「沖縄国際映画祭」にて
私の1年ぶりの悪ふざけである
映画『エル・シュリケンvs悪魔の発明』が
上映される!
いや!
その性質から言えば
”上演される”の方が正しい!
私に多大なる影響を与えた英国のコメディ集団
「モンティ・パイソン」!
そのメンバーの一人
「テリー・ギリアム」と言えば
今では世界的な映画監督として知られている!
むしろ彼がその昔に
テレビでコントを演じていた事を
知る人の方が少ない!
そんな彼の映画監督としての代表作に
『未来世紀ブラジル』
がある!
私自身も愛して止まない名作中の名作だ!
そして彼の代表著作として
『バトル・オブ・ブラジル』
という一冊の本がある!
『バトル・オブ・ブラジル』はすごい本だ!
映画『未来世紀ブラジル』の
製作と公開をめぐって
「テリー・ギリアム」と映画会社とが
壮絶な闘いを繰り広げる様を描いた呪いの名著だ!
ハッピー・エンドを命じる会社と
それを拒む監督!
130分を越える作品を90分に短縮しようとする会社との争い!
果ては短縮とエンディング変更を拒んだために
会社が劇場公開しようとせず
「テリー・ギリアム」は個人資産を投じ
映画製作会社会長に向け
新聞にたった4行の衝撃の一面広告を出す!
「私の作品『未来世紀ブラジル』は
いつ公開されるのでしょうか?」
結果的に映画も著書も
大ヒットとなった事は
映画ファンならば誰もが知る事実である!
しかし製作過程において
なぜそんな事になってしまったのだろうか?
誰かが個人的に監督を嫌っていたのか?
監督が横柄すぎて出資者の機嫌を損ねたのか?
いやいやそうではない!
「テリー・ギリアム」が作ろうとしたものが
これまでのルールにない
新しいスタイルのものだったからだ!
製作会社はその新しいものの完成を想像する事ができず
対処する事ができなかったのだ!
観客に演技をさせて撮影し
それをわずかな時間内で映画の中に組み込み
観客が出演する映画を上映する!
「デルシネ」と名付けたその映画上映システムは
私が劇団「遊気舎」で15年前に2度ほど挑んだ以外
世界で誰もやっていない方式だ!
となればその上演に対応できるスタッフなどは
”いるはずがない”と考えるのが自然だろう!
「沖縄国際映画祭」での「デルシネ」上演に関して
私が吉本興業に出した最低条件が10だったとすれば
会社が認めたのは3ほどだ!
いや!
2.5ほどしかないかもしれない!
最低条件が10なのに
7.5ほどが
”やってはいけない!”
”やられては困る!”
”やらない方がいい!”
”できない!”
と言い渡された!
理由は単純だ!
私が社内でものすごく嫌われているとか
誰かが私の邪魔をしたがっているのではない!
私の考えている事!
私の挑もうとしている事が
前例のない
まったく新しいものだからだ!
誰もその完成を想像する事ができず
どうしていいのかわからないだけなのだ!
「それならやらない!」
と言う事は
とんでもなく簡単だし
とてつもなく退屈だ!
私は知っている!
自分は悪条件の中でこそ最高の仕事をする人間だ!
「大先生!
お金はありますよ!
なんでも好きな事を好きなだけやって下さい!」
そんな生き方に嫌気がさしたからこそ
昨年一年間を「何もせずに過ごした」のだ!
そう考えれば
今の私こそがとんでもなく恵まれた環境にいる!
「愚痴」を言う時間は
他人の今朝の夢の話を聞く時間ぐらい
無駄なものだ!
冗談のように次々と投げかけられる悪条件!
その中で何か素晴らしい事を成し遂げようと
信念を固め
あるだけの知恵と力を放出する!
それこそが自分の生き方にふさわしいと
私は考えている!
今私は猛烈に楽しく生きている!
かつてないほどにひろいでいる!
『ひろぐ』を記す間もないほどに
自分のアイディアと行動力で遊んでいる!
3日後の私は
沖縄で最高にいい気分でいられる自信がある!
『エル・シュリケンvs悪魔の発明』予告編