以前も紹介した私の「映画日記」で
現在の状況を確認してみると
こういう事になっていた!
うるう年の本年は
年間366本の映画鑑賞を目標としている!
しかし現時点で110本鑑賞しているのならば
恐らく9月には
目標を達成しているのではないだろうか?
これぐらい映画を見ている人は
ある境地に到達する!
”素晴らしい映画”
”最高に面白い映画”などは
黙っていても情報が耳に入り
映画館でもレンタル店でも
力の入った宣伝をする!
しかし!
”つまらない映画”
”だめな映画”となると
みんなで忘れようとする!
みんなで無かった事にしようとする!
なのでその情報が我々に届く確率は極めて低い!
世間一般に見られる映画を大量に見ていると
どうしても
世間一般には見られない映画を探し始める!
昨年の事だった!
私が中学生の頃に放映されていた
TVドラマ『ナイトライダー』に主演した
「デビッド・ハッセルホフ」
通称「ザ・ホフ」が
なんとも気持ちよさそうに歌う
『True Survivor』
なる曲の奇妙なプロモーション・ビデオが
私の周囲で話題になった!
ホフ「よう。お前ら銃の免許は持ってるのか?」
ギャング「免許ならここにあるぜ!」
ギャングはホフに意外な暴行!
そして奇抜なアクション・シーン!
ギャングを一瞬で皆殺しにしたホフは
意味不明な開脚でこう言い放つ!
「免許・・・取り消し!」
やがて始まる
恐ろしく腰の抜ける音楽!
シンセサイザーを全面に押し出した
ちろんちろんに情けない演奏と
自分だけが気持ち良さそうに歌うホフの
ひょろこい歌声!
それは私の感性を築いた80年代に
親の小言以上に耳にした種類の音楽だ!
当時は100曲聴いたら
97曲がそういう音楽だった!
『True Survivor/David Hasselhoff』
ホフが悦楽する間に
映画のシーンがいくつも挟まれる!
それはそれはへんてこな映画だ!
ホッケーマスクの悪党!
MS-DOSのコンピュータ画面!
ランボルギーニ・カウンタック!
ロボット!
ニンジャ!
カンフー!
どうにもこうにも80年代な映像が
次々と流れる!
もしもこの映画が実在するなら
大変な事件だ!
どうやら
『Kung Fury(カン・フューリー)』
なる映画のサントラらしい!
私はこの『Kung Fury』の公開を心待ちにした!
あまりにもへんてこ過ぎて
日本では劇場公開されない可能性が高い!
しかしもしアメリカだけでの公開だとしても
輸入盤DVDなどを取り寄せて
鑑賞するつもりでいた!
そう心に決めていた!
なんとしてでも
『Kung Fury』を劇場かDVDで
見るつもりだった!
しかし!
その夢は叶わなかった!
なぜなら!
『Kung Fury』は
30分の短編映画として昨年中に完成され
ネットで無料公開しているからだ!
昨晩!
私はついに『Kung Fury』を鑑賞した!
そのクレイジーな出来栄えにぶっ飛んだ!
どうやらホフによる主題歌ビデオは
予告編だけ先行して作られた映画からのもので
ネットでそれを公開する事によって
出資者を募り
映画を完成させたらしい!
名作『アイアン・スカイ』などが取った
21世紀ならではの製作手法だ!
マイアミ・デイド郡警察の刑事
「カン・フューリー」は
カンフーを武器に
どうしようもない敵と
どうしようもない戦いを繰り広げる!
果ては相棒「ハッカーマン」の協力により
”時間をハッキングする”
という謎の捜査方法を敢行!
装置の故障で
”バイキング時代”なる
聞いた事もない時代に立ち寄り
恐竜と戦ったりもするが
意外と簡単に
第2次大戦中のドイツにたどり着き
最強の敵であるアドルフ・ヒトラー
通称「カン・フューラー(総統)」
を追い詰める!
このストーリーを読んでいただいた時点で
『Kung Fury』が
ものすごく”だめな映画”である事が
容易に想像できるだろう!
しかし!
決して”つまらない映画”ではない!
むしろ”最高に面白い映画”だ!
なにしろ私の「映画日記」では
『オデッセイ』が4.5点であるにも関わらず
『Kung Fury』は満点の5点だ!
監督・脚本・主演を務めた
「デビッド・サンドバーグ」なる人物は
スウェーデンのCMディレクターである事以外
ほとんど情報が無い!
しかし彼がどれほどの遊び好きかは
全てのカットから伝わって来る!
映像も脚本も演技も
隅から隅までへんてこだ!
しかし!
私は常々俳優にこう伝えている!
「ちゃんとした事のできない俳優が
へんてこな演技をしても
観客を惹きつける事はできない!」
恐らくデビッド・サンドバーグは
CMディレクターとして
様々なちゃんとした事をしてきた人物なのだろう!
クライアントの無茶な要求にも従い
きちんとした仕事を続けて来たのだろう!
そこで得た基本技術と
そこで溜まったストレスが
『Kung Fury』となって爆発したに違いない!
さぁ!
あれこれごたくを並べるのはここまでだ!
これからの30分間を
私に預けていただきたい!
字幕は無いのだが
多少英語がわからなくても
カン・フューリーの馬鹿具合は
しっかりと伝わるだろう!
では!
私が今年最高にひろだ映画
『Kung Fury』を
下記のリンクからご覧下さい!
「Piper Facebookページ」にて
『Kung Fury』の感想をお待ちしております!
☆『Kung Fury』本編動画