦の1無効試合は実質的な勝利と言えますから育成4年目としては順調な結果です。このあとUFCかベラトールとスムーズに契約できるかどうかが石井選手にとっての大きなポイント。私の妄想ですが、来年のUFC日本大会でUFCデビュー、所属する大手プロダクションの力を活かしてひさしぶりのゴールデンタイム中継が実現できたら最高ですね。


    ああ、最強実績を誇る柔道家を紹介するのを忘れていました。


    秋山成勲 19戦13勝5敗2無効試合


    つ      よ       い!


    なおUFC入りの前の戦績は14戦12勝1敗2無効試合。


    つ  よ  す   ぎ!!!!!!!!!!!!!


    これは谷川さんの言うことも聞かなくなりますね。そしてこの戦績には中村選手、小見川選手と同じくUFCで苦戦している秋山選手の姿が見えます。同時にジャパニーズMMAの育成方法がもっとも色濃い選手と言えます。

    次回のテーマは「日本人選手の育て方」と題して、“日本格闘技界の伏魔殿”と呼ばれたFEGの日本人が勝てるマッチメイクに迫ります。(ジャン斉藤)




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