※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。
今週も引き続きWeWorkについての記事を書かせていただきます。
【WeWork第三四半期は1000億を超える赤字に】
WeWorkの7-9月(第3四半期)純損益は約1360億円の赤字だったそうです。売上高を上回る額となり、前年同期の2倍強に膨らみました。同四半期はIPOの準備に伴い支出が増加した時期と重なりました。WeWorkが債券保有者に13日提示した財務文書をブルームバーグが閲覧した。それによると、同四半期の売上高は9億3400万ドルと前年同期の4億8200万ドルから増加したそうです。共同最高経営責任者のアーティー・ミンソン、セバスチャン・ガニンハム両氏はスタッフに宛てた13日の電子メールで、7-9月期は同社にとって「かなり厳しい時期」だったとし、「収益性への明確な道筋を提供する」計画を策定中だと説明。これには資産の売却や人員削減が含まれるとしました。
WeWorkは既に人員削減に着手しており、規模は数千人に達すると予想されています。同社は9月の業績に基づき、向こう1年で42億ドルの売り上げを見込んでいるとした。2018年の売り上げは18億ドルでした。
【みずほ銀行が3000億の融資】
WeWorkの経営悪化で多額の損失を計上したソフトバンクGに対して、主力取引銀行のみずほ銀行などは3000億円規模の融資を行う方向で調整を進めているようです。ソフトバンクGはWeWorkの追加支援を決めていて、銀行も資金面で支える姿勢であるようです。ソフトバンクGは投資先のアメリカのシェアオフィス大手、WeWorkの経営が悪化し、運営するファンドなどに巨額の損失が発生したことで、今年9月までの中間決算では15年ぶりの営業赤字に転落しました。これを受けて、主力取引銀行のみずほ銀行は、ソフトバンクグループに対して3000億円規模の融資を行う方向で調整を進めていることがわかりました。みずほ銀行などは、積極的な投資で業績の回復を目指すソフトバンクGを資金面で全面的に支援する姿勢です。
【WeWork大規模レイオフ敢行】
シェアオフィス事業を展開するWeWorkが大規模なレイオフを開始しました。巨額の損失を出し経営立て直しに苦戦する同社は、コスト削減の一環としての人員削減にようやく着手したようです。
その数なんと世界で2400人近くに上ると電子メールで発表しました。解雇する従業員には退職金を支給するほか、福利厚生の継続などで支援するといいます。
同社の従業員数は6月30日時点で1万2500人。その20%近くが削減される。
【WeWork中国子会社は前を向く】
WeWorkはIPO計画を撤回し、事業安定化や利益確保を目指している最中です。同社の企業価値は今年1月には470億ドル(約5兆1000億円)だったが、約80億ドルに縮小したそうです。ただWeWorkの中国子会社は、人員削減や入居率の低さという逆風にもかかわらず、来年の売上高目標を野心的な水準に設定している。幹部が社内ミーティングで掲げた目標を、事情に詳しい複数の関係者が明らかにしました。関係者の話では、このミーティングで幹部は来年の非中核事業からの収入目標を約3000万ドルと定め、売上高全体の6%強に達することを目指すと説明しましたようです。WeWorkは、ソフトバンクGから総額95億ドルの支援を受け、現在抜本的な経営再建の途上にある。先月には世界全体で社員の約2割、2400人前後をレイオフしてコストを圧縮すると表明しています。特に中国子会社は、入居率低迷や地元勢との競争激化が影響して業績がさえずWeWorkの新規株式公開(IPO)目論見書によると、中国子会社の昨年の売上高は9950万ドルでした。来年の総売上高は、非中核事業が目標通り3000万ドルとなり、全体の6%を占めるとすれば、最大5億ドルに膨らむ計算だそうです。
【今週の筆者まとめ】
今週も引き続きWeWorkについての記事を書かせていただきました。まだまだ混乱は収まらないようです。