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【マンション経営コラム|第72回】家賃保証の罠にはまらないために、サブリース会社を選ぶときのポイント
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【マンション経営コラム|第72回】家賃保証の罠にはまらないために、サブリース会社を選ぶときのポイント

2017-12-06 07:59
    サブリース契約は、サブリース会社が物件の一括借り上げを行い入居者に転貸することで、家賃保証を行う契約です。オーナーにとっては安定した収入を得られることがメリットですが、きちんと信用できる会社を選ばないとトラブルになってしまうこともあります。

    今回は、サブリース会社を選ぶときのポイントについてお伝えしていきます。

    サブリース契約の罠とは?

    家賃保証をうたっているサブリース契約は、不動産投資における損失である空室リスクを減らすことができるというメリットが強調されていますが、実はこのサブリース契約によって不利になることもあります。

    家賃保証といっても、永久に保証されているという意味ではありません。なぜなら、契約期間が20年であっても、その期間内はずっと契約時と同じ家賃が保証されているわけではなく、数年ごとに保証料が見直される契約となっている場合もあるためです。

    例えば、家賃8万円で手数料を差し引いた保証料が6万5,000円の物件を30年間のサブリース契約をした場合、30年間毎月6万5,000円の収入があるわけではなく、2年や3年など、契約時に定められた改訂ごとに値下げされることもあるのです。収支計画やローン返済計画を立てる際は、保証料が下がることについても考える必要があります。

    人口減少とともに空き家数・空き家率も右肩上がりとなっている現在、市場の動向を反映した上で価格が見直されることを理解しておかなくてはなりません。

    また、免責期間の有無についても注意が必要です。免責期間とは家賃保証に対する免責、つまりサブリース会社がオーナーに保証料を支払う必要がない期間のことです。すぐに入居者が見つかるとは限らないため、入居者募集時には免責期間が設定されていることがあります。1~2ヵ月ならば問題ないと言えますが、さらに長い場合や、退去時にも免責期間を設ける会社もあるので注意が必要です。

    失敗しないサブリース会社を選ぶポイント

    サブリースで失敗しないためには、条件についてどのような契約になっているかしっかりと説明を受け、確認することが大切です。口頭説明だけでなく、書面で残すようにしましょう。なぜなら、オーナーは事業者であるため「消費者」ではなく、また家賃の減額などサブリース会社が重要事項説明を行う義務について、現時点では規制する法律が整っていないためです。そのため、契約後に重大な落とし穴に気付き公開することがないよう、契約前から確認することが重要なのです。

    特に契約金額や解約時の費用、契約中に必要な費用(修繕費など)は明確にする必要があります。近隣の似た物件の賃料相場と比較しながら検討しましょう。

    また、サブリース契約がもともとの不動産建設と一体になっている場合は注意が必要です。建設には多額の資金が必要です。サブリース契約という家賃保証でオーナーを安心させ、不動産を建設させて当初の目的を果たしたら、管理が不十分になるという会社も中にはあります。こういった状態だと初期投資分を回収できない上に収入も見込めないということもありますので、会社を見極めることが重要となります。

    本当にいいサブリース会社を見極めるために

    本当にいいと思えるサブリース会社を見極めるためには、リスクの説明も行ってくれる会社を候補にするようにしましょう。考えうるリスクを尋ね、的確な答えを得られるかどうかで信用できるかどうかを判断します。長期間物件管理を任せるのですから、信頼できる会社を選ぶことが求められます。一つの会社だけでなく、いくつものサブリース会社から資料を取り寄せたり説明を聞いたりして比較しましょう。

    管理の負担や空室リスクの不安を低減するサブリースは、信頼できる会社に任せることが大切です。自身のこれからの収入がかかっている投資ですので、メリット・デメリットを把握したうえで、疑問点を解消しながらいいサブリース会社を選ぶようにしましょう。

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